SL-1200Gをベースに低コスト化
テクニクスの新アナログプレーヤー「SL-1200GR」は148,000円、5月19日発売
パナソニックは本日、Technics(テクニクス)ブランドの新製品発表会を開催。今年1月のCESで発表したオーディオ機器群を日本でも展開することを発表した。
アナログプレーヤー「SL-1200GR」は、アナログプレーヤー「SL-1200」シリーズのエントリーモデルという位置づけ。価格は148,000円(税抜)で、日本では5月19日に発売する。
本製品は昨年発売されたSL-1200Gの技術を継承しつつ、シングルローター型のコアレス・ダイレクトドライブ・モーター、2層構造のプラッター、2層構造の筐体、アルミニウムパイプのトーンアームなどが本機のために新開発された。
型番「GR」のRは、RegularのRから取った。SL-1200Gのハイファイ高音質思想を継承した決定版モデルという位置づけだ。同社 テクニクス事業推進室 CTO/チーフエンジニアの井谷哲也氏は「SL-1200G/GAEが大変好評を頂いており、そのクオリティを落とさずに、いかにコストを抑えるかを課題に開発した。Gに比べると若干の音質ダウンはあるが、値段は半分以下だ」と自信を見せる。
まずモーターについて説明しよう。テクニクスのターンテーブルは、ベルトドライブ方式に比べて高い回転精度が得られると同社が主張するダイレクトドライブ方式を採用することが特徴だ。本機はSL-1200Gと同様、コアレスモーターを採用している。
コアレスモーターはコイルからコア(鉄芯)を排除した“コアレスステーター”を搭載したもので、従来のダイレクトドライブ方式の課題であった「コギング」と呼ばれる回転ムラや、回転中の微小な振動の発生を抑えられる。
またモーターは、SL-1200Gがダブルローター型だったのに対して、本機はシングルローター型とし、設計をSL-1200Gのものに比べて合理化することでもコストを下げた。
なお、モーターの回転制御のロジックや回路はSL-1200Gと同様。ブルーレイディスクレコーダーなどで培った最新の制御技術を応用し、定速時の制御ではマイコンによる正確な正弦波を出力することで、安定した回転を実現するという。なお回転精度はSL-1200MK6を超えており、立ち上がり時間も同等の0.7秒(33 1/3回転時)となっている。
プラッターの素材も、SL-1200Gとは異なり真鍮ではない。SL-1200MK6のものをベースにして開発し、約2.5kgとSL-1200Gに比べ軽量化したが、その分プラッターの裏側にリブを設けたり、デッドニングラバーを貼り合わせるなど、軽くても剛性を高める工夫を行った。SL-1200MK6比では2倍以上の振動減衰特性を実現している。
またプラッターには、モーターを構成するローターヨーク、およびローター磁石を固定。モーターとプラッターが強固に結合した構造を採用することで、より安定した回転を可能にしている。
天板はアルミダイキャストに塗装したものを採用。BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)シャーシと、アルミダイキャストシャーシを強固に一体化した2層構造を採用した。なおSL-1200Gは4層構造を採用している。
筐体表面のアルミダイキャストシャーシにはマット塗装を施した。またインシュレーターを樹脂製として、これもコストダウンに寄与している。
トーンアームはユニバーサルS字形で、テクニクス伝統のスタティックバランス型。トーンアームパイプの素材には、軽量で剛性に優れるアルミニウムを採用した。なおSL-1200Gのトーンアームはマグネシウム製となる。
またジンバルサスペンション構造のトーンアーム軸受け部には、切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用。熟練した日本の職人の手で組立や調整を行うという。初動感度は5mg以下で、これはSL-1200Gと同等の数字。当然ながら、SL-1200MK6の7mgよりも高感度を実現している。
なお標準のウェイトに加え、補助ウェイトも付属。補助ウェイト使用時の適用カートリッジ質量は18.7〜25.1g(付属ヘッドシェル含む)で、幅広いカートリッジの装着に対応している。
電気回路は、新開発のモーターとプラッターの性能を発揮できるようにチューニング。これにより、SL-1200MK6を超える回転精度、立ち上がり時間はMK6と同等の0.7秒(33 1/3回転)を実現している。
本体の外形寸法は約453W×173H×372Dmm、質量は約11.5kg。
今年1月のCESで、SL-1200GRについて取材した記事は以下の通り。
・<CES>テクニクス、約半額になったエントリーアナログプレーヤー「SL-1200GR」。2,000ドル前後
・<CES>テクニクスCTO 井谷氏に聞く「SL-1200GR」を約半額にした理由、できた理由
