初のBDプレーヤーなどをナスペックブースに出展
プライマーCEO ラース・ペデルセン氏に聞く、 「I32」にはじまる今後の製品ロードマップ
11月初旬に開催された「2011 東京インターナショナルオーディオショウ」。ナスペックのブースに、スウェーデンのオーディオブランド「PRIMARE(プライマー)」が出展された。イベントのため来日したプライマーのCEO、ラース・ペデルセン氏に、クラスDアンプを搭載したプリメインアンプ新製品「I32」に採用された独自技術や今後の新製品展開などを尋ねた。
− 現在、プライマーはどういった環境で製品を開発していますか。
ペデルセン氏:当社の拠点はスウェーデンにあり、エンジニアチームもそこで開発を行っています。今回、新製品のプリメインアンプ「I32」に搭載したクラスDアンプやスイッチング電源もスウェーデンで開発されました。現在はヨーロッパ、日本、北米やオセアニアなど世界40ヶ国に輸出を行っています。
ー 独自のクラスDアンプはいつ頃から製品への搭載が始まったのでしょうか。
ペデルセン氏:製品に採用されたのは、プリメインアンプの「I32」が最初です。クラスDアンプの開発は7年以上前からスタートしていました。スピード感やディティールの表現には当時から魅力があったのですが、サウンドはどこか不自然で、痩せて平面的なところがありました。また当時のコンポーネントに搭載してみたところ、歪みがとても耳障りに聴こえてしまうという課題がありました。
現在ではコンデンサーや抵抗などコンポーネントが進化してきました。出力段のコイルになかなか良いものができなかったのですが、真空管アンプに搭載された出力トランスの技術を応用して、良質なコイルを開発しました。これらを「I32」に搭載したことで、スムーズな音楽再生を実現しています。
本機に採用されたクラスDアンプに搭載されている技術は、A級やAB級アンプと同じアナログモジュレーションによるアンプ増幅技術です。入力/出力は全てアナログです。現在ではクラスDアンプのイメージは昔と変わりつつあり、各メーカーが興味を示しているのではないでしょうか。当社も純粋に音の良さから、クラスDアンプを採用しています。
初期の頃のクラスD技術には限界がありましたが、今では歪みやノイズの少なさ、スピーカーのドライブ性能の良さや、音の立ち上がりのスピード感、チャンネルセパレーションの面など、様々なメリットがあります。ただし、クラスDアンプの技術を上手に使いこなすためには、的確な電源供給が求められてきます。当社では独自にスイッチング電源の技術も合わせて開発し、搭載したことでピュアな音質を実現しています。
クラスDアンプには、製品のつくりやすさ、故障の少なさといった面でもメリットがあり、将来性を感じています。クラスDでなければならないと固執するつもりはありませんが、しばらくは当社のハイクラスオーディオ製品のメイン技術になるだろうと考えています。
ー 直近での新製品の計画を聞かせてください。
ペデルセン氏:「I32」対応のアップグレードモジュールシステム「Media i/o Module」を近く発売します。こちらのモジュールをプリメインアンプ本体のバックパネル側に取り付けることで、同軸、光デジタル入力やUSB-DAC機能が追加できます。またLAN端子も用意され、ネットワーク上のファイルもストリーミング再生できるようになる予定です。
追加モジュール方式にしたのは、将来的に新しいコンセプトのオーディオ再生が登場した際にも、モジュールをアップグレードすれば長く「I32」をお使いいただけるようにしたかったからです。プレーヤーではなく、アンプへの追加モジュールとしたのは、アンプなら再生ソースの流行に左右されず将来的に対応しやすいからです。
また「I32」をお持ちでなくても、モジュールの機能を色々な機器と組み合わせて使っていただけるよう、モジュールを筐体に入れた単体USB-DACも商品化を予定しています。
さらに、iPhoneリモコンアプリなども現在開発中を進めています。
− インターナショナルオーディオショウのナスペックブースには、プライマーのBDプレーヤーも参考展示されていました。こちらはどんな製品なのでしょうか。
ペデルセン氏:「BD32」はSACDの再生も行えるBDユニバーサルプレーヤーです。プライマーでは「DVD30」というユニバーサルプレーヤーを2年ほど前まで販売していましたが、本機はそのリプレースモデルになります。本機では映像の黒再現を高めるため、リニア電源を採用しました。音質にもこだわっていますので、ハイエンドSACDプレーヤーとしてもお使いいただける製品だと思います。
ー 今後、オーディオのセパレートアンプを商品化する計画はありますか。
ペデルセン氏:近々、プリアンプとパワーアンプを発表する予定です。プリアンプにはアップグレードモジュールシステム「Media i/o Module」の装着ができるスロットを設けます。パワーアンプは150W×2chのステレオ仕様のものになりますが、モノブリッジ接続にも対応してよりハイパワーな音楽再生をお楽しみいただけます。
筐体のサイズは「I32」ぐらいのコンパクトなものにしたいと思っています。ルックスはシンプルに、ミニマルなデザインを追求しています。プライマーはサウンドだけでなく、プロダクトデザインにおいても余計な要素を徹底的に取り除いた、シンプルでミニマルなものをつくることをポリシーにしています。おかげさまで、「CD32」「I32」のサウンドとデザインは、ヨーロッパのEISAアワード2011-2012の2chシステムにて賞を受賞しています。
