宮地晋治氏

お客様のライフスタイルに
変化をもたらす新たな価値を
さまざまな手法で訴求する
パナソニック(株)アプライアンス社
日本地域コンシューマーマーケティング部門
コンシューマーマーケティング ジャパン本部
AVCグループ グループマネージャー
宮地晋治氏
Miyachi Shinji

4Kの高付加価値化が進むテレビ新製品で総合金賞を受賞、市場を刺激するパナソニック。「全自動ディーガ」、「ワイプ撮り」などAVC製品の新たな提案に加え、テクニクスでのオーディオ展開も勢いを増す。観る、聴く、録る、さまざまな楽しみに新たな価値をもたらす同社の意気込みを宮地氏に聞く。

 

エリアマーケティングも展開
日本全国を盛り上げる

── 4KビエラがVGPの総合金賞を受賞されました。

宮地ありがとうございます。昨年当社はAX900、800、700シリーズで4Kビエラのラインナップを広げましたが、今年のモデルはお客様やご販売店様のご要望も反映させ、さらにブラッシュアップされた内容となりました。ご評価をいただき大変ありがたい思いです。

受賞しましたCX800N/CX800シリーズは4KテレビのボリュームゾーンであるAX800シリーズの後継です。上位のAX900シリーズに採用したIPSパネルを新たに搭載して高画質を実現。また音質面についてもダイナミックサウンドシステム・プロを搭載し迫力のサウンドを再現しています。さらにFirefox OSを活用した新たなホーム画面「かんたんホーム」を採用し、使い勝手も向上しました。

昨今のテレビ市場で4Kの存在感はますます高まり、新製品のCX800N/CX800、CX700シリーズもおかげさまで立ち上がりは好調です。昨年40V型の投入でシェアを拡大しましたが、今後はメインと見据える55V型以上の大画面モデルの拡販に注力します。大画面の迫力や美しさをアピールするとともに、省エネ性能などもお伝えして買い替えのお客様に新たな付加価値を実感していただき、インチアップを図って参ります。

── 夏商戦に向けた施策は。

宮地AAVC商品全体で2020年の東京オリンピックに向け展開しているのが「ビューティフルジャパン2020」。47の都道府県別に4Kカメラで撮影したコンテンツを順次作成し、テレビCMとして放映するとともに、ご販売店様でもプロモーションにご活用いただいています。CM放映とキャンペーンを同期させるなどエリアをより意識した展開としております。

すでにコンテンツが完成し、放映しているエリアを筆頭に、4Kテレビ=ビエラというブランド想起率が高まっています。これからも「今買うテレビが2020年の東京オリンピックを観るテレビ」といった切り口でお客様に訴求して参ります。

── BDレコーダーの「全自動ディーガ」も非常に注目されています。

宮地ここ2年間「チャンネル録画」と呼んでいたレコーダーを、新製品から「全自動ディーガ」として訴求しています。全国および九州地区でテレビCMの放映が始まったところです。特別大賞を受賞致しましたDMR-BRX6000と、DMR-BRX4000も高評価をいただいておりますが、特に実売価格10万円前後のDMR-BRX2000を発売したことにより想定の2倍以上の実績と非常に高いご支持をいただいています。当社のレコーダーの平均単価も5000円ほど上がり、需要の底上げにつながっています。

お客様が観たい番組を選んで録るスタイルから、自動的に録られたものを好きな時に観るという視聴スタイルのご提案が、新しい価値訴求につながりました。レコーダーの市場動向はテレビに比べて厳しい状況でしたが、今後も大いに期待できます。

全自動ディーガではテレビや交通媒体を使って、重点エリアに集中投下するプロモーションを展開しており、九州地区からスタート、夏商戦で広島・仙台地区、秋から年末商戦に向けは関西・名古屋・首都圏と順次行って参ります。「なにもしなくてイイんです!」のキャッチを各地域の方言に変えてCMを作成しており、地域のマスコミに取材いただくなど告知にも注力しています。マスだけでなく、エリアにも集中したマーケティングで「ビューティフルジャパン2020」同様、地域活性に向けた取り組みとしても注力して参ります。

テクニクスも勢いに乗せ
ハイレゾオーディオ推進

宮地晋治氏── 特別大賞を受賞されたテクニクスの取り組みはいかがでしょうか。

宮地高級オーディオの分野に再参入させていただくにあたり、ハイエンドのR1シリーズでは試聴ルームのある店舗での展開をお願いしております。C700シリーズは量販店様を中心に積極的に展開いただいております。さらにパナソニックショップ様でもかなりの数をご販売いただいている状況です。

ピュアオーディオ製品は特にお客様が時間をかけてじっくりと吟味される傾向にありますから、店頭で即ご購入に結びつくようなマーケティングとは異なるアプローチが必要です。最大のテーマはお客様の体感の場を広げること。御社ファイル・ウェブのご協力で試聴会も積極的に開催しておりますが、当社の人員のスキル強化も進め、テクニクスのコンシェルジュとなる人材の育成を図っています。本年度はテクニクスの発売50周年。新たな製品展開の準備も進めながら、しっかりと取り組んで参ります。

── ハイレゾの商材として、パナソニックブランドのコンポも強力です。

宮地従来から好評いただいておりますハイレゾのシステムコンポの新製品として、この6月よりSC-PMX100とSC-PMX70を投入しております。意欲的にお取り扱いいただくご販売店様が増え、非常にいい立ち上がりを見せている状況です。量販の各法人様でもオーディオの訴求はハイレゾに重点を置く姿勢を顕著にされており、今後のお取り組みにも大変期待しております。テクニクスともども、当社のハイレゾ展開、オーディオ製品に対する考え方や力の入れ具合もご理解いただけたかと思っております。

── ウェアラブルカメラも商戦期の重要商材となります。

宮地新製品は発売初週にウェアラブルのカテゴリーで販売台数1位を頂戴致しました。昨年の発売以来ご好評いただいておりますムービーの“ワイプ撮り”と連動させ、ムービーとのセット訴求のキャンペーンも展開しており、新たな楽しみ方をご提案しています。

── 新しい価値をご提案する強力な商材が揃いました。

宮地お客様のライフスタイルに新しい楽しみをもたらす価値提案を、次々に推進していきたいと考えます。マーケティングの手法も含め、新たな取り組みで展開しております。夏商戦をフックにさらなる拡販につなげるべく、勢いを増して参ります。よろしくお願い致します。

◆PROFILE◆

宮地晋治氏 Miyachi Shinji
1988年 九州松下電器(株)(現パナソニックシステムネットワークス(株))入社。2012年 AVCマーケティング ジャパン本部 商品グループ グループマネージャー、2013年 コンシューマーマーケティング ジャパン本部 AVCグループ グループマネージャー。現在に至る。

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