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YAMAHA
YSP-3300
(YSP)
¥OPEN(予想実売価格140,000円前後)
無線サブウーファー採用デジタルサウンドプロジェクター“YSP”
【SPEC】<サウンドバー>●スピーカー:ビームスピーカー×16、6.5cm真円形ウーファー×2 ●入力端子:HDMI×4/光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ×1 ●出力端子:HDMI×1 ●外形寸法:1,000W×80H×158Dmm ●質量:6.3kg
<サブウーファー>●スピーカー:16cmコーン型 ●外形寸法:145W×446H×371Dmm ●質量:9kg
※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。
“2ピース構成のYSP”新モデルとして、上位の「YSP-4300」と「YSP-3300」が登場した。2010年発売のヒットモデル「YSP-2200」とあわせると「2ピースのYSP3兄弟」となったが、さて兄貴分2機種の進化ポイントは何だろう。
まず、同じ2ピース構造でも、センターユニットとサブウーファーがともにグレードアップしている。センターユニットには、ビームスピーカーをはさんで左右に6.5センチのウーファーを追加。筐体サイズは高さ8センチのスマートさは同じだが、横幅が拡張されて3300は100.2センチ、4300は110.2センチとなった。
搭載するビームスピーカーの数は、弟分の3300は従来モデル2200と同じく16個だが、上位の4300クラスになると22個を搭載し“最高峰の貫禄”をみせる。ビームスピーカーの数が多いと、それだけ指向性が強くとれるため、より定位がはっきりするというメリットがあるのだ。
サブウーファーは、これまではアンプを本体側に内蔵させたパッシブタイプだったが、本格的なYST方式のアクティブタイプ(16センチユニット)となった。さらに嬉しいのは、ワイヤレスサブウーファーとなり、セッティングフリートにしてくれたことである。ソファーの影、あるいは横置きにしてラック内にすっきり収納することもできるのだ。
どちらもテレビの下に置けるリアル7chモデル。テレビのリモコン受光部をふさがないようにと、テレビリモコンリピーター(IRフラッシャー)も引き続き搭載している。
さらに、2機種ともヤマハ独自の非圧縮PCM伝送技術「AirWired」に対応しており、ワイヤレス機能の強化が頼もしい。
本体には、新しくなったiPhone/iPod/iPad用のワイヤレストランスミッター「YIT-W12」が同梱されている。このYIT-W12には新たにmicroUSB端子が設けられており、外部デバイスとのUSB接続が可能だ。
つまり、iPhone/iPod/iPad内音源のワイヤレス再生のほかに、USBケーブル経由でYIT-W12をPCと接続すれば、AirWiredを介してPC内音源ファイルのワイヤレス再生も行える。Bluetoothとは違い、AirWiredを採用することによって、非圧縮音源の伝送に対応することも大きなポイントである。
2機種で実際に音を聴いてみると、中〜低域方向の充実がめざましい。力強く、かつ豊かにボトムまで沈み込んでサウンド全体を支え、2ch音楽再生、放送番組やブルーレイのサラウンド再生ともに、スケール感や広がり・包み込みが格段にリッチになった印象だ。その中で小口径ビームのヌケるようにシャープな爽やさにも磨きがかかる。セリフや様々な効果音、音楽音などのニュアンス表現までもぐんと向上している。
『アバター』3D版では、ジャングルで野犬に包囲される恐怖がさらに生々しく、ド派手な空中戦のパワーとディテール表現が圧倒的と感じた。音楽3Dの管弦楽ものやジャズ、またライブものの『gree』なども、立体的なステージ感がとにかくリアル! 映像と一体化するとはまさにこの状態だろう。
ここで両モデルを比較試聴した印象をいえば、やはりビームスピーカーの数が多いぶんYSP-4300の方が再現性に有利だ。もちろん3300の実力を十分に評価したうえでの私のインプレッションだが、ピンポイントといえる定位の鮮明さはもちろん、音のキレ・スピード感までも4300は一段と冴える印象である。さらに音楽CD再生でも緻密でみずみすしい質感表現を実現しており、トータルで“兄貴分”の存在感をみせている。3300は、2200がベースという感じだが、4300ではそれ以上のパフォーマンスを実感した。
(text:林正儀)
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