スマホ選びの重要機能を検証
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■Model.2:Galaxy「S20 Ultra」
超高画素の価値をきちんと感じさせる良好な画質
早期からカメラ機能に注力しているGalaxyシリーズだが、その最新のハイエンド機となるのが、この「S20 Ultra」だ。
自社開発の1億800万画素センサーを搭載したメインカメラ(25mmレンズ相当、手ブレ補正機能搭載)、1200万画素の超広角カメラ(13レンズmm相当)、4800万画素の望遠カメラ(103mmレンズ相当)の搭載に加え、測距用のToFセンサーを搭載。
メインカメラでの撮影時、1億800万画素をフル活用するためには専用モードへの切り替えが必要。通常モードは1200万画素だが、感度と画質をバランスさせつつ、8K(24fps)の動画撮影も実現している。また、望遠カメラはデジタルズームで10倍、さらに最大100倍の超高解像度ズームを実現。現行のスマートフォンで最高レベルのスペックを達成している。
■画角
■解像感
■高感度
やはり本機の注目は、1億800万画素センサーを搭載したメインカメラの実力だろう。しかしながら、やはりこのセンサーサイズで1億を超える画素数は荷が重い印象で、撮影データをPCで等倍表示すると、解像力はかなり高いものの、1画素あたりの面積が小さいためノイズも多い。
一方、1200万画素の通常モードは、1200万画素センサー搭載機を圧倒する解像感に加え、高感度性能も良好で、ノイズもまったく目立たない。日常的な使い方でも、超高画素の価値がきちんと感じられる、良好な画質といえる。
色調は全体的にやや濁り気味で、特に青空や肌色のクリアさがもう一息といった印象。HDRは積極的にかかるが、やや過剰補正で不自然に感じるケースもあった。
また、超広角カメラは焦点距離13mm相当と、今回のテスト機の中で屈指の広さを誇る。個体差かもしれないが、周辺部に若干見られた色収差と解像度低下がやや気になる点だ。しかしながら、不得意なシーンが見られず、幅広いシーンで安定した性能が得られる点は大きな魅力だろう。
■総合評価
■Model.3:HUAWEI「P40 Pro」
望遠カメラも高解像。高画質な自撮りにもおすすめ
カメラ機能を重視し、先進技術が注ぎ込まれてきたPシリーズ。その最新モデルが「P40 Pro」だ。メインカメラには、競合モデルで類を見ない1/1.28インチの大型センサーを搭載。センサーの解像度は約5,000万画素で、高感度に強いRYYG配列を採用する。レンズは手ぶれ補正に対応し、焦点距離は23mm相当。明るさはF/1.9だ。
超広角カメラは18mm相当で、センサーの解像度は約4,000万画素。望遠カメラは屈曲光学系によって125mm相当を実現しており、RYYG配列の約1,200万画素センサーを搭載する。さらに、ToFセンサー(3D深度センシング)や色温度センサーまで備えている。
いずれのカメラも独ライカブランドとなり、あらゆる面できわめて高いポテンシャルを実現。インカメラには約3,200万画素のユニットを採用し、セルフィー機能に対応する。初代モデルからカメラ機能の可能性を実証してみせたファーウェイらしい、かなりの意欲作だ。
■画角
■解像感
■高感度
P10から歴代モデルを見てきたが、P40 Proの仕上がりの美しさは、いい意味でファーウェイらしい。色調はいわゆる記憶色寄りで、とても見栄えがよく鮮やかだ。写真を見返した時、うれしさを感じる仕上がりで、スマートフォンの絵作りとして正解だと感じる。
約5,000万画素もの高画素センサーを搭載するが、標準の記録設定は約1,200万画素。高画素の情報量をぎゅっと1,200万画素に詰め込んでおり、画素数以上の緻密さ、繊細さを感じさせる、高い描写力を実現している。
一方、望遠カメラの写りも、キリッと解像感が高い。SNSであれば、そこからデジタルズームで10倍相当にしても必要十分。50倍であってもメモ程度なら実用レベルだ。さらにインカメラの解像感や描写力も高く、高画質な自撮りをしたい人にもおすすめだ。
あえて難をいえば、全体に色調がやや派手目でコッテリしすぎる点。少し色調を抑えたモードも搭載されれば、さらに魅力的なモデルになるだろう。また、LightroomなどのAndroid用アプリをインストールできない点は要注意。とはいえ、カメラ機能単体でみると、とても魅力的な選択肢といえる。
■総合評価
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