別売りバランスケーブルも
オーディオテクニカ、独自技術満載の最上位オープン型ヘッドホン「ADX5000」。約24万円
オーディオテクニカは、同社最上位モデルとなるオープン型ヘッドホン「ATH-ADX5000」を11月10日に発売する。価格はオープンだが238,000円前後での販売が予想される。
同社の最上位ヘッドホン。「オーディオテクニカが蓄積したノウハウを最大限詰め込み、現在のオーディオテクニカの技術をすべて盛り込んだ」(同社マネージャーの松永貴之氏)という位置づけの製品だ。
同社は70年代から「AT-701」「AT-704」などの開放型ヘッドホンを販売していた。また現在も人気の開放型ヘッドホンシリーズ“エアーダイナミック”の第一弾モデル「ATH-AD10」は1999年に登場し、そこから18年ものあいだ、モデルを更新しながらノウハウを蓄積してきた。
ADX5000の音づくりの方向性は「何もたさない、何もひかない」。自然な音源再生と理想的な音の抜けを実現するため、様々な技術を投入した。
なお本機は、オーディオテクニカの成瀬工場において、日本の職人の手で一つ一つ丁寧に組み立てるハンドメイド生産で作られる。いわゆる「Made in Japan」製品だ。
また本体内部にはレーザーマーキングでシリアルナンバーが刻印される。さらに専用ハードケースも付属する。
■新構造で強力な磁気回路を備えたドライバー
ドライバーには硬質樹脂成型のバッフル一体型、φ58mmドライバーを搭載している。一般的なドライバー構成では、ドライバーをクランパーとバッフルが挿むような構造となるが、本機はバッフル一体型のため、パーツ構成を絞り込め、不要な音の歪みを抑えられる。製造における個体差も回避できるという。
このドライバーには1テスラ以上という高磁束密度のドイツ製パーメンジュール磁気回路を採用。また振動板にはレスポンスを高めるため、超硬素材のタングステンをコーティングした振動板を用いている。
なお、ハウジングはアルミをベースとしたもので、日本の職人がプレスで成型している。
ハウジングの外側はハニカム形状のパンチングが施されており、ドライバーの駆動力と振動板のリニアリティを最大まで高めたとしている。
■新構造で強力な磁気回路を備えたドライバー
さらにドライバーのマウントも工夫した。「こだわり抜いて開発したドライバーの音を、いかにして人の耳に届けるか。そこで考えたのが『コアマウントテクノロジー』だ」(松永氏)。
「コアマウントテクノロジー」は同社独自の技術で、「空気の流れをコントロールするための一定の空間が必要と」いう考えから、バッフルダンパーとイヤーパッドの位置関係を見直した。
具体的には耳からハウジングまでの音響空間を半分に仕切るポジションにボイルコイルが配置されており、これにより音源に対して自然な音場、かつ抜けの良い音を再生できるという。
■こだわりの素材や構造で装着感の良さも追求した
装着感にもこだわった。最適な側圧を目指し調整を繰り返した結果、耳を優しく包み込むフィット感を実現したという。
フレームとアーム部分はマグネシウム成型。薄く軽くしながら、同時に剛性も高めている。
またイヤーパッドとヘッドバンドはイタリア製のアルカンターラを採用。肌触りと耐久性、通気性に優れた材質となっている。
パーツ構成や素材選定に徹底的にこだわり、本体質量は270gという軽さを実現した。これも装着感の良さに大きく寄与している。実際に装着してみるとその“軽さ”は際立っていた。
出力音圧レベルは100dB/mW、再生周波数帯域は5Hz-50kHz。最大入力は1,000mW、インピーダンスは420Ωとなる。発表会会場ではラックスマンの高級ヘッドホンアンプ「P-750u」(30万円)と組み合わせてデモが行われており、しっかりと鳴らすためにはアンプ側の駆動力が求めらるだろう。
なおケーブルは左右両出しで、A2DCコネクターで着脱可能。付属するのは6N-OFCとOFCを組み合わせたハイブリッド導体のケーブルで、長さは3m。スリーブプラグはステンレス素材で、これも不要振動抑制に寄与している。プラグ部は金メッキ。
■ATH-ADX5000に適したバランス対応ケーブルも
本機に適したバランス対応ケーブル「AT-B1XA/3.0」も用意される。同じく11月10日の発売で、価格はオープンだが4万円前後での販売が予想される。
AT-B1XA/3.0はXLR4ピン構造のバランスタイプで、ヘッドホン側はA2DCコネクター。導体には高純度銅線6N-OFC+OFCを採用している。ケーブル長は3m。ポーチも付属する。
■音を聴いてみた
発表会場で、ごく短時間ながら試聴することができた。「脚色が無いナチュラルサウンド」というのが第一印象。高域から再低域にわたるまでフラットなバランスだ。また無理に広げすぎない、自然な音の広がり感が得られたのも印象的だ。
解像感の高さも特筆すべきレベルに達しており、たとえばブラシの音に注目して聴いてみると、演奏者の手さばきが眼前に浮かんでくるほど、微細な音の違いを巧みに描き分ける。上述したヘッドホンの圧倒的な軽さと合わせて、ヘッドホンの存在を忘れさせるような臨場感が得られる。詳細な音質レポートは追ってお届けしたい。
