巻頭言

チャレンジ&アタック!イヤー

和田光征
WADA KOHSEI

新年明けましておめでとうございます。

本年のテーマを「チャレンジ&アタック! イヤー」としました。昨年秋口に「3つの提言」として

  • スーパークオリティ宣言
  • 2WAYシアター宣言
  • ピュアオーディオルネッサンス

を掲げ推進してきましたが、これらは多方面からの反響を頂き、今や業界の一般常識化していると言っても過言ではありません。「3つの提言」のさらなる具現の為に「チャレンジ」し、さらに「アタック」することが本年を主導する要諦であると確信します。

「挑戦」することは、いつの時代においても当然のことであります。今、起こっている事柄のすべてが数年前に挑戦したことのプラス成果であったり、マイナス成果であったりしている訳ですから、本年早々、挑戦する姿をさらに顕著にしなければならない。しかし、本年は「攻撃的挑戦」、つまり「攻めて勝つ」スタンスが最重要ポイントになるでしょう。

その原則として、まずユーザーありきです。お客様という原則不変の存在認識が、何はともあれ重要です。お客様もまた年々変化していくわけで、本年はいよいよ団塊世代の定年退職が始まります。対象は1947年〜1949年生まれの世代で、そのことにおける経済効果は58兆円、本年から10年間の企業の労務コスト余剰金は88兆円とも言われています。

これほどまでに巨大な世代が「60才代前半の日常生活」をどう過ごすかを見ると、「趣味に没頭する」が男80%、女70%。「家庭で毎日ゆっくり」が男60%、女60%。「ボランティア」が男女ともに30%以下、となっており、わが業界に対する影響は絶大であることが分かります。テレビや音楽のない日常はあり得ないからです。

同時に少子高齢化の波はさらに強くなり、とりわけ高齢者の「安心」、「安全」に対する思いは強く、商品購入の際は価格が安いだけでは駄目で、アフターフォローへの要求がさらに高まるでしょう。そして商品においては絶対価値があり、便利で使いやすいということが求められます。流通においては、日常的面倒見のよさが求められ、専門店の時代がさらに鮮明化してくる。巨大量販においてもその要求は高まり、そのあたりが頭痛の種になると思われます。それに伴って、流通再編も一方では再び起こるのではないでしょうか。

旧NEBA系の地域における信頼度、それは地域ユーザーとの密着度にあります。地域を回ってみますと、高齢者になればなるほど地域量販への信頼が厚いのは創業以来の信頼が根強い証拠です。そのことを考えても、地域量販間の協業化が進めば1兆円規模の流通が出現し、現在の流通形態が一変する筈です。その時こそ、三方良しの方向が表出し、健全な競争原理が起こるのではないでしょうか。そんなことも考えられる「チャレンジ&アタック! イヤー」です。

お客様は「自分のための権威となることを模索している」といわれています。以上のようにお客様、そして地デジ他諸々のインフラとしてのフィールドの広がり、その認識のもとに「3つの提言」はあり、且つ本年のテーマ「チャレンジ&アタック!」があるのです。

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