待望の初ハイレゾ配信についてインタビュー
早見沙織的ハイレゾ「Statice」の聴きどころは「壁をバタン」?本人にオススメポイントを聞いた
ーー今回の楽曲でも早見さんが作詞をされていますが、心がけた点などはありますか?
早見さん キャラクターの設定資料だったり、最初から最後までのシナリオプロットや、作品の核となるキーワードはなにか、といったような資料を開発チームの方からいただけたので、そういったものからインスピレーションを受けて楽曲制作に取り組みました。
今回、『無双OROCHI3 Ultimate』では地母神であるガイアという役をいただいているんです。その神様の視点から見た人の世、というものを意識してみて、というようなオーダーがあったので、そこを入り口にしています。でも、聴いた方に共感していただける、自分の肌感覚に近いものになって欲しいな、とも思ったんです。
人とは少し離れている視点だけど、人が聴いてもしっくりくるものにしたいと考えて、全体の構成的には、だんだん視点が広がっていくような歌詞になりました。人が自分自身と向き合い強くなっていくところから始まり、周りの人との絆によって、自分が持っている以上の力を手に入れる。最後のサビでは、そういう風に繋がっていった人たちが、どういう物語を紡いでいくのかは神様にも分からない、と少しずつ視点が広がって、壮大になっていくように書いています。
ーー確かに、ずっと神の視点だと荘厳な感じはありますが共感はなかなか難しいと思います。葛藤や弱さなど、人らしさを感じられる歌詞なので、より楽曲からはっきりとしたイメージを感じ取れますね。また今回は「やさしい希望」以来の全編英語歌唱バージョンもありますね。
早見 歌うことにエネルギーはたくさん使いますが、すごく格好良くて、英語の持つ力強さみたいなものが、この曲にとって良いエッセンスとして作用してくれたな、と感じています。私の書いた歌詞を英訳していただいたんですが、その方に収録時にも立ち会っていただき、英語のニュアンスについてなどアドバイスをしてもらっています。
ーー英語歌唱でも、歌詞の意味合いに沿った、英語ならではの歌い方をされているわけですね。そういえば、日本語歌詞でも最後のコーラス部分は英語ですよね。
早見さん そこは最後までどんな言葉にするか考えていた部分なんです。「ラララ」でもいいかもしれないし、「UhーAhー」とかもいいかもしれない、何にしようかな、と考えていて、試しに英語で作ってみたら、最後の音数のところに「Statice」という言葉がぴったりハマったんです(笑)。じゃあ、これは英語だなって。最終的には、この歌の核みたいなものを、最後の最後、このコーラスで歌うことができたと思っているので、運命的な出来事でした。
ーーちなみに、「Statice」は花のスターティスからきているのですか?
早見さん そうなんです、スターティスはドライフラワーにも使われるような、枯れても色が消えにくいお花なんです。曲もそうですし、『無双OROCHI3 Ultimate』もそうなんですが、時間が移ろうなかで失われるものと残っていくものに着眼している部分があって、そこに近しいものを感じてこのタイトルにしました
ーー花言葉を調べてみましたが、「変わらぬ心」や「途絶えぬ記憶」といった意味合いがあり、まさにそのテーマにあったものになっていますね。では、いよいよハイレゾ周りのことについて聞かせてください。ハイレゾ配信するということは、どんな風に知ったのでしょうか?
早見さん 今回からハイレゾやります、とPから(笑)。