同社の最上位ヘッドホン。「オーディオテクニカが蓄積したノウハウを最大限詰め込み、現在のオーディオテクニカの技術をすべて盛り込んだ」(同社マネージャーの松永貴之氏)という位置づけの製品だ。
同社は70年代から「AT-701」「AT-704」などの開放型ヘッドホンを販売していた。また現在も人気の開放型ヘッドホンシリーズ“エアーダイナミック”の第一弾モデル「ATH-AD10」は1999年に登場し、そこから18年ものあいだ、モデルを更新しながらノウハウを蓄積してきた。
ADX5000の音づくりの方向性は「何もたさない、何もひかない」。自然な音源再生と理想的な音の抜けを実現するため、様々な技術を投入した。
なお本機は、オーディオテクニカの成瀬工場において、日本の職人の手で一つ一つ丁寧に組み立てるハンドメイド生産で作られる。いわゆる「Made in Japan」製品だ。
また本体内部にはレーザーマーキングでシリアルナンバーが刻印される。さらに専用ハードケースも付属する。
■新構造で強力な磁気回路を備えたドライバー
ドライバーには硬質樹脂成型のバッフル一体型、φ58mmドライバーを搭載している。一般的なドライバー構成では、ドライバーをクランパーとバッフルが挿むような構造となるが、本機はバッフル一体型のため、パーツ構成を絞り込め、不要な音の歪みを抑えられる。製造における個体差も回避できるという。
このドライバーには1テスラ以上という高磁束密度のドイツ製パーメンジュール磁気回路を採用。また振動板にはレスポンスを高めるため、超硬素材のタングステンをコーティングした振動板を用いている。
なお、ハウジングはアルミをベースとしたもので、日本の職人がプレスで成型している。
ハウジングの外側はハニカム形状のパンチングが施されており、ドライバーの駆動力と振動板のリニアリティを最大まで高めたとしている。
■新構造で強力な磁気回路を備えたドライバー
さらにドライバーのマウントも工夫した。「こだわり抜いて開発したドライバーの音を、いかにして人の耳に届けるか。そこで考えたのが『コアマウントテクノロジー』だ」(松永氏)。
「コアマウントテクノロジー」は同社独自の技術で、「空気の流れをコントロールするための一定の空間が必要と」いう考えから、バッフルダンパーとイヤーパッドの位置関係を見直した。
具体的には耳からハウジングまでの音響空間を半分に仕切るポジションにボイルコイルが配置されており、これにより音源に対して自然な音場、かつ抜けの良い音を再生できるという。
■こだわりの素材や構造で装着感の良さも追求した
装着感にもこだわった。最適な側圧を目指し調整を繰り返した結果、耳を優しく包み込むフィット感を実現したという。
フレームとアーム部分はマグネシウム成型。薄く軽くしながら、同時に剛性も高めている。
またイヤーパッドとヘッドバンドはイタリア製のアルカンターラを採用。肌触りと耐久性、通気性に優れた材質となっている。
パーツ構成や素材選定に徹底的にこだわり、本体質量は270gという軽さを実現した。これも装着感の良さに大きく寄与している。実際に装着してみるとその“軽さ”は際立っていた。
出力音圧レベルは100dB/mW、再生周波数帯域は5Hz-50kHz。最大入力は1,000mW、インピーダンスは420Ωとなる。発表会会場ではラックスマンの高級ヘッドホンアンプ「P-750u」(30万円)と組み合わせてデモが行われており、しっかりと鳴らすためにはアンプ側の駆動力が求めらるだろう。
なおケーブルは左右両出しで、A2DCコネクターで着脱可能。付属するのは6N-OFCとOFCを組み合わせたハイブリッド導体のケーブルで、長さは3m。スリーブプラグはステンレス素材で、これも不要振動抑制に寄与している。プラグ部は金メッキ。
■ATH-ADX5000に適したバランス対応ケーブルも
本機に適したバランス対応ケーブル「AT-B1XA/3.0」も用意される。同じく11月10日の発売で、価格はオープンだが4万円前後での販売が予想される。
AT-B1XA/3.0はXLR4ピン構造のバランスタイプで、ヘッドホン側はA2DCコネクター。導体には高純度銅線6N-OFC+OFCを採用している。ケーブル長は3m。ポーチも付属する。
■音を聴いてみた
発表会場で、ごく短時間ながら試聴することができた。「脚色が無いナチュラルサウンド」というのが第一印象。高域から再低域にわたるまでフラットなバランスだ。また無理に広げすぎない、自然な音の広がり感が得られたのも印象的だ。
解像感の高さも特筆すべきレベルに達しており、たとえばブラシの音に注目して聴いてみると、演奏者の手さばきが眼前に浮かんでくるほど、微細な音の違いを巧みに描き分ける。上述したヘッドホンの圧倒的な軽さと合わせて、ヘッドホンの存在を忘れさせるような臨場感が得られる。詳細な音質レポートは追ってお届けしたい。
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