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【特別企画】ミニマムな「Solo Uno」からハイクラス「CDS50」「SA30」まで

英国の名門アーカムが再び日本に旋風を巻き起こす! ストリーミングからCDまで強力ラインアップを試聴

公開日 2022/03/08 06:30 土方久明
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■JBLのスピーカーを組み合わせ、CDとアナログ、ストリーミングをチェック

まずはSA30とCDS50の基本性能を確認すべく、JBLのフロアスタンディングスピーカー「HDI-3800」と組み合わせ、トランペッターのエリック・ミヤシロがビッグ・バンドを率いた『TIMES SQUARE ~Live at STB 139~』(SACD盤)を再生した。比較的コンパクトなサイズから、想像を超えた音が鳴る。全帯域の音が速く、中高域は少しブライトな音色で、ビックバンドの迫力もある。全帯域のディテールのエッジをしっかりと描き出すグルーヴの高い音だ。

「HDI-3800」(550,000円/ペア/税込) と組み合わせてサウンドをチェック

続いて、プレーヤー/カートリッジにテクニクス「SL-1500C」とオルトフォン「2M RED」を用い、SA30のMC/MM対応のフォノイコライザーを利用し、手島 葵のベスト盤『Highlights from Simple is best』を再生。ソースに忠実な帯域バランスで、ピアノとヴォーカルの質感はアキュレイト。音像は若干大きくなるものの、これはカートリッジの限界かもしれない。ベースなどの低域楽器も上ずらず重量感がある。プレーヤーとカートリッジの能力を表現する素性の良いフォノイコライザーだと判断した。

続いてSolo UnoとJBLの小型ブックシェルフスピーカーJBL「L52 Classic」を組み合わせ、最近流行の兆候をみせる高品位なニアフィールド/デスクトップ環境を構築してみた。横幅140cm、質量1.5kgのB5サイズほどのコンパクトボディデスクトップ環境が実現。

JBLの小型ブックシェルフ「L52 Classic」(110,000円/ペア/税込)との組み合わせにも注目

ストリーミングサービスのTIDALからジョン・ウィリアムズ『ライヴ・イン・ウィーン』(44.1kHz/16bit)を再生したのだが、小型筐体をまったく感じさせない大スケールの音に感心した。

次にSolo Unoの3.5mmステレオミニジャック入力を利用し、SL-1500Cの内蔵フォノイコを利用して手島 葵を再生した。組み合わせとしてはシンプルだが、分解能の高い音で、音場も広く、後方に扇型に音場が展開。中心部にピンポイントに定位する彼女のわずかな息遣いもしっかり聴こえてくる。この組み合わせだと、スピーカーの良さも加わり抜群のグルーヴ感だ。

今回のSolo Unoで使用したシステム。Solo Unoには3.5mmステレオミニ入力端子を装備しており、Technicsのレコードプレーヤー「SL-1500C」にRCA-3.5mmステレオミニ変換ケーブルを接続してレコード再生も試した。この超ミニマムシステムで、ストリーミング再生からレコード再生まであらゆる音楽の再生が楽しめる

もしSolo Unoが隠されていたら、こんなに小さな筐体からここまでの音が出ているとは多くの方が信じないと思う。そのコンパクトさからは想像できないサウンドで、音質的なコストパフォーマンスの高さが印象に残った大満足の試聴となった。


Specification
<ステレオインテグレーテッド・アンプ「SA30」>
●アンプ出力(RMS):130W/ch@8Ω、200W/ch@4Ω●周波数特性:20Hz〜20kHz(±1dB)●全高調波歪+ノイズ:0.002%(80%Power、8Ω,1kHz)●S/N比:112dB(A-wtd、100W、ref.2.1V input)●主な入力端子:RCA(10kΩ)×3、3.5mmステレオミニ×1、MCフォノ(RCA、負荷抵抗470Ω/1nF)×1、光デジタル×2、同軸デジタル×2、Ethernet×1●ヘッドフォン出力:5Vms(600Ω)×1●最大消費電力:800W●サイズ:433W×100H×323Dmm(突起物含む)●質量:10.7kg

SA30のリア部。入力端子は、RCA(ライン)が3系統、MMフォノ、MCフォノ、HDMI、USB-A、LAN、micro USB、RS232がそれぞれ1系統、同軸デジタル、光デジタルをそれぞれ2系統装備。そのほか、プリアウト出力を用意

<SACD/CDネットワーク・プレーヤー「CDS50」>
●出力電圧:2.2Vrms(RCA)、4.5Vms(XLRバランス)●周波数特性:10Hz〜20kHz(±0.5dB)●全高調波歪+ノイズ:0.0008%(1kHz)●SN比:118dB(アンバランスA-wtd)、122dB(バランスA-wtd)●出力端子:RCA×1、XLR×1、光デジタル×1、同軸デジタル×1●入力端子:光デジタル×1、同軸デジタル×1、Ethernet×1●サポートファイル:WAV/FLAC/ALAC、OGG(192kHz/24bit)、AAC(96kHz/24bit)、MP3(48kHz/16bit)、WMA(44.1kHz/16bit)●最大消費電力:20W●サイズ:433W×87H×283Dmm(突起物含む)●質量:5.3kg

CDS50のリア部。入力端子は、同軸デジタル、光デジタル、IR、TRIGER、RS232、USB-A、LANがそれぞれ1系統。出力端子に、RCA、XLR、光デジタル、同軸デジタルをそれぞれ1系統装備する

<アンプ内蔵ストリーミングプレーヤー「Solo Uno」>
●アンプ出力(RMS):25W/ch@8Ω、50W/ch@4Ω●周波数特性:10Hz〜20kHz●S/N比:117dB●入力端子:3.5mmステレオミニ×1、Ethernet×1●サブウーファー出力クロスオーバー:80Hz●サポートファイル:WAV/FLAC/ALAC/AIFF/OGG(192kHz/24bit)、AAC(96kHz/24bit)、MP3(48kHz/16bit)、WMA(44.1kHz/16bit)●最大消費電力:60W●サイズ:W140×H52×D213mm(突起物含む)●質量:1.5kg


SOLO UNOのリア部。入力端子にLAN、USB-A、ステレオミニをそれぞれ1系統、サブウーファーアウトを1系統装備する


本記事は季刊analog vol.74からの転載です。本誌の詳細および購入はこちらから

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