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MARANTZ
CD5001
¥28,000(税抜)
【SPEC】●周波数特性:20Hz〜20kHz ●ダイナミックレンジ:100dB以上 ●S/N比:110dB ●高調波歪率:0.0025% ●ワウフラッター:水晶精度 ●音声出力:アナログ出力→アンバランス/2.0Vrms、ヘッドホン出力(可変最大)/18mW、32Ω、デジタル出力→ピンジャック/0.5Vp-p(75Ω)、角型光コネクター/-19dB ●サンプリング周波数:44.1kHz ●電源電圧:AC100V、50/60Hz ●消費電力:13W ●最大外形寸法:440W×87H×283Dmm ●質量:4.0kg ●カラー:ゴールド、ブラック ●付属品:リモコンRC5400CD×1、単4乾電池×2、アナログ接続コード×1、リモート接続コード×1
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
CD再生音質の改善策として手軽で効果的な1台
アルミ押し出し材によるシンプルなフロントパネルが特徴的なCDプレーヤーだ。同社がSACDプレーヤーにも採用しておりノウハウの蓄積があるシーラスロジック社製DACを搭載、その性能を引き出す設計となっている。
音質面ではヘッドフォン回路にも注目だ。同社のSACDプレーヤーで好評価を得ているインプットバッファー回路を搭載、オーディオ出力回路との相互の悪影響を抑えている。ヘッドフォンアンプを別途に用意するまではしたくないがヘッドフォンでもできるだけよい音で聴きたい、という方にはうれしいところだろう。
機能的には、語学学習などに向けたちょっとした便利機能の充実がポイントだろうか。ワンタッチで10秒前に巻き戻す「クイックリプレイ」はヒアリングの聴き返しに役立つだろう。±12%の「ピッチコントロール」も、うまく利用すれば聴き取りやすさの調整に使えるはずだ。
ユニバーサルプレーヤーが一般的な現在、ローエンドのCD単機能プレーヤーは位置付けが見えにくいと思っていたが、音を聴くと考えを改めざるを得なかった。
まずはボーカルの通りがよい。音量的に強調されるのではなく、きれいに分離して浮き立たされている。他のパートもそれぞれ適切な音量バランスで各自の定位に明瞭に存在している。ポップスでは、薄い音でリズムを刻むアコギ、後方で支えるベースとドラム、控えめにさりげなくコード感を出しているピアノといった、それぞれの役割が見事に描き出されており、アレンジと録音の意図が再現されていると感じられた。シンバルのアタック、ギターのピッキングノイズといった汚くなりがちな高域も、耳障りにならずきれいに響く。この高域再現力は良好な解像感の要因でもあるだろう。
倍の価格帯のユニバーサル機と比べても、アンプやスピーカーがある程度のものならば、音の違いは明らかに聴き取れる。CD再生音質の改善策として手軽で効果的な1台だ。