≪折原一也のCEATECレポート≫DLNAではメーカーを超えたホームネットワークのデモ〜後半
●クライアントの展示は、既存の製品に手を加えた参考展示が非常に多い。現在はサポートできないため使用できないものの、機能の実装に向けて開発を進められているようだ。
パソコンを用いたクライアントでは、既に出荷されているFMVシリーズにも採用されているMyMediaや、Let's noteにインストールされたMediaStage Premium Edition、VAIOのDo VAIOなどでアクセスが可能になっている。
AV機器のクライアントでは、参考出品ながら各社からクライアントを展示。パナソニックからはデジタル放送チューナー、TU-MHD500と同じ筐体を採用したモデルを出品。この参考出品ではチューナーが省かれているが、将来的にはVIERAなどへの搭載も考えられるという。東芝からは同社液晶テレビのネットワーク機能をDLNA対応に入れ替えたモデルを出展しており、現在ではDLNAではないが、将来的にはDLNA準拠の形とすることも検討しているという。ケンウッドからはA&Vフェスタで展示されていたテストボードをクライアントとしたモデルが出品されていた。
特徴的なクライアントを数多く展示していたのがソニーだ。まずエニーミュージック対応HDDオーディオにDLNA機能を追加したモデルを参考展示。こちらは製品がHDDオーディオだから再生できるのは音楽のみで、非対応の形式はファイルのリスト表示しか行えない。またクライアントとしてだけではなくサーバーとして動作させることも可能だが、エニーミュージックから購入した音楽は、著作権保護の理由により公開できないという。
また、現在発売されているHDD内蔵携帯動画プレイヤーによく似たデザインのモバイル端末も展示されていた。これは、無線LANインターフェースを内蔵しておりDLNAクライアントとして動作、展示したモデルではサーバー上の写真を再生する機能しか搭載していなかったが、今後動画・音楽の再生にも対応していくという。
ソニーのブースでVAIO周辺機器として展示されていた新型ルームリンクもDLNAクライアントとして展示されていた。また、プラズマテレビのチューナーユニットに統合されたクライアント機能も公開され、同社PSXやプラズマ・液晶テレビHVXシリーズに採用されているクロスメディアバーのインターフェースにDLNAサーバーへのアクセス機能が一体化されており、その操作感が目を引いた。
このほか、相互接続されていたネットワークには参加しないが、三菱電機、パイオニアのサーバー、クライアントなども展示。またシャープのガリレオを筐体に使用したDNLAサーバー・クライアントも出品されていた。
国内の大手AV機器メーカー、PCメーカーが規格に参加していることからも、非常に相互運用性の高いホームネットワークが、思いのほか早いうちに実現しそうに思える。
更にDNLAフォーマット2.0ではハイビジョン映像転送やDTCP-IPが織り込まれる見込みとなっており、今回他ブースで展示されていたホームネットワーク関連機器の多くがDNLA準拠製品となる予定だ。
今回初出展となったDNLAのブースだが、その展示内容は近未来のホームネットワークの姿を目に見える形でしっかりと確認することができた。今後の動向にも注目していきたい。
(折原一也)
ceatec2004report
パソコンを用いたクライアントでは、既に出荷されているFMVシリーズにも採用されているMyMediaや、Let's noteにインストールされたMediaStage Premium Edition、VAIOのDo VAIOなどでアクセスが可能になっている。
AV機器のクライアントでは、参考出品ながら各社からクライアントを展示。パナソニックからはデジタル放送チューナー、TU-MHD500と同じ筐体を採用したモデルを出品。この参考出品ではチューナーが省かれているが、将来的にはVIERAなどへの搭載も考えられるという。東芝からは同社液晶テレビのネットワーク機能をDLNA対応に入れ替えたモデルを出展しており、現在ではDLNAではないが、将来的にはDLNA準拠の形とすることも検討しているという。ケンウッドからはA&Vフェスタで展示されていたテストボードをクライアントとしたモデルが出品されていた。
特徴的なクライアントを数多く展示していたのがソニーだ。まずエニーミュージック対応HDDオーディオにDLNA機能を追加したモデルを参考展示。こちらは製品がHDDオーディオだから再生できるのは音楽のみで、非対応の形式はファイルのリスト表示しか行えない。またクライアントとしてだけではなくサーバーとして動作させることも可能だが、エニーミュージックから購入した音楽は、著作権保護の理由により公開できないという。
また、現在発売されているHDD内蔵携帯動画プレイヤーによく似たデザインのモバイル端末も展示されていた。これは、無線LANインターフェースを内蔵しておりDLNAクライアントとして動作、展示したモデルではサーバー上の写真を再生する機能しか搭載していなかったが、今後動画・音楽の再生にも対応していくという。
ソニーのブースでVAIO周辺機器として展示されていた新型ルームリンクもDLNAクライアントとして展示されていた。また、プラズマテレビのチューナーユニットに統合されたクライアント機能も公開され、同社PSXやプラズマ・液晶テレビHVXシリーズに採用されているクロスメディアバーのインターフェースにDLNAサーバーへのアクセス機能が一体化されており、その操作感が目を引いた。
このほか、相互接続されていたネットワークには参加しないが、三菱電機、パイオニアのサーバー、クライアントなども展示。またシャープのガリレオを筐体に使用したDNLAサーバー・クライアントも出品されていた。
国内の大手AV機器メーカー、PCメーカーが規格に参加していることからも、非常に相互運用性の高いホームネットワークが、思いのほか早いうちに実現しそうに思える。
更にDNLAフォーマット2.0ではハイビジョン映像転送やDTCP-IPが織り込まれる見込みとなっており、今回他ブースで展示されていたホームネットワーク関連機器の多くがDNLA準拠製品となる予定だ。
今回初出展となったDNLAのブースだが、その展示内容は近未来のホームネットワークの姿を目に見える形でしっかりと確認することができた。今後の動向にも注目していきたい。
(折原一也)
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