弟機の「Scorpio」も
アクシス、Ayon Audioの真空管KT150搭載純A級プリメイン「Spirit III」
アクシス(株)は、オーストリアのハイエンドオーディオブランド“Ayon Audio(アイオン オーディオ)”の製品取り扱いを5月からスタートする。
Ayon Audio社は、三極真空管を搭載するアンプの設計・製造をメインで行いながら、さらにAA62Bをはじめとする真空管自体の製造にも携わってきたブランド。そのほかにデジタル関連機器やスピーカーの製造も行っている。
アクシスでは取り扱い製品第一弾として、ラインナップの中でも特にコストパフォーマンスが高いという真空管搭載プリメインアンプ「Spirit III」「Scorpio」の2機種を5月に発売する。製品別の詳細は以下の通り。
・「Spirit III」¥690,000(税抜)
Ayonが展開する“Spirit”シリーズの第三世代機にあたり、出力ステージの3極管モード作動を、KT150のプッシュプルで実現した純A級プリメインアンプ。3極管モードと5極管モードでパワーステージの動作切り替えが可能で、出力は5極管モード時に65W×2、3極管モード時に40W×2を確保する。
音声入力端子はライン×3/XLR×1/Direct In×1を装備。音声出力端子はバインディングポスト仕様のスピーカーターミナルのほか、プリアウトも1系統備えている。
真空管はKT150を4基のほか、12AU7を2基、6SJ7を4基使用。なおAyon製品の真空管は、モデルの特質を最大限引き出せるよう組み合わせを考慮して選定しているとのことで、特別にカスタムメイドしたAmplitrex AT1000チューブテスターで事前にバーンインと特性テストを行っている。
また、適正な自動バイアス設定を行うという独自のインテリジェント・オートフィックス・バイアス(AFB)回路も搭載。電源の立ち上げから15〜20分後、安定温度に達してから無信号状態でリアパネルのBias-setupボタンを押すとこの回路が起動し、数分かけて全出力管のバイアスを最適に自動調整する仕組みとしている。
内部には、0dBフィードバック回路を搭載。パーツレイアウトや配線の線材、プリント基板の銅箔パターンまで、可能な限り回路をシンプルに構成して信号回路を短縮できるように配慮した。ディスクリート・ワイヤリングを含めたウルトラショート・シグナルパス設計により、最適信号伝送増幅の実現を図っている。シグナルパスへのソリッドステートデバイスは一切非挿入としている。
電源部にもこだわっており、リファインされた新しいコンポーネントとエンハンスACラインノイズフィルターを搭載。ローノイズ・インシュレーテッド電源トランスを採用しており、RFI/EMIシールドとダンプ能力を高めた収容ケースに封入している。チョークはドライバー段とKT150出力段の電源をフィルタリングする。
これらの電源トランスやチョークコイル、フィルター群の相互作用によって、入力段と出力段とのアイソレーション特性向上を図っている。各増設ステージをそれぞれ分離・絶縁して、独立して電源供給する構成を採用。プリとドライバー管のための高電流高安定フィラメントレギュレーターも装備する。また、インダクターの代わりに抵抗を使用するステージには、フィルターリングの損失を補うために電解コンデンサーを併用するなどしている。
ロジカル・シーケンス・ソフトスタート・パワーアップ回路も搭載しており、電源ON後の緩やかな起動によって真空管の寿命に配慮している。加えて、出力管回路プロテクションサーキットシステムも採用する。出力トランスには、アンプの方形波応答特性を改善して超高域部の伝送速度を維持しつつ、同時に低音域で強大な電流供給を行うという超広帯域出力トランスを搭載している。
パーツも厳密に選別したものを使用し、オーディオファイルグレードのカップリングコンデンサーやパッシブコンポーネントを採用。ベリリウム銅のスプリングピンを組み込んだAyon特性のチューブソケットを採用している。
ボリュームコントロールはMCUベース・抵抗素子スイッチング回路を採用する。
