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公開日 2020/03/20 07:00
<山本敦のAV進化論 第185回>

家でも外でもガンガン使えるスピーカー。Sonos「Move」は魅力的な “オールラウンダー”

山本 敦

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アメリカのオーディオブランド、Sonos(ソノス)が、Wi-FiとBluetoothの両方に対応したワイヤレススピーカー「Move」を発売した。意外にも本機は、ソノスが初めて発売するバッテリー内蔵Bluetoothポータブルスピーカーでもある。

バッテリーを内蔵するWi-Fi/BluetoothポータブルスピーカーSonos「Move」

筆者にとってソノスは、アップルの音楽配信サービスであるApple MusicやAirPlay 2連携をいち早く実現したり、家具メーカのイケアとコラボしてランプ一体型のワイヤレススピーカー「SYMPHONISK」を発表したりと、異業種のリーディングブランドと組んで先進的なコラボに挑戦しているイメージがあった。

だから、ソノスが作るポータブルなスマートスピーカーの実力が気になっており、昨年秋に海外で発表された時点から、自宅で試せる機会を心待ちにしていた。本機の使いこなし方を楽しみながら検証してみたいと思う。

MoveはWi-Fi/Bluetooth対応のワイヤレススピーカーであり、音声アシスタントを内蔵するスマートスピーカーでもある。GoogleアシスタントまたはAmazon Alexaを選択できる。大きさは縦の高さが約24cm。天面は楕円形で、横幅約16cm、奥行きが約12.5cmというサイズ感だ。

本体の天面にマイクアレイを搭載する。矢印のアイコンとマイクのアイコンの箇所にタッチセンサーリモコンが内蔵されている

奥行きサイズは約12.5cm

質量は約3kg。中身がぎっしりと詰まっている手応えがある。背面に持ち手が設けられているので、本体を持ち上げたり、置き場所を移動するのに苦労はない。製品発表会レポートにもあるように、本機には外観の美しさを重視してベルト型のハンドルを設けなかったという。スタイリッシュなデザインに仕上がっているので、これは正解だと思う。

Wi-Fiはホワイト、BluetoothはブルーのLEDが点灯する

背面に持ち手を付けた。質量は約3kg

凹凸のないシームレスな形状とした背景には、本機が特徴としてアピールしている耐衝撃性をいっそう向上させる狙いがあったのだろう。さすがに試用機を高いところから落とすことはできなかったが、IPX6相当の防水性能については、風呂場でシャワーを浴びながら音楽を聴いて試した。使用後にタオルで水滴を拭いて乾かせば、何事もなかったようにきれいな姿に戻る。もちろん壊れることもなかった。

本体はIP56相当の防塵・防水対応

内蔵バッテリーはフル充電から約10時間の連続音楽再生に対応している。狭い筆者宅ながら、洗い物をするときにキッチンのカウンターに持ってきたり、夜遅い時間に音楽を聴きたい時には仕事机の上に置き、音量を下げて静かに音楽を聴きたい時もある。あちこち移動させて使ってみた。

本機専用の充電ベース。Moveを乗せるだけの簡単操作を実現した

長持ちするバッテリーは、とても心強かった。充電も同梱されている室内用充電ベースにさっと置くだけなので手軽だし、ベース自体もスタイリッシュだ。本体にUSB Type-Cケーブルを直接挿してチャージもできる。背面のボタンを押すと電源のオン・オフがすばやく切り換わる。操作感も軽快だ。

本体の背面。電源ボタンはこちら

Wi-Fi/Bluetoothの切り替えは背面のボタンで行う

筆者のようにMoveの設置場所をコロコロ変えて使う場合、真価を発揮するのが、本機に初めて搭載された、内蔵マイクによる「Trueplay」自動音質補正機能だ。

Trueplayは内蔵スピーカーによる自動チューニングに対応した

Trueplayはこれまでにも、ソノス製品に搭載されてきた機能だが、従来はアプリを入れたiOSデバイスのマイクを使っていた。これがMoveの本体に内蔵されたことで、スピーカーの置き場所を変えると加速度センサーが検知。音楽を鳴らしながら約3分で、新しい場所に適したサウンドを再調整してくれる。Android系の端末しか持っていないという方も、Moveの実力がフルに楽しめることになる。なお本機能はWi-Fi再生の場合のみ有効になる。

アプリの使い勝手は優秀、サウンドも確認

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