ネットオーディオプレーヤー「DNP-720SE」も聴ける
<TIAS>DALIの新スピーカー“EPICON”世界初公開 − DENONフラグシップ“SXシリーズ”と共演
東京国際フォーラムのガラス棟7階にブースを構えるデノンは、同社が輸入販売を行うDALIの新スピーカー新シリーズ“EPICON”のワールドプレミアを開催した。
■DALIスピーカーの新フラグシップ「EPICON6」を世界初公開
シリーズネームの“EPICON”には英語の「EPIC」(雄大な/壮大な)という意味が込められているという。同社のフラグシップモデル「EUPHONIA」に代わる、新しいフラグシップに位置づけられる。
今回シリーズ最初のモデルとして、世界で初めて披露されたのはフロア型で3ウェイ4スピーカー搭載の「EPICON 6」。本国での出荷は来年1月から開始され、日本国内への導入は来春以降を予定しているという。価格は未定。今後も他のサイズや用途のモデルへシリーズ展開も予定されている。
スピーカーの音のコンセプトは「クリスタルのような明瞭さを持ったサウンド」。シリーズの特徴について、デンマーク本社から来日したプロダクト・マネージャーのピーター・ルーバー氏、アジア地域のセールス・マネージャーを担当するミヒャエル・ニールセン氏に詳細を聞くことができた。
本機の大きな特徴の一つは、DALIが初めて一からインハウスで開発・製造したというウーファーユニットが搭載されたこと。新技術「LINIER MAGNET DRIVER SYSTEM」が搭載され、「これまでのスピーカーの概念、技術的な制限を打ち破るほどに“歪み”を抑えたサウンドが実現できた」とニールセン氏は語る。
ウーファーのドライバー部分には、欧州のパートナー企業と共同開発したという新しいマテリアルの「SMC(Soft Magnetic Compound)」を採用。砂鉄をベースに、粒子の一粒ずつに化学的なコーティングを施して音響特性を高め、これに圧力をかけて固体化したものが用いられている。従来は鉄を用いていたポールピースやトッププレートなど、ドライバーを形成する各パーツにこの「SMC」を用いることで、磁気回路に発生する渦電流を約1/1000程度に軽減することができ、音質に大きなメリットをもたらすという。またインピーダンス特性も安定化することができ、インダクタンス成分も低周波から高周波までフラットにコントロールができ、電気的によい効果が得られる。
「本素材を用いて、低歪のスピーカーを完成させることがEPICONシリーズの最大のミッションだった。着想から約3年かけて実現した新素材が大きな役割を果たしている」とルーバー氏は語る。DALIでは現在、新しいマテリアルであるSMCを核とした磁気回路技術に関する特許を出願しているという。
ウーファーコーンの素材には、DALIならではのハンドクラフトによる「ウッドファイバーコーン」を採用。EUPHONIAシリーズに搭載していたコーンからウッドチップ素材の調合を見直し、コーティングにも改良を加えたものが搭載されているという。
トゥイーターモジュールはEUPHONIAシリーズにも搭載されていた、ソフトドーム型とリボン型を併せ持つ「ハイブリッド・トゥイーター」を採用。ソフトドームは新たにレベルアップを図ったという。ニールセン氏によれば「今回のシリーズではDALIのインハウス・メイドによるウーファーを搭載しているが、トゥイーターについても外部でカスタマイズ製作したパーツをDALI本社で組み立てた、高品位なモジュールが搭載されている」のだという。
キャビネットは6層のマルチレイヤー構造を採用。背面には5cm厚の高剛性MDFを配置。フロントバッフルにも2層33mm厚のパネルを用い、2基のウーファーをリジッドにドライブする。馬蹄型のフォルムは、キャビネット内部に発生する不要な反響を抑え、高音質再生のため的確に設計されているという。
2基のウーファーはキャビネット内部のチャンバーを別々に分けて、それぞれに及ぼす悪影響を排除している。2基のウーファーユニットは、そのまま背面に設けたバスレフポートに直結させることで、効果的に音響特性を高めている。さらに2基のウーファーユニットの下側には、別途仕切られたチャンバーの中にクロスオーバーを配置した。