負荷インピーダンスは8Ωで、帯域幅は12Hz〜60kHz。入力感度は500mV。入力インピーダンスは100kΩ(1kHz)、NFBは0dB。
本体サイズは480W×250H×370Dmm、質量32kgで、ハンドメイドで制作されている。シャーシはブラッシュド・アノダイズ処理によるハイグレードアルミニウム製で、放熱特性に対応するベンチレーション・シャーシデザインを採用。フロントにはカスタムメイド・マシン加工のコントロールノブを備え、脚部にはレゾナンス・アブソーバータイプのアルミニウム・フィートを搭載する。
・「Scorpio」¥390,000(税抜)
“Spirit”シリーズの弟機として、同モデルのベースを受け継ぎながら、真空管の構成をシンプル化したというモデル。真空管はKT88を4基と12AU7を3基使用する。本機も純A級プッシュプル構成で、3極管モードと5極管モードを切り替えることができる。
内部には0dBフィードバック回路を搭載。ディスクリート・ワイヤリングを含めたウルトラショート・シグナルパス設計や、独自のインテリジェント・オートフィックス・バイアス(AFB)回路、ロジカル・シーケンス・ソフトスタート・パワーアップ回路なども上位機種から継承している。出力回路プロテクションサーキットシステムも投入している。
電源部も、ローノイズ・インシュレーテッド電源トランスを搭載し、増幅ステージ別に分離・遮断した独立の電源供給を行う構成を採用。プリとドライバー管のための高電流高安定フィラメントレギュレーターも層比している。出力トランスも、上位機と共通の超広帯域出力トランスを搭載する。
負荷インピーダンスは8Ωで、帯域幅は15Hz〜50kHz。入力感度は500mV。入力インピーダンスは100kΩ(1kHz)、NFBは0dB。
本体サイズは460W×250H×340Dmm、質量28kg。本機もブラッシュド・アノダイズ処理によるハイグレードアルミニウム製で、放熱特性に対応するベンチレーション・シャーシデザインを採用している。
【問い合わせ先】
アクシス
TEL/03-5410-0071
Ayon Audio社は、三極真空管を搭載するアンプの設計・製造をメインで行いながら、さらにAA62Bをはじめとする真空管自体の製造にも携わってきたブランド。そのほかにデジタル関連機器やスピーカーの製造も行っている。
アクシスでは取り扱い製品第一弾として、ラインナップの中でも特にコストパフォーマンスが高いという真空管搭載プリメインアンプ「Spirit III」「Scorpio」の2機種を5月に発売する。製品別の詳細は以下の通り。
・「Spirit III」¥690,000(税抜)
Ayonが展開する“Spirit”シリーズの第三世代機にあたり、出力ステージの3極管モード作動を、KT150のプッシュプルで実現した純A級プリメインアンプ。3極管モードと5極管モードでパワーステージの動作切り替えが可能で、出力は5極管モード時に65W×2、3極管モード時に40W×2を確保する。
音声入力端子はライン×3/XLR×1/Direct In×1を装備。音声出力端子はバインディングポスト仕様のスピーカーターミナルのほか、プリアウトも1系統備えている。
真空管はKT150を4基のほか、12AU7を2基、6SJ7を4基使用。なおAyon製品の真空管は、モデルの特質を最大限引き出せるよう組み合わせを考慮して選定しているとのことで、特別にカスタムメイドしたAmplitrex AT1000チューブテスターで事前にバーンインと特性テストを行っている。
また、適正な自動バイアス設定を行うという独自のインテリジェント・オートフィックス・バイアス(AFB)回路も搭載。電源の立ち上げから15〜20分後、安定温度に達してから無信号状態でリアパネルのBias-setupボタンを押すとこの回路が起動し、数分かけて全出力管のバイアスを最適に自動調整する仕組みとしている。
