巻頭言
胎動の三年へ「ここからはじまる」
和田光征
WADA KOHSEI
小社が毎年2月中旬に開催する「事業方針説明会」は、本年もおかげさまで46 社66名の参集を得た。この説明会を始めた2007年から今日まで、何という激変の7年間だったことだろう。私は冒頭の挨拶でこう語った。
―――――――― 事業方針説明会は2007年からスタートし本年で7回目となります。スタートした07年は未来に向け順風満帆であったのですが、サンフラワーマーケティングを発表した2009年は、9月にリーマン・ショックによる世界金融危機、世界同時不況が発生し未だかつてない状況下で業界も苦難を強いられました。
そうした苦難を乗り越え、いよいよ再起動を期した2011年、3月11日に未曽有の東日本大震災が発生、原発事故も起こり、また政府の稚拙な政権運営が輪をかけて、円高もあり、出口の見えない暗澹たる不況下におかれました。
とりわけ2010年から2012年までは激動の3年間であったと思います。当社もその影響を皆様方同様に受けながら、正直申しまして必死の歩みでありました。
そうした中にあって、「業界の建設的な発展に寄与する」創業来の社是、リーマン・ショック時に即打ち出した「いつもお客様のそばに」の理念を強固に厳守し、強い信念の元「サンフラワーマーケティングシステム(SMS)」を構築し、ここにきてその花が開いて参りました。
小社は昨年5月から新しい期がスタートし、事業を3つのディビジョンに集約しました。SMS経営の具現化が機能し実を結び始めたと申せましょう。
3つのディビジョンは
・ファイルウェブディビジョン
担当:取締役副社長 新保欣二
・オーディオディビジョン
担当:専務取締役 樫出浩雅
・SPディビジョン
担当:専務取締役 永井光晴
であり、新保副社長が事業統括を担当するという布陣であります。
私の誇りは小社が、若く優秀な人材の宝庫であるということです。次代を担う世代が着実に力をつけ、未来への展望を開いてくれているということであります。
2013年、政権も移り、大人の運営が始まりました。依然として状況は厳しいと思いますが、一条の光が照らし始めたことは明らかで何と素晴しいことでしょうか。夢を描けるということの貴さ、有難さは何事にも変え難いものがあります。そして人々の幸せを祈念できるということが大きな力になるのだと確信を致します。
小社は本年より「激動の三年」から「胎動の三年」へと力強く始動致します。「業界の建設的発展に寄与する」「いつもお客様のそばに」の理念のもとサンフラワーマーケティング戦略を昇華させ、皆様の繁栄にしっかりと貢献して参りたいと存じます。
まさに業界も私達も、『ここからはじまる』のです。未来を見据えて皆様ともども確実な一歩を踏み出して参りたいと存じます。―――――――
説明会では引き続き、各担当役員と若い編集長達が力強い話をして、皆様に小社の姿をしっかり見て頂いた。「ウェブの強い出版社しか生き残れない」と2000年にスタートしたファイル・ウェブが中核となっているが故に未来が描ける、SMS戦略を強く推進していく。