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NHKがアテネオリンピックの中継で使用する新技術

公開日 2004/08/03 19:23
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●日本放送協会(NHK)は、同協会がアテネオリンピックの中継で使用する新技術を発表した。これらの技術は、いずれもNHKが研究・開発を進めてきたもの。

1つ目は「PAL-ハイビジョン方式変換器」。アテネ五輪の国際信号制作はPAL方式で行われるため、現地のPAL映像を東京まで伝送し、東京でハイビジョン信号などに変換する。NHKが開発した変換器は、動き補正機能やアスペクト比の変換機能を備えている。HDプールの共同映像制作でも、1秒間の映像枚数(フレーム数)を50枚から59.94枚に変換する必要があるため、本機が使用される。

2つ目は「有機ELキャスターライト」。出演者の前に置かれ、下から照明を当てる装置だ。従来の蛍光灯照明に比べて消費電力が少なく、ライト面が熱くならないのが特徴となる。

3つ目は音声認識装置による生字幕放送。今後の生字幕放送の拡大に対応するため、自動音声認識をベースとした生字幕制作室を2室整備したという。アテネオリンピックでは、開会式や、野球、マラソン、柔道などの番組を中心に、22番組、延べ47時間程度を予定している

また、地上デジタル放送の本格化に向け、データ放送コンテンツの自動制作を中心とした設備も整備された。アテネ五輪ではこれを利用し、出場選手の情報や競技結果の結果を迅速かつ正確に提供するという。BSデジタルでは全28競技301種目の全結果が、地上デジタルでは注目7競技(陸上、サッカー、体操、柔道など)の結果が配信される予定だ。

(Phile-web編集部)

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