公開日 2022/03/08 06:30
【特別企画】ミニマムな「Solo Uno」からハイクラス「CDS50」「SA30」まで
英国の名門アーカムが再び日本に旋風を巻き起こす! ストリーミングからCDまで強力ラインアップを試聴
土方久明
1976年に英ケンブリッジにてジョン・ドーソン氏らによって創業された「ARCAM(アーカム)」。2017年よりハーマンインターナショナルのグループ傘下となり、日本再上陸を果たした。今回は、プリメインアンプ「SA30」とSACDプレーヤー「CDS50」を組み合わせたハイエンドプランと、アンプ内蔵ストリーマー「Solo Uno」を使ったミニマムに楽しめるプランの2つを用意して、アーカム製品の魅力に迫った。
■英老舗オーディオブランドが豊富なラインアップで再上陸
2021年9月、多くのオーディオファイルを喜ばすアナウンスがあった。1976年創業の英国・老舗オーディオブランド「ARCAM(アーカム)」が日本へ再上陸するという。
アーカムは英国にあるケンブリッジ大学に通う理工学部の学生によって創業されたメーカーで、ファーストモデルとなったプリメインアンプの「A60」は音の良さが高く評価された。80年代頃はデジタルオーディオの高品質化に注力し、完全自社開発されたCDプレーヤーやコンポーネントDAC「Black Box Delta」を発売して存在感を上げてきた。
本国では豊富なラインアップを持つアーカム。今回、日本に導入された製品は4つ。本稿ではそのうち、上位クラスのプリメインアンプ「SA30」とSACD/CD/ネットワークプレーヤー「CDS50」、アンプ内蔵ストリーミングプレーヤー「Solo Uno」について、アナログとデジタルの両環境でクオリティチェックを行う。
■A級とAB級のアドバンテージを両立したクラスGアンプのポイント
プリメインアンプの「SA30」は、アーカムのコアテクノロジーでもあるクラスGアンプを搭載。Gクラスは、低歪みな「Aクラスアンプ」と、高効率かつ大出力な「ABクラスアンプ」のアドバンテージを両立した方式で、Aクラスアンプで問題となる発熱を抑えつつ、迫力ある音を実現する。
しかし、Gクラスのアンプは回路が複雑になることで設計難易度が高く、部品点数が増加しコストも上がってしまうという欠点がある。それに対し、アーカムでは長年にわたる開発と「シンプルな回路」を用いることでコスト低減に成功した。
アナログ入力は、RCAインターコネクト端子が3系統、3.5mmステレオミニジャック端子と、MM/MC対応のフォノ入力端子が各1系統搭載。デジタル入力は光×2、同軸×2の合計4系統に加え、ARC(オーディオリターンチャンネル)対応のHDMI入力も1系統備えている。
またRJ45の有線LAN端子も備わり、UPnPのネットワーク再生機能や話題のRoonにもエンドポイント(Roon Ready)で対応するなど、先進的な一面を持っている。
高音質化対策も徹底されていて、音声ラインの回路をシンプルかつストレート化する設計思想を持つオーディオ回路を搭載。さらに大型トロイダルトランス、品質の高い大型コンデンサーなどを惜しげもなく投入し、ESS社の32bitDACチップ「Sabre ESS 9038Q2M」を搭載する。
「CDS50」は、SACD/CDなどのディスク再生に加え、UPnPのネットワーク再生機能やUSB外づけハードディスク/メモリからの楽曲ファイル(PCMは最大192kHz/24bitまで、DSDファイルには未対応)、さらにRCA同軸デジタル、光TOSデジタル入力を各1系統装備し、新旧様々なデジタルソースが再生できる。ポイントとしてはSACDとファイル再生に対応した数少ないプレーヤーであるということだ。
「Solo Uno」は最大出力50W/chのアンプを内蔵した一体型のストリーマー。UPnPによるネットワーク再生に加え、Roon ReadyやAirPlay2にも対応、MQA再生もサポートする。上面がフラットブラック、下面がミラー調でパッと見ると筐体が浮いているように見える先進的なデザインが好印象だ。
■英老舗オーディオブランドが豊富なラインアップで再上陸
2021年9月、多くのオーディオファイルを喜ばすアナウンスがあった。1976年創業の英国・老舗オーディオブランド「ARCAM(アーカム)」が日本へ再上陸するという。
アーカムは英国にあるケンブリッジ大学に通う理工学部の学生によって創業されたメーカーで、ファーストモデルとなったプリメインアンプの「A60」は音の良さが高く評価された。80年代頃はデジタルオーディオの高品質化に注力し、完全自社開発されたCDプレーヤーやコンポーネントDAC「Black Box Delta」を発売して存在感を上げてきた。
本国では豊富なラインアップを持つアーカム。今回、日本に導入された製品は4つ。本稿ではそのうち、上位クラスのプリメインアンプ「SA30」とSACD/CD/ネットワークプレーヤー「CDS50」、アンプ内蔵ストリーミングプレーヤー「Solo Uno」について、アナログとデジタルの両環境でクオリティチェックを行う。
■A級とAB級のアドバンテージを両立したクラスGアンプのポイント
プリメインアンプの「SA30」は、アーカムのコアテクノロジーでもあるクラスGアンプを搭載。Gクラスは、低歪みな「Aクラスアンプ」と、高効率かつ大出力な「ABクラスアンプ」のアドバンテージを両立した方式で、Aクラスアンプで問題となる発熱を抑えつつ、迫力ある音を実現する。
しかし、Gクラスのアンプは回路が複雑になることで設計難易度が高く、部品点数が増加しコストも上がってしまうという欠点がある。それに対し、アーカムでは長年にわたる開発と「シンプルな回路」を用いることでコスト低減に成功した。
アナログ入力は、RCAインターコネクト端子が3系統、3.5mmステレオミニジャック端子と、MM/MC対応のフォノ入力端子が各1系統搭載。デジタル入力は光×2、同軸×2の合計4系統に加え、ARC(オーディオリターンチャンネル)対応のHDMI入力も1系統備えている。
またRJ45の有線LAN端子も備わり、UPnPのネットワーク再生機能や話題のRoonにもエンドポイント(Roon Ready)で対応するなど、先進的な一面を持っている。
高音質化対策も徹底されていて、音声ラインの回路をシンプルかつストレート化する設計思想を持つオーディオ回路を搭載。さらに大型トロイダルトランス、品質の高い大型コンデンサーなどを惜しげもなく投入し、ESS社の32bitDACチップ「Sabre ESS 9038Q2M」を搭載する。
「CDS50」は、SACD/CDなどのディスク再生に加え、UPnPのネットワーク再生機能やUSB外づけハードディスク/メモリからの楽曲ファイル(PCMは最大192kHz/24bitまで、DSDファイルには未対応)、さらにRCA同軸デジタル、光TOSデジタル入力を各1系統装備し、新旧様々なデジタルソースが再生できる。ポイントとしてはSACDとファイル再生に対応した数少ないプレーヤーであるということだ。
「Solo Uno」は最大出力50W/chのアンプを内蔵した一体型のストリーマー。UPnPによるネットワーク再生に加え、Roon ReadyやAirPlay2にも対応、MQA再生もサポートする。上面がフラットブラック、下面がミラー調でパッと見ると筐体が浮いているように見える先進的なデザインが好印象だ。