ちなみにこのパワーアンプにも、先ほどご説明しました当社独自のクラスDアンプを中心とした技術を搭載する予定です。ぜひご期待いただければと思います。
− ありがとうございました。
− 現在、プライマーはどういった環境で製品を開発していますか。
ペデルセン氏:当社の拠点はスウェーデンにあり、エンジニアチームもそこで開発を行っています。今回、新製品のプリメインアンプ「I32」に搭載したクラスDアンプやスイッチング電源もスウェーデンで開発されました。現在はヨーロッパ、日本、北米やオセアニアなど世界40ヶ国に輸出を行っています。
ー 独自のクラスDアンプはいつ頃から製品への搭載が始まったのでしょうか。
ペデルセン氏:製品に採用されたのは、プリメインアンプの「I32」が最初です。クラスDアンプの開発は7年以上前からスタートしていました。スピード感やディティールの表現には当時から魅力があったのですが、サウンドはどこか不自然で、痩せて平面的なところがありました。また当時のコンポーネントに搭載してみたところ、歪みがとても耳障りに聴こえてしまうという課題がありました。
現在ではコンデンサーや抵抗などコンポーネントが進化してきました。出力段のコイルになかなか良いものができなかったのですが、真空管アンプに搭載された出力トランスの技術を応用して、良質なコイルを開発しました。これらを「I32」に搭載したことで、スムーズな音楽再生を実現しています。
本機に採用されたクラスDアンプに搭載されている技術は、A級やAB級アンプと同じアナログモジュレーションによるアンプ増幅技術です。入力/出力は全てアナログです。現在ではクラスDアンプのイメージは昔と変わりつつあり、各メーカーが興味を示しているのではないでしょうか。当社も純粋に音の良さから、クラスDアンプを採用しています。
初期の頃のクラスD技術には限界がありましたが、今では歪みやノイズの少なさ、スピーカーのドライブ性能の良さや、音の立ち上がりのスピード感、チャンネルセパレーションの面など、様々なメリットがあります。ただし、クラスDアンプの技術を上手に使いこなすためには、的確な電源供給が求められてきます。当社では独自にスイッチング電源の技術も合わせて開発し、搭載したことでピュアな音質を実現しています。
クラスDアンプには、製品のつくりやすさ、故障の少なさといった面でもメリットがあり、将来性を感じています。クラスDでなければならないと固執するつもりはありませんが、しばらくは当社のハイクラスオーディオ製品のメイン技術になるだろうと考えています。
ー 直近での新製品の計画を聞かせてください。
ペデルセン氏:「I32」対応のアップグレードモジュールシステム「Media i/o Module」を近く発売します。こちらのモジュールをプリメインアンプ本体のバックパネル側に取り付けることで、同軸、光デジタル入力やUSB-DAC機能が追加できます。またLAN端子も用意され、ネットワーク上のファイルもストリーミング再生できるようになる予定です。
追加モジュール方式にしたのは、将来的に新しいコンセプトのオーディオ再生が登場した際にも、モジュールをアップグレードすれば長く「I32」をお使いいただけるようにしたかったからです。プレーヤーではなく、アンプへの追加モジュールとしたのは、アンプなら再生ソースの流行に左右されず将来的に対応しやすいからです。
また「I32」をお持ちでなくても、モジュールの機能を色々な機器と組み合わせて使っていただけるよう、モジュールを筐体に入れた単体USB-DACも商品化を予定しています。
さらに、iPhoneリモコンアプリなども現在開発中を進めています。
− インターナショナルオーディオショウのナスペックブースには、プライマーのBDプレーヤーも参考展示されていました。こちらはどんな製品なのでしょうか。
ペデルセン氏:「BD32」はSACDの再生も行えるBDユニバーサルプレーヤーです。プライマーでは「DVD30」というユニバーサルプレーヤーを2年ほど前まで販売していましたが、本機はそのリプレースモデルになります。本機では映像の黒再現を高めるため、リニア電源を採用しました。音質にもこだわっていますので、ハイエンドSACDプレーヤーとしてもお使いいただける製品だと思います。
ー 今後、オーディオのセパレートアンプを商品化する計画はありますか。
ペデルセン氏:近々、プリアンプとパワーアンプを発表する予定です。プリアンプにはアップグレードモジュールシステム「Media i/o Module」の装着ができるスロットを設けます。パワーアンプは150W×2chのステレオ仕様のものになりますが、モノブリッジ接続にも対応してよりハイパワーな音楽再生をお楽しみいただけます。
筐体のサイズは「I32」ぐらいのコンパクトなものにしたいと思っています。ルックスはシンプルに、ミニマルなデザインを追求しています。プライマーはサウンドだけでなく、プロダクトデザインにおいても余計な要素を徹底的に取り除いた、シンプルでミニマルなものをつくることをポリシーにしています。おかげさまで、「CD32」「I32」のサウンドとデザインは、ヨーロッパのEISAアワード2011-2012の2chシステムにて賞を受賞しています。
ちなみにこのパワーアンプにも、先ほどご説明しました当社独自のクラスDアンプを中心とした技術を搭載する予定です。ぜひご期待いただければと思います。
− ありがとうございました。