内部には、0dBフィードバック回路を搭載。パーツレイアウトや配線の線材、プリント基板の銅箔パターンまで、可能な限り回路をシンプルに構成して信号回路を短縮できるように配慮した。ディスクリート・ワイヤリングを含めたウルトラショート・シグナルパス設計により、最適信号伝送増幅の実現を図っている。シグナルパスへのソリッドステートデバイスは一切非挿入としている。
電源部にもこだわっており、リファインされた新しいコンポーネントとエンハンスACラインノイズフィルターを搭載。ローノイズ・インシュレーテッド電源トランスを採用しており、RFI/EMIシールドとダンプ能力を高めた収容ケースに封入している。チョークはドライバー段とKT150出力段の電源をフィルタリングする。
これらの電源トランスやチョークコイル、フィルター群の相互作用によって、入力段と出力段とのアイソレーション特性向上を図っている。各増設ステージをそれぞれ分離・絶縁して、独立して電源供給する構成を採用。プリとドライバー管のための高電流高安定フィラメントレギュレーターも装備する。また、インダクターの代わりに抵抗を使用するステージには、フィルターリングの損失を補うために電解コンデンサーを併用するなどしている。
ロジカル・シーケンス・ソフトスタート・パワーアップ回路も搭載しており、電源ON後の緩やかな起動によって真空管の寿命に配慮している。加えて、出力管回路プロテクションサーキットシステムも採用する。出力トランスには、アンプの方形波応答特性を改善して超高域部の伝送速度を維持しつつ、同時に低音域で強大な電流供給を行うという超広帯域出力トランスを搭載している。
パーツも厳密に選別したものを使用し、オーディオファイルグレードのカップリングコンデンサーやパッシブコンポーネントを採用。ベリリウム銅のスプリングピンを組み込んだAyon特性のチューブソケットを採用している。
ボリュームコントロールはMCUベース・抵抗素子スイッチング回路を採用する。
負荷インピーダンスは8Ωで、帯域幅は12Hz〜60kHz。入力感度は500mV。入力インピーダンスは100kΩ(1kHz)、NFBは0dB。
本体サイズは480W×250H×370Dmm、質量32kgで、ハンドメイドで制作されている。シャーシはブラッシュド・アノダイズ処理によるハイグレードアルミニウム製で、放熱特性に対応するベンチレーション・シャーシデザインを採用。フロントにはカスタムメイド・マシン加工のコントロールノブを備え、脚部にはレゾナンス・アブソーバータイプのアルミニウム・フィートを搭載する。
・「Scorpio」¥390,000(税抜)
“Spirit”シリーズの弟機として、同モデルのベースを受け継ぎながら、真空管の構成をシンプル化したというモデル。真空管はKT88を4基と12AU7を3基使用する。本機も純A級プッシュプル構成で、3極管モードと5極管モードを切り替えることができる。
内部には0dBフィードバック回路を搭載。ディスクリート・ワイヤリングを含めたウルトラショート・シグナルパス設計や、独自のインテリジェント・オートフィックス・バイアス(AFB)回路、ロジカル・シーケンス・ソフトスタート・パワーアップ回路なども上位機種から継承している。出力回路プロテクションサーキットシステムも投入している。
電源部も、ローノイズ・インシュレーテッド電源トランスを搭載し、増幅ステージ別に分離・遮断した独立の電源供給を行う構成を採用。プリとドライバー管のための高電流高安定フィラメントレギュレーターも層比している。出力トランスも、上位機と共通の超広帯域出力トランスを搭載する。
負荷インピーダンスは8Ωで、帯域幅は15Hz〜50kHz。入力感度は500mV。入力インピーダンスは100kΩ(1kHz)、NFBは0dB。
本体サイズは460W×250H×340Dmm、質量28kg。本機もブラッシュド・アノダイズ処理によるハイグレードアルミニウム製で、放熱特性に対応するベンチレーション・シャーシデザインを採用している。
【問い合わせ先】
アクシス
TEL/03-5410-0071
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