公開日 2024/02/28 06:30
アイ・オー・データ機器「Soundgenic」の後継機となるストリーミングプレーヤー「Soundgenic Plus」がついに発売された。従来の充実したネットワークオーディオサーバー機能を引き継ぎ、旧「HG」モデル同様の高音質設計を導入したことに加えて、今や音楽再生ソースの主流となりつつあるストリーミングへの対応をも果たし、大いに話題を呼んでいる「Soundgenic Plus」。
その豊富な機能、そして気になる音質をチェックしていくことにしよう。
2018年に発売された「Soundgenic」は、オーディオ用に最適化された「NAS/サーバー」機能に加えて、USBトランスポート機能も搭載し、USB-DAC等と組み合わせることで「レンダラー」としても使用することができた。さらに操作アプリ「fidata Music App」も無料で提供。これによりネットワークオーディオの三要素とされる「サーバー、レンダラー、コントローラー」が一括かつ廉価に入手可能となり、ネットワークオーディオの敷居を大きく下げるアイテムとなった。
しかしそれから数年が経過すると、ネットワークオーディオを巡る状況も変化してきた。ファイル音源を購入・ダウンロードするスタイルから、「ストリーミングサービス」を本格的に活用していくスタイルへの変化である。
この変化に対応するために「Soundgenic」は2021年のアップデートで「Spotify Connect」機能を実装。そして今回の「Soundgenic Plus」では「Amazon Music Unlimited」(以下Amazon Music)ならびに「Qobuz」(近日国内正式ローンチ予定)への対応をも果たしたのである。
しかし「Soundgenic Plus」はただストリーミングに対応しただけではない。以下の(1)(2)により、あらゆるデジタル音源をできるだけ一元的かつ簡単に再生できるようにしているのである。
(1)デジタルプレーヤー機能
内部にDAコンバーターを搭載し、両端がUSB Type-A・アナログRCA端子となっている「USBオーディオケーブル」を同梱。これを「Soundgenic Plus」に繋ぐと、DACとライン出力を追加したことになる。つまり「ネットワークオーディオサーバー」から、「ネットワークオーディオプレーヤー」に変身できるわけだ。
「サーバー」や「レンダラー」といった用語は一般的にはまだ耳慣れないものである。そのためにネットワークオーディオが必要以上に難しく感じられ、敬遠してきた方々もいるだろう。
「Soundgenic Plus」は「USBオーディオケーブル」を同梱することで、ネットワークオーディオに取り組み易いようにした。このケーブルが内蔵するDAコンバーターはPCM 最大384kHz/24bit、DSD 最大5.6MHz(DoP動作)のハイレゾ出力に対応している。これにより、外部入力としてアナログライン入力しかないシンプルなアナログコンポーネントをお持ちの方も、ネットワーク系のさまざまな音源を簡単に楽しめるのだ。
もちろん、「USBオーディオケーブル」ではなく、USBケーブルを繋いで高性能な外付けのUSB-DAC(別売)と組み合わせることで、より高レートなハイレゾへの対応や音質アップも可能である。
(2)Bluetoothレシーバー機能
お手持ちのオーディオシステムに繋いだ「Soundgenic Plus」に、同梱の「Bluetooth USBアダプター」を挿せば、Bluetoothスピーカーのように使うことができる。
YouTubeやTikTokといった配信サイトやNetflix・Amazon Prime等の動画配信の音声、あるいは「radiko」やNHKラジオの「らじる★らじる」といったアプリを通じたラジオ放送を、お手持ちのオーディオシステムで再生できるのだ。
あらためてまとめとして、「Soundgenic Plus」を使用して再生できる主なソースをざっと整理しよう。
例えば「Soundgenic Plus」をFOSTEXのアクティブスピーカー「PM0.3BD」に繋いでみる。このミニマムなシステムでも、以下の多彩なソースを再生できるのである。
(a)「Soundgenic Plus」の内部・外部ストレージに内蔵したファイル
(a-1)ハイレゾダウンロードサイト等からニュースしたハイレゾ音源
(a-2)CDリッピング音源
(b)ストリーミングサービスの音源
(b-1)Amazon MusicやQobuzの音源(fidata Music appから操作可能)
(b-2)Spotifyの音源(Spotify Connectを使用)
(c)スマホ音源(Bluetoothアダプターを使用)
YouTube、TikTok、Netflix、radiko、NHKラジオ(「NHKらじる★らじる」)等々
ちなみに(a)について、ダウンロード・CDリッピングは旧「Soundgenic」同様にPCレスで簡単にできる。前者はハイレゾ音源を購入できるサイト「mora」から楽曲自動ダウンロードが可能。後者は「Soundgenic Plus」と外付けディスクドライブをUSBケーブルで繋げば、あとはボタンひとつ押すだけのシンプル操作。楽曲情報・アルバムアートも自動取得できる。
「オーディオプレーヤー」として進化
ストリーミング時代のマストアイテム「Soundgenic Plus」。音質も基礎からグレードアップ、使いこなしを徹底チェック