塗装にも贅を尽くしており、全10回の塗装工程の1回ごとに磨き処理を行い、最後にハイグロスラッカーを施した。本日デモを行ったスピーカーは「ハイグロス・ブラック」モデルだったが、このほかにも明るいブラウンの「ウォールナット」がレギュラーモデルとして計画されているという。
さらに本日のワールドプレミアのため、レギュラーカラーとして予定されている2種類の他に、赤系の色合いに細かな木目のストライプが入った通称“ドラゴン”と、ブラウンをベースに大柄な木目を大胆に用いた“タイガー”の、2つのスタディモデルも展示された。ルーバー氏は「日本のオーディオファイルの方々の反響もうかがいながら、これらのモデルをスペシャル・エディションのようなかたちで販売できるか検討したい」と話す。
スピーカーターミナルはバイワイヤリングに対応する。スピーカー1本あたりの外形寸法は232W×1025H×441Dmm、質量は29.8kg。
■DENONのフラグシップ「SXシリーズ」やネットワークオーディオプレーヤー「DNP-720SE」がリファレンスに
デノンのブースでは、DALIの「EPICON 6」のサウンドを、DENONのフラグシップSACD/CDプレーヤー「DCD-SX」や、ネットワークオーディオプレーヤー「DNP-720SE」で再生するハイレゾサウンドをリファレンスに試聴することが可能だ。ぜひ世界で初公開されたEPICON 6のサウンドを会場で体験してみて欲しい。
このほかにもデノンのブースでは、DALIの「HELICON 400 Mk2」による“5.0chマルチチャンネル再生”も楽しむことができる。こちらのデモでは、11月1日からアップグレードサービスが始まったマルチチャンネルアンプのフラグシップモデル「AVP-A1HD」(関連ニュース)がリファレンスに使用され、「DCD-SX」からデノンリンク経由で送り込んだSACDマルチチャンネルソースのサウンドを体験することが可能だ。なお、スピーカーには、今年の夏から国内販売が開始された“ローズナット仕上げ”のモデルがお目見えしている(関連ニュース)。
■DALIスピーカーの新フラグシップ「EPICON6」を世界初公開
シリーズネームの“EPICON”には英語の「EPIC」(雄大な/壮大な)という意味が込められているという。同社のフラグシップモデル「EUPHONIA」に代わる、新しいフラグシップに位置づけられる。
今回シリーズ最初のモデルとして、世界で初めて披露されたのはフロア型で3ウェイ4スピーカー搭載の「EPICON 6」。本国での出荷は来年1月から開始され、日本国内への導入は来春以降を予定しているという。価格は未定。今後も他のサイズや用途のモデルへシリーズ展開も予定されている。
スピーカーの音のコンセプトは「クリスタルのような明瞭さを持ったサウンド」。シリーズの特徴について、デンマーク本社から来日したプロダクト・マネージャーのピーター・ルーバー氏、アジア地域のセールス・マネージャーを担当するミヒャエル・ニールセン氏に詳細を聞くことができた。
本機の大きな特徴の一つは、DALIが初めて一からインハウスで開発・製造したというウーファーユニットが搭載されたこと。新技術「LINIER MAGNET DRIVER SYSTEM」が搭載され、「これまでのスピーカーの概念、技術的な制限を打ち破るほどに“歪み”を抑えたサウンドが実現できた」とニールセン氏は語る。
ウーファーのドライバー部分には、欧州のパートナー企業と共同開発したという新しいマテリアルの「SMC(Soft Magnetic Compound)」を採用。砂鉄をベースに、粒子の一粒ずつに化学的なコーティングを施して音響特性を高め、これに圧力をかけて固体化したものが用いられている。従来は鉄を用いていたポールピースやトッププレートなど、ドライバーを形成する各パーツにこの「SMC」を用いることで、磁気回路に発生する渦電流を約1/1000程度に軽減することができ、音質に大きなメリットをもたらすという。またインピーダンス特性も安定化することができ、インダクタンス成分も低周波から高周波までフラットにコントロールができ、電気的によい効果が得られる。
