ケーブルブランド探訪記(武藤製作所編その5「SolidAug-LineDigital」)

公開日 2004/07/09 08:46
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

SolidAug-LineDigital
●第5回目は同社のデジタルケーブル「ソリッドオーグライン デジタル」をご紹介する。同モデルは導体に同社独自の「オーグライン」(金と銀の合金)と高純度プラチナをブレンドさせた素材を採用している。

しかしながら、このデジタルの最大の特徴はパイプシールド構造を採用している点にあり、このシールドパイプにもオーグ合金を使用しているのである。同シールドは通常の編み線シールドやホイルシールドに比べ、驚くほどの静粛性とダイナミックレンジを有していると言う。また、「パイプシールド構造は以前より理想のシールド」と言われていたが、通常の導体では取り回しが悪く、また繰り返し折り曲げると直ぐに破断してしまう等の問題があり、ほとんど 実用化されていなかった。このような問題も「オーグ合金」の持つ柔軟性を生かすことで、実用化することができたのである。

絶縁材にPTEFを採用し、RCAプラグは線材と同じ銀合金を使用したワイヤーワールド社の新製品を装着している点はシリーズ共通である。また、注文時には指定すれば両側BNC端子、もしくは片側BNC端子も用意することができるとのことである。
なお、7月16日発売の『ケーブル大全2005』では同モデルに関する詳細なレポートを掲載しているので、こちらもぜひともご参照いただきたい。(季刊・オーディオアクセサリー編集部)

●武藤製作所のプロフィール
武藤製作所は長年にわたり、金やプラチナ製品中心とした貴金属加工技術に携わってきた専門メーカーである。同社はその技術を応用し、数年前よりオーディオ関連のケーブル製造を開始した。その大きな特徴はオーグラインと呼ばれる金と銀との合金素材を採用している点にある。これは同社が貴金属加工の通常業務で金や銀を大量に処理している事によって成立するのである。
 このオーグ合金を使用した各種のケーブルは銀の持つ優れた電気特性と金の持つ耐酸性、伸び性を併せ持つという利点がある。開発段階では、高純度銀線を試作したが、極端に太い線径を使用しなければ、俗に言われる銀臭さが解消できずに各種の合金を試作した結果として銀に金を含有させたオーグ合金が開発されたのである。さらに、ただ銀に金を混ぜただけでなく同社が持つ高度な線引き技術やアニール処理が一つとなりオーグ合金は誕生したのである。
 ラインナップとしてはインターコネクト、スピーカーケーブルや、素線、スペードラグ、テフロン(PTFE)皮膜単線等が用意され、素材としては上記のオーグ合金にさらにプラチナ及びプラチナ合金を加えた素材も誕生している。
このように貴金属専門メーカーの技術と設備を基本に、大手音響メーカーではできない製品を日々開発しているブランドである。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

新着記事を見る
  • ブランド武藤製作所
  • 型番SolidAug-LineDigital
  • 発売日大好評発売中!!
  • 価格\115,500(1m)±30cm :±\39,900