サウンドステージを拡大する機能から真空管モードまで新搭載

Ferrum audio、海外レビューサイト「Golden Sound」とコラボしたDAC「WANDLA」特別仕様モデル

公開日 2024/11/01 10:00 編集部:長濱行太朗
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エミライは、同社が取り扱うブランドFerrum audio(フェルム・オーディオ)からフラグシップ・D/Aコンバーターの特別仕様モデル「WANDLA Golden Sound Edition」を11月7日に発売する。価格はオープンだが、市場予想税込価格は594,000円前後としている。

「WANDLA Golden Sound Edition」

本モデルは、2023年にリリースされたハイエンド・D/Aコンバーター「WANDLA」を基に、海外で著名なレビューサイトとして知られる「Golden Sound」からの意見を取り入れた、新機能を盛り込んだことが大きな特徴だ。

DACチップにESS社製「ES9038PRO」を搭載しており、PCM 768kHz/32bit、DSD 11.2MHz/1bitに対応する。DACチップの近辺には、超低ノイズのAbracon製・100MHz水晶クロックを投入することでジッターの影響を排除している。加えて、電流バッファーには新開発のi/V変換回路を設置。Ti製バッファーアンプ「BUF634A」を使用し、シンプル構成と「アナログ・アンチエイリアシング・フィルター」によるシグマ・デルタ変調のノイズ抑制を両立した。

ハイエンド・DACチップであるESS社製「ES9038PRO」を搭載

自社設計で新開発された1チップ・モジュール「SERCE」を採用。高速処理を可能とする「ARM STM32H7」が組み込まれており、独自開発のフィルターをはじめ、USBレシーバーなどの機能を1チップでまとめることができるため、最短のシングルパスによる信号伝達の合理化を実現している。WANDLA Golden Sound Editionでは、MQAフルデコーダーを利用できない仕様となったが、安定感のあるシームレスな動作を保証しているとアピールする。

自社設計の「SERCE」モジュールが導入されている

Signalyst社製の独自デジタルフィルターをD/Aコンバーターとして世界初導入している点も特長で、最適な時間周波数応答に重点を置いた汎用的なフィルター「ガウスフィルター」、現代的なレコーディングが施され、豊富な空間情報を含む音源に適した「アポダイジングフィルター」が使用可能だ。

WANDLA Golden Sound Editionでは、フル出力レベルのバイパス・モードでもDSP処理を施すことで、音源に含まれてるサンプル間ピークのレベルオーバーに対しての耐性を高めることができる「デジタル・ヘッドルーム処理機能」を新搭載する。

独自機能「スペーシャル・エンハンスメント」では、サウンドステージの拡大と楽器など分離感を明瞭にする効果を得られるとのこと。ヘッドホンモード/スピーカーモードの2種類のモードを用意。周波数特性を変更せずに偶数次高調波歪みを増加させることで、真空管アンプをイメージした温かく豊かなサウンドを楽しめる「チューブモード」も新たに装備した。

豊かな低音で音楽の楽しみたいユーザー向けに、ただ低域を強調するのではなく、2バンドEQを使用して躍動感と雄大さを両立させた「インパクトプラス」も搭載された。

主な入出力端子として、HDMI×2基(ARC×1、I2S×1)/光デジタル音声入力×1基/同軸デジタル音声入力×1基/USB Type-C×1基/AES・EBU×1基/RCA入力×1基(アンバランス)/XLR出力×1基(バランス)/RCA入力×1基(アンバランス)を備える。

背面端子部

XLR出力(バランス)時では、10Vmsから4Vrmsへと出力を切り替えられる電圧調整機能も新たに採用。専用のハードウェア分圧器を内蔵することで、デジタル/アナログボリュームコントロール部を経由することなく、より低い出力電圧が選べるようになった。

WANDLA Golden Sound Editionの使用は、消費電力が最大15W、外形寸法が217W×50H×206Dmm、質量が1.8kg。

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