VICTOR XV-A500 DVDオーディオ/ビデオプレーヤー \79,800 |
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文:村瀬孝矢 TEXT BY Takaya Murase |
市場に活況を呼び起こすDVDプレーヤーのハイCP製品 昨年前半から始まったとも言えるDVDプレーヤー市場の活況ぶりは、ますます高まりを見せている。00年から01年の1年間で国内市場が2倍にも伸張、約180万台市場に拡大したというのだから結構なことだ。特に購入しやすい普及価格帯に魅力的なモデルが相次いで投入されているのがそれを支える要因で、3万円台から5万円クラスがユーザー層を拡大したのだ。C/P的に見れば5万円以下でプログレッシブ再生機能を備えたモデルの登場が、市場への関心を一気に高めたとも言える。 激戦価格帯に登場したハイスペックDVDプレーヤー そこに投入された新モデルXV-A500は、まさに活況市場に向けたDVDオーディオプレーヤーである。7万円台のDVDオーディオプレーヤーはパナソニックに次ぎ、これからの主戦場と見られる市場に投入したエース版なのだ。 その確固たる自信の元はと言えば、高音質と高画質化である。DVDオーディオプレーヤーなので高音質化が第一だが、初期モデルのXV-D9000と、先のXV-D721で搭載し好評を得たPEM・DDコンバーターを全6chに採用してチャンネル間の差別化をなくし、さらに1ビットD/Aコンバーターと4次ノイズシェーパーのニューVANSで、Dレンジ112dB以上の性能を確保したのが特徴だ。これこそまさにDVDオーディオの静寂さに包まれた良質な音楽を引きだそうとの狙いである。 高画質化は、D721から採用した2-3プルダウン化を、ディスクそのもののフレーム信号から直接60フレーム化して動きボケの少なく、文字が読みやすいというデジタルダイレクトプログレッシブを継承して実現。それも低価格化を図りながらバージョンアップを敢行、XV-P300で採用して高画質だとの評価を勝ち得た超高速MPEGデコーダーと10ビット/54MHzのDACとにより、ノイズが少なくシャープな映像質感の確保を図っているのだ。合わせてニューVFPにより多彩な画質チューニング機能もP300同様に搭載し、マニアック性にも配慮を行っているから親切である。 間違いなくトップクラスのチカラを備えた新モデル 機能面もCD-R/RWへの対応、30pソフト再生可能、ドルビーデジタル、dtsデコーダー内蔵、使いやすいGUI画面の装備など、充実する。なお性能、機能はハイクラスデザインの採用、重量感を高めた鉄板サブフレームシャーシー化などでD721を上回る。 さて音質・画質ともに好感を寄せられる出来映え。当然ながらハイC/PモデルP300を上回る微妙なニュアンスが再現できる画質、ノイズ感が抑えられた上質な音質、これらが確認でき、間違いなくトップクラスものである。 【本機の詳細】 |
XV-A500 SPEC ●再生可能ディスク:DVD AUDIO、DVD VIDEO、VIDEO CD、CD-DA、CD-R、CD-RW ●周波数特性:2Hz〜88kHz(DVD、192kHzサンプリング)、2Hz〜20kHz(CD、44.1kHzサンプリング) ●ダイナミックレンジ:110dB以上(DVD、20/24bit) ●水平解像度:500本以上 ●出力端子:光デジタル×1、同軸デジタル×1、アナログ5.1ch×1(以上音声)、D2色差×1、RCA色差×1、S×1、コンポジット×1(以上映像) ●消費電力:15W(電源ON時)、2.5W(STANDBY時) ●外形寸法:435W×96H×268Dmm ●質量:5.0kg ●問い合わせ先:日本ビクター(株) TEL.03-5684-9311 |