・<CES>動画で見るテクニクス「SL-1200GR」と「SL-1200G」の違い
アナログプレーヤー「SL-1200GR」は、アナログプレーヤー「SL-1200」シリーズのエントリーモデルという位置づけ。価格は148,000円(税抜)で、日本では5月19日に発売する。
本製品は昨年発売されたSL-1200Gの技術を継承しつつ、シングルローター型のコアレス・ダイレクトドライブ・モーター、2層構造のプラッター、2層構造の筐体、アルミニウムパイプのトーンアームなどが本機のために新開発された。
型番「GR」のRは、RegularのRから取った。SL-1200Gのハイファイ高音質思想を継承した決定版モデルという位置づけだ。同社 テクニクス事業推進室 CTO/チーフエンジニアの井谷哲也氏は「SL-1200G/GAEが大変好評を頂いており、そのクオリティを落とさずに、いかにコストを抑えるかを課題に開発した。Gに比べると若干の音質ダウンはあるが、値段は半分以下だ」と自信を見せる。
まずモーターについて説明しよう。テクニクスのターンテーブルは、ベルトドライブ方式に比べて高い回転精度が得られると同社が主張するダイレクトドライブ方式を採用することが特徴だ。本機はSL-1200Gと同様、コアレスモーターを採用している。
コアレスモーターはコイルからコア(鉄芯)を排除した“コアレスステーター”を搭載したもので、従来のダイレクトドライブ方式の課題であった「コギング」と呼ばれる回転ムラや、回転中の微小な振動の発生を抑えられる。
またモーターは、SL-1200Gがダブルローター型だったのに対して、本機はシングルローター型とし、設計をSL-1200Gのものに比べて合理化することでもコストを下げた。
なお、モーターの回転制御のロジックや回路はSL-1200Gと同様。ブルーレイディスクレコーダーなどで培った最新の制御技術を応用し、定速時の制御ではマイコンによる正確な正弦波を出力することで、安定した回転を実現するという。なお回転精度はSL-1200MK6を超えており、立ち上がり時間も同等の0.7秒(33 1/3回転時)となっている。
プラッターの素材も、SL-1200Gとは異なり真鍮ではない。SL-1200MK6のものをベースにして開発し、約2.5kgとSL-1200Gに比べ軽量化したが、その分プラッターの裏側にリブを設けたり、デッドニングラバーを貼り合わせるなど、軽くても剛性を高める工夫を行った。SL-1200MK6比では2倍以上の振動減衰特性を実現している。
またプラッターには、モーターを構成するローターヨーク、およびローター磁石を固定。モーターとプラッターが強固に結合した構造を採用することで、より安定した回転を可能にしている。
天板はアルミダイキャストに塗装したものを採用。BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)シャーシと、アルミダイキャストシャーシを強固に一体化した2層構造を採用した。なおSL-1200Gは4層構造を採用している。
筐体表面のアルミダイキャストシャーシにはマット塗装を施した。またインシュレーターを樹脂製として、これもコストダウンに寄与している。
トーンアームはユニバーサルS字形で、テクニクス伝統のスタティックバランス型。トーンアームパイプの素材には、軽量で剛性に優れるアルミニウムを採用した。なおSL-1200Gのトーンアームはマグネシウム製となる。
またジンバルサスペンション構造のトーンアーム軸受け部には、切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用。熟練した日本の職人の手で組立や調整を行うという。初動感度は5mg以下で、これはSL-1200Gと同等の数字。当然ながら、SL-1200MK6の7mgよりも高感度を実現している。
なお標準のウェイトに加え、補助ウェイトも付属。補助ウェイト使用時の適用カートリッジ質量は18.7〜25.1g(付属ヘッドシェル含む)で、幅広いカートリッジの装着に対応している。
電気回路は、新開発のモーターとプラッターの性能を発揮できるようにチューニング。これにより、SL-1200MK6を超える回転精度、立ち上がり時間はMK6と同等の0.7秒(33 1/3回転)を実現している。
本体の外形寸法は約453W×173H×372Dmm、質量は約11.5kg。
今年1月のCESで、SL-1200GRについて取材した記事は以下の通り。
・<CES>テクニクス、約半額になったエントリーアナログプレーヤー「SL-1200GR」。2,000ドル前後
・<CES>テクニクスCTO 井谷氏に聞く「SL-1200GR」を約半額にした理由、できた理由
・<CES>動画で見るテクニクス「SL-1200GR」と「SL-1200G」の違い
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