MCカートリッジのフラグシップ「PP-2000」も

フェーズメーション、左右chセパレート型の新設計無帰還フォノアンプ「EA-500」

公開日 2015/11/06 17:31 編集部:杉浦 みな子
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協同電子エンジニアリング(株)は、同社が展開するPhasemation(フェーズメーション)ブランドから、左右chをセパレートした無帰還回路搭載のフォノアンプ「EA-500」を11月下旬に発売する。価格は55万円(税抜)。(※記事初出時、「電源部をセパレート」と記載しておりましたが、正しくは「左右chをセパレート」した筐体です。お詫びし訂正いたします)

EA-500

左右chセパレートした2筐体構成のフォノアンプ。入力様式はMM/MC。筐体は12mm厚のアルミ削り出しフロントパネル、2mm厚の銅メッキ鋼板シャーシベース、2mm厚のアルミカバーで構成し、剛性を高め磁気歪を抑えている。

EA-500のフロントパネル

EA-500の背面端子部

内部はL/R完全独立型のモノブロック構造で、オールディスクリート構成を採用。厳選したディスクリート部品による、新規設計のV-I/I-V 変換型全段対称無帰還増幅回路を搭載する。半導体フォノアンプの最高峰を目指したモデルとして、内蔵MCトランスから回路まで新規開発のものを採用している。

内部はL/R完全独立型のモノブロック構造

RIAA素子には、定格容量にゆとりを持たせた1%グレードの金属皮膜抵抗と、誘電体にシルバードマイカー板を用いたマイカーコンデンサー等を使用。信号系にはエルナー社のシルミック音質対応電解コンデンサーや、1%グレードの金属皮膜抵抗を採用している。

電源回路には、スイッチングノイズが少ないローム社製SiC ダイオードを採用。整流コンデンサーには、ニチコン社製の低抵抗電極箔を使用した金メッキ端子の最高級オーディオグレードの大容量電解コンデンサー、デカップリングコンデンサーはエルナー社のセラファインを採用する。低雑音ツェナーダイオードを使用し、帰還回路を排除したシャントレギュレータとあわせることで、高速で極めてローノイズの電源回路を構成した。電源トランスは、Rコアを用いた低リケージフラックスのトランスを「+」電源と「−」電源に専用配置し、それぞれブリッジ整流することで、グラウンドの共通インピーダンスによる悪影響を抑えている。

入力端子は、MC1/MC2/MMを装備。MC1/MC2にはRCA端子のほかにXLR コネクタによるバランス入力端子も備えている。MC入力はMCバランス伝送に対応。今回新規設計されたMCバランス伝送対応の特殊分割巻線構造の昇圧トランスを内蔵する。

機能面では、CR2段の無帰還形Low Cut Filterを搭載しており、反りのあるレコード盤でも再生時の劣化を低減し、かつスピーカー(ウーファー)の揺れを抑えるようにした。また、3種類の再生カーブ切替SWを装備しており、イコライザー特性は従来のステレオ用RIAA特性に加え、モノラル専用の特性としてMono1(DECCA レーベル等で使用)、Mono2(コロンビアレーベル等で使用)を装備する。これによりDECCA レーベルもコロンビアレーベルもより忠実度の高い再生が行えるとしている。

また、同社ではMCカートリッジのフラグシップモデル「PP-2000」も、12月中旬に発売する。価格は44万円(税抜)。

PP-2000

発電方式はムービングコイル式。従来モデル「PP-1000」の磁気回路を見直し、磁性材のパーメンジュールは継承しつつ、ヨーク形状を新規設計したという。これによってより高能率、磁場の均一性に優れた形状を実現させたとしている。インピーダンスは4Ωで、適正針圧は1.7〜2.0g、出力電圧は0.3mV(1kHz 50mm/s 水平方向)以上。コンプライアンスは8.0x10(e-6)cm/dyneとなる。再生周波数範囲は10Hz〜30kHz。セパレーションは30dB 以上(1kHz)で、チャンネルバランスは1dB 以内(1kHz)。質量は14.3gとなる。

【問い合わせ先】
協同電子エンジニアリング
TEL/045-710-0975

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