公開日 2020/10/27 06:30
常に持ち歩き、普段使いの “デジタルカメラ” として多くの方が活用するスマートフォンのカメラ機能。いまやスマートフォンを選ぶ時の最重要項目といっても過言ではない。
そんなスマーフォトフォンのカメラ機能に求められているのは、カメラの知識がなくても、キレイに、雰囲気のある写真が撮れること。それが理想であり、知識をベースに、機材を使いこなし撮影に臨むデジタルカメラの世界とは決定的に違う点だ。
そのため、スマートフォンのカメラ機能は、デジタルカメラと比べ、自動化、AI化をいっそう進める必要があり、技術的にもより高いハードルが求められている。
今回テストした6機種は、いずれも10万円を超えるモデルであり、カメラ機能についても、各社のこだわりが惜しみなく盛り込まれている。それだけにその機能や画質の差はとても気になるところだろう。
テストでは、基本的に同一被写体を、出荷時設定のまま撮影した結果を比較している。そのため、高画素機については、最高画素での実力もチェックしているが、基本は出荷時設定とした。もちろん、詳細に設定をすれば、よりよく写る可能性もあるが、一般的なユーザーが、日常的に使う際を想定してのチェックといえる。
チェック内容は多義に及ぶが、筆者が普段、自身のテストラボでチェックしているテストチャート(ドイツ・ImageEngineering社製システム)と、自作の実写チャートで比較。さらに、フィールドでの同一条件による実写比較などを行い、総合的に見た結果を紹介していく。
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■Model.1:APPLE「iPhone 11 Pro」
スマートフォンカメラのベンチマークに相応しい実力
スマートフォンの草分け的存在である「iPhone」。事実上、スマートフォンのカメラ機能を牽引してきたのも、このiPhoneといえるだろう。「iPhone 11 Pro」のカメラ機能は、超広角カメラ、メインカメラ、望遠カメラの3眼式。
いずれも画素数は1200万画素だが、メインカメラのセンサーサイズが大きく、最新の高速センサーを搭載。3つのカメラでの同時撮影や、撮影範囲外までディスプレイ表示するなど、他社にない特徴を備えている。
また、他機種に比べ、超広角カメラの画角が広い点も魅力。iPhone 11になり、これまで弱めだった暗所撮影性能も大幅に改善されている。
■画角
■解像感
■高感度
適度な見栄えと懐の深い絶妙なバランスが本機最大の特徴。どんなシーンでも過不足なく写り、失敗カットが極端に少ないのも大きな魅力だ。解像感は1200万画素の性能を最大限に引き出しており、通常使用で何ら不足を感じない。
むしろ、自然なHDR処理により、とてもダイナミックレンジの広い写りが得られ、白飛びのないとことん階調豊かな写りになる。この点は写真好き、とくに階調を重視するプロやハイアマチュアに好まれる所以といえる。
オートホワイトバランス(AWB)はその場の雰囲気を残すタイプで、屋内撮影や夕景の撮影でも、実に絶妙な色に仕上がる。どんな条件下でも、人物の顔の明るさや色調が自然な点も特筆に値する。
ただ、バランスがよいこともあり、画としてのインパクトは若干弱め。色空間がDisplay P3になっているため、本体で見た時の色と、保存したデータをPCで見た時の色に差がある点は注意が必要だ。
全体的に大きな欠点がなく、どんなシーンでもフルオートのままでバランスのよい仕上がりが得られる点は、今なおスマートフォンカメラのベンチマークに相応しい実力。画素数は控えめだが、画質は第一級である。
■総合評価
スマホ選びの重要機能を検証
10万円超えスマホでカメラが良い機種はどれ? iPhoneなど人気6モデルを一斉比較!
山田久美夫そんなスマーフォトフォンのカメラ機能に求められているのは、カメラの知識がなくても、キレイに、雰囲気のある写真が撮れること。それが理想であり、知識をベースに、機材を使いこなし撮影に臨むデジタルカメラの世界とは決定的に違う点だ。
そのため、スマートフォンのカメラ機能は、デジタルカメラと比べ、自動化、AI化をいっそう進める必要があり、技術的にもより高いハードルが求められている。
今回テストした6機種は、いずれも10万円を超えるモデルであり、カメラ機能についても、各社のこだわりが惜しみなく盛り込まれている。それだけにその機能や画質の差はとても気になるところだろう。
テストでは、基本的に同一被写体を、出荷時設定のまま撮影した結果を比較している。そのため、高画素機については、最高画素での実力もチェックしているが、基本は出荷時設定とした。もちろん、詳細に設定をすれば、よりよく写る可能性もあるが、一般的なユーザーが、日常的に使う際を想定してのチェックといえる。
チェック内容は多義に及ぶが、筆者が普段、自身のテストラボでチェックしているテストチャート(ドイツ・ImageEngineering社製システム)と、自作の実写チャートで比較。さらに、フィールドでの同一条件による実写比較などを行い、総合的に見た結果を紹介していく。
■Model.1:APPLE「iPhone 11 Pro」
スマートフォンカメラのベンチマークに相応しい実力
スマートフォンの草分け的存在である「iPhone」。事実上、スマートフォンのカメラ機能を牽引してきたのも、このiPhoneといえるだろう。「iPhone 11 Pro」のカメラ機能は、超広角カメラ、メインカメラ、望遠カメラの3眼式。
いずれも画素数は1200万画素だが、メインカメラのセンサーサイズが大きく、最新の高速センサーを搭載。3つのカメラでの同時撮影や、撮影範囲外までディスプレイ表示するなど、他社にない特徴を備えている。
また、他機種に比べ、超広角カメラの画角が広い点も魅力。iPhone 11になり、これまで弱めだった暗所撮影性能も大幅に改善されている。
■画角
■解像感
■高感度
適度な見栄えと懐の深い絶妙なバランスが本機最大の特徴。どんなシーンでも過不足なく写り、失敗カットが極端に少ないのも大きな魅力だ。解像感は1200万画素の性能を最大限に引き出しており、通常使用で何ら不足を感じない。
むしろ、自然なHDR処理により、とてもダイナミックレンジの広い写りが得られ、白飛びのないとことん階調豊かな写りになる。この点は写真好き、とくに階調を重視するプロやハイアマチュアに好まれる所以といえる。
オートホワイトバランス(AWB)はその場の雰囲気を残すタイプで、屋内撮影や夕景の撮影でも、実に絶妙な色に仕上がる。どんな条件下でも、人物の顔の明るさや色調が自然な点も特筆に値する。
ただ、バランスがよいこともあり、画としてのインパクトは若干弱め。色空間がDisplay P3になっているため、本体で見た時の色と、保存したデータをPCで見た時の色に差がある点は注意が必要だ。
全体的に大きな欠点がなく、どんなシーンでもフルオートのままでバランスのよい仕上がりが得られる点は、今なおスマートフォンカメラのベンチマークに相応しい実力。画素数は控えめだが、画質は第一級である。
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