ボーズのパイロット用ノイズキャンセリングヘッドホン「Aviation Headset X」が日本上陸
ボーズ(株)は、航空機のパイロット/クルー向けの製品として、同社独自の「アコースティック・ノイズキャンセリング・ヘッドセット技術」をはじめとする数々の特許技術を投入したノイズキャンセリングヘッドホン「Aviation Headset X(テン)」を、7月20日より同社のダイレクト販売にて取り扱いを開始する。価格は1セットで126,000円(税込)となる。
本機はボーズが1978年に航空機の騒音低減に関わる研究開発に着手して以来、27年の歳月をかけて独自のアクティブ・ノイズキャンセリング技術を磨き上げ、完成させたパイロット用ヘッドセットである。「Aviation Headset」シリーズが歩んできた歴史の中には、1985年にボーズが開発した初のアクティブ・ノイズキャンセリングヘッドセットのプロトタイプが、翌年無給油無着陸世界一周に挑んだボイジャーへ供給されたほか、1995年にリリースされた民生用の「Aviation Headset II」が米国AOPA(航空機所有者・パイロット協会)が選出する“Product of the Year”を受賞するなど、幾つもの輝かしい功績が残されている。その研究開発の成果からは、オーディオファンに馴染みの深いボーズのノイズキャンセリングヘッドホン「QuietComfort2」も生み出されている。
「Aviation Headset X」については2003年に欧米で発表され、ユーザーや専門誌からの高い評価を受けた後、このたび満を持して日本国内に向けて発売される運びとなった。
本機は「優れた騒音低減性能」と「装着時の快適性」を両立させた点に大きな画期性がある。ボーズが特許を所有する「アコースティック・ノイズキャンセリング・ヘッドセット技術」や「トライポート・テクノロジー」をはじめとする独自の最新技術が投入されたことにより、高い消音効果と優れた騒音低減性能を実現している。またヘッドセット内の音響性能を格段に向上させる独自のアクティブ・イコライゼーションを採用し、その効果は米空軍の実施した明瞭度評価テストにおいて、115dBの騒音で95%という高いスコアを記録したほどであるという。
この高い消音性能のみならず、イヤーカップの小型・軽量化を推し進めることによって快適な装着感が実現されている。ヘッドセット自体の総重量はわずか340gという軽量設計を実現。ヘッドバンド部には軽さと堅牢さを合わせ持つマグネシウム合金が採用され、これに特殊コーティングを施すことでサビや傷への耐性も高めている。頭を挟み込む力である「クランプ圧」については、連続調整可能なヘッド・バンド・スライダーや、センター・トーション・スプリングの採用などにより、従来型のヘッドセットと比較して50%近い軽減を達成した。その他にも、イヤーカップやイヤークッション、ヘッドバンドクッションなどをはじめとする各部における設計に人間工学を応用し、素材を厳選することで長時間の装着による疲労を大きく和らげている。
本機に付属するブームマイクロフォンは、アームで様々な方向へ調整ができる。着脱して左右どちらの側にもセットすることができる。ちなみにマイク自体にもノイズキャンセリング機構が採用されており、激しい騒音の中でのコミュニケーションを強力にサポートする。
リモコン部に当たるコントロールモジュールについても、人間工学に基づいたデザインを採用し、パイロットへのリサーチを重ねた結果、ボリュームノブの配置などで使いやすさが高められている。なお、本セットでは用途に応じたコントロールモジュールをポータブルタイプ、インストールタイプなど各種に渡って取り揃える。これらはケーブル・アッセンブリーの交換を行うことによって、様々な種類の機体で使うことができる。また米軍の軍備品等でも多様されている、高い耐久性と軽量性を備える素材“コーデュラ”を採用した専用のキャリングバッグも付属する。
ボーズ(株)は6月30日に東京都の調布空港において新製品記者発表会を開催した。発表会の冒頭に登壇した同社広報宣伝部ゼネラルマネージャーの長尾浩氏はその挨拶の中で、「今やオーディオ市場においてもノイズキャンセリングヘッドホンはコンシューマーの間で大きな注目を集める商品だ。アクティブ・ノイズキャンセリングヘッドホンの草分けであり、市場を牽引する立場でもあるボーズが、新製品“Aviation Headset X”で実現した高いクオリティを日本のユーザーの皆様にも実感していただきたい」と期待を顕わにした。
発表会では「Aviation Headset X」を実装したヘリコプターに試乗してのリスニング体験も行われた。本機を稼働させた状態では、ヘリコプター機内の劣悪な騒音環境の中にあっても優れた遮音効果と明瞭な通信が実現されることが試乗によって明らかにされ、関係者が大勢集まった発表会場の各所から感嘆の声があがっていた。
【問い合わせ先】
ボーズ・インフォメーションセンター
TEL/03-5489-0955
(Phile-web編集部)
本機はボーズが1978年に航空機の騒音低減に関わる研究開発に着手して以来、27年の歳月をかけて独自のアクティブ・ノイズキャンセリング技術を磨き上げ、完成させたパイロット用ヘッドセットである。「Aviation Headset」シリーズが歩んできた歴史の中には、1985年にボーズが開発した初のアクティブ・ノイズキャンセリングヘッドセットのプロトタイプが、翌年無給油無着陸世界一周に挑んだボイジャーへ供給されたほか、1995年にリリースされた民生用の「Aviation Headset II」が米国AOPA(航空機所有者・パイロット協会)が選出する“Product of the Year”を受賞するなど、幾つもの輝かしい功績が残されている。その研究開発の成果からは、オーディオファンに馴染みの深いボーズのノイズキャンセリングヘッドホン「QuietComfort2」も生み出されている。
「Aviation Headset X」については2003年に欧米で発表され、ユーザーや専門誌からの高い評価を受けた後、このたび満を持して日本国内に向けて発売される運びとなった。
本機は「優れた騒音低減性能」と「装着時の快適性」を両立させた点に大きな画期性がある。ボーズが特許を所有する「アコースティック・ノイズキャンセリング・ヘッドセット技術」や「トライポート・テクノロジー」をはじめとする独自の最新技術が投入されたことにより、高い消音効果と優れた騒音低減性能を実現している。またヘッドセット内の音響性能を格段に向上させる独自のアクティブ・イコライゼーションを採用し、その効果は米空軍の実施した明瞭度評価テストにおいて、115dBの騒音で95%という高いスコアを記録したほどであるという。
この高い消音性能のみならず、イヤーカップの小型・軽量化を推し進めることによって快適な装着感が実現されている。ヘッドセット自体の総重量はわずか340gという軽量設計を実現。ヘッドバンド部には軽さと堅牢さを合わせ持つマグネシウム合金が採用され、これに特殊コーティングを施すことでサビや傷への耐性も高めている。頭を挟み込む力である「クランプ圧」については、連続調整可能なヘッド・バンド・スライダーや、センター・トーション・スプリングの採用などにより、従来型のヘッドセットと比較して50%近い軽減を達成した。その他にも、イヤーカップやイヤークッション、ヘッドバンドクッションなどをはじめとする各部における設計に人間工学を応用し、素材を厳選することで長時間の装着による疲労を大きく和らげている。
本機に