「本素材を用いて、低歪のスピーカーを完成させることがEPICONシリーズの最大のミッションだった。着想から約3年かけて実現した新素材が大きな役割を果たしている」とルーバー氏は語る。DALIでは現在、新しいマテリアルであるSMCを核とした磁気回路技術に関する特許を出願しているという。
ウーファーコーンの素材には、DALIならではのハンドクラフトによる「ウッドファイバーコーン」を採用。EUPHONIAシリーズに搭載していたコーンからウッドチップ素材の調合を見直し、コーティングにも改良を加えたものが搭載されているという。
トゥイーターモジュールはEUPHONIAシリーズにも搭載されていた、ソフトドーム型とリボン型を併せ持つ「ハイブリッド・トゥイーター」を採用。ソフトドームは新たにレベルアップを図ったという。ニールセン氏によれば「今回のシリーズではDALIのインハウス・メイドによるウーファーを搭載しているが、トゥイーターについても外部でカスタマイズ製作したパーツをDALI本社で組み立てた、高品位なモジュールが搭載されている」のだという。
キャビネットは6層のマルチレイヤー構造を採用。背面には5cm厚の高剛性MDFを配置。フロントバッフルにも2層33mm厚のパネルを用い、2基のウーファーをリジッドにドライブする。馬蹄型のフォルムは、キャビネット内部に発生する不要な反響を抑え、高音質再生のため的確に設計されているという。
2基のウーファーはキャビネット内部のチャンバーを別々に分けて、それぞれに及ぼす悪影響を排除している。2基のウーファーユニットは、そのまま背面に設けたバスレフポートに直結させることで、効果的に音響特性を高めている。さらに2基のウーファーユニットの下側には、別途仕切られたチャンバーの中にクロスオーバーを配置した。
塗装にも贅を尽くしており、全10回の塗装工程の1回ごとに磨き処理を行い、最後にハイグロスラッカーを施した。本日デモを行ったスピーカーは「ハイグロス・ブラック」モデルだったが、このほかにも明るいブラウンの「ウォールナット」がレギュラーモデルとして計画されているという。
さらに本日のワールドプレミアのため、レギュラーカラーとして予定されている2種類の他に、赤系の色合いに細かな木目のストライプが入った通称“ドラゴン”と、ブラウンをベースに大柄な木目を大胆に用いた“タイガー”の、2つのスタディモデルも展示された。ルーバー氏は「日本のオーディオファイルの方々の反響もうかがいながら、これらのモデルをスペシャル・エディションのようなかたちで販売できるか検討したい」と話す。
スピーカーターミナルはバイワイヤリングに対応する。スピーカー1本あたりの外形寸法は232W×1025H×441Dmm、質量は29.8kg。
■DENONのフラグシップ「SXシリーズ」やネットワークオーディオプレーヤー「DNP-720SE」がリファレンスに
デノンのブースでは、DALIの「EPICON 6」のサウンドを、DENONのフラグシップSACD/CDプレーヤー「DCD-SX」や、ネットワークオーディオプレーヤー「DNP-720SE」で再生するハイレゾサウンドをリファレンスに試聴することが可能だ。ぜひ世界で初公開されたEPICON 6のサウンドを会場で体験してみて欲しい。
このほかにもデノンのブースでは、DALIの「HELICON 400 Mk2」による“5.0chマルチチャンネル再生”も楽しむことができる。こちらのデモでは、11月1日からアップグレードサービスが始まったマルチチャンネルアンプのフラグシップモデル「AVP-A1HD」(関連ニュース)がリファレンスに使用され、「DCD-SX」からデノンリンク経由で送り込んだSACDマルチチャンネルソースのサウンドを体験することが可能だ。なお、スピーカーには、今年の夏から国内販売が開始された“ローズナット仕上げ”のモデルがお目見えしている(関連ニュース)。