園田洋世進化した「Soundgenic Plus」の機能・音質をさっそくレビュー
アイ・オー・データ機器「Soundgenic」の後継機となるストリーミングプレーヤー「Soundgenic Plus」がついに発売された。従来の充実したネットワークオーディオサーバー機能を引き継ぎ、旧「HG」モデル同様の高音質設計を導入したことに加えて、今や音楽再生ソースの主流となりつつあるストリーミングへの対応をも果たし、大いに話題を呼んでいる「Soundgenic Plus」。
その豊富な機能、そして気になる音質をチェックしていくことにしよう。
2018年に発売された「Soundgenic」は、オーディオ用に最適化された「NAS/サーバー」機能に加えて、USBトランスポート機能も搭載し、USB-DAC等と組み合わせることで「レンダラー」としても使用することができた。さらに操作アプリ「fidata Music App」も無料で提供。これによりネットワークオーディオの三要素とされる「サーバー、レンダラー、コントローラー」が一括かつ廉価に入手可能となり、ネットワークオーディオの敷居を大きく下げるアイテムとなった。
しかしそれから数年が経過すると、ネットワークオーディオを巡る状況も変化してきた。ファイル音源を購入・ダウンロードするスタイルから、「ストリーミングサービス」を本格的に活用していくスタイルへの変化である。
この変化に対応するために「Soundgenic」は2021年のアップデートで「Spotify Connect」機能を実装。そして今回の「Soundgenic Plus」では「Amazon Music Unlimited」(以下Amazon Music)ならびに「Qobuz」(近日国内正式ローンチ予定)への対応をも果たしたのである。
ネットワークオーディオがより身近になる配慮も
しかし「Soundgenic Plus」はただストリーミングに対応しただけではない。以下の(1)(2)により、あらゆるデジタル音源をできるだけ一元的かつ簡単に再生できるようにしているのである。
(1)デジタルプレーヤー機能
内部にDAコンバーターを搭載し、両端がUSB Type-A・アナログRCA端子となっている「USBオーディオケーブル」を同梱。これを「Soundgenic Plus」に繋ぐと、DACとライン出力を追加したことになる。つまり「ネットワークオーディオサーバー」から、「ネットワークオーディオプレーヤー」に変身できるわけだ。
「サーバー」や「レンダラー」といった用語は一般的にはまだ耳慣れないものである。そのためにネットワークオーディオが必要以上に難しく感じられ、敬遠してきた方々もいるだろう。
「Soundgenic Plus」は「USBオーディオケーブル」を同梱することで、ネットワークオーディオに取り組み易いようにした。このケーブルが内蔵するDAコンバーターはPCM 最大384kHz/24bit、DSD 最大5.6MHz(DoP動作)のハイレゾ出力に対応している。これにより、外部入力としてアナログライン入力しかないシンプルなアナログコンポーネントをお持ちの方も、ネットワーク系のさまざまな音源を簡単に楽しめるのだ。
もちろん、「USBオーディオケーブル」ではなく、USBケーブルを繋いで高性能な外付けのUSB-DAC(別売)と組み合わせることで、より高レートなハイレゾへの対応や音質アップも可能である。
(2)Bluetoothレシーバー機能
お手持ちのオーディオシステムに繋いだ「Soundgenic Plus」に、同梱の「Bluetooth USBアダプター」を挿せば、Bluetoothスピーカーのように使うことができる。
YouTubeやTikTokといった配信サイトやNetflix・Amazon Prime等の動画配信の音声、あるいは「radiko」やNHKラジオの「らじる★らじる」といったアプリを通じたラジオ放送を、お手持ちのオーディオシステムで再生できるのだ。
現代のあらゆるデジタルソースに対応可能
あらためてまとめとして、「Soundgenic Plus」を使用して再生できる主なソースをざっと整理しよう。
例えば「Soundgenic Plus」をFOSTEXのアクティブスピーカー「PM0.3BD」に繋いでみる。このミニマムなシステムでも、以下の多彩なソースを再生できるのである。
(a)「Soundgenic Plus」の内部・外部ストレージに内蔵したファイル
(a-1)ハイレゾダウンロードサイト等からニュースしたハイレゾ音源
(a-2)CDリッピング音源
(b)ストリーミングサービスの音源
(b-1)Amazon MusicやQobuzの音源(fidata Music appから操作可能)
(b-2)Spotifyの音源(Spotify Connectを使用)
(c)スマホ音源(Bluetoothアダプターを使用)
YouTube、TikTok、Netflix、radiko、NHKラジオ(「NHKらじる★らじる」)等々
ちなみに(a)について、ダウンロード・CDリッピングは旧「Soundgenic」同様にPCレスで簡単にできる。前者はハイレゾ音源を購入できるサイト「mora」から楽曲自動ダウンロードが可能。後者は「Soundgenic Plus」と外付けディスクドライブをUSBケーブルで繋げば、あとはボタンひとつ押すだけのシンプル操作。楽曲情報・アルバムアートも自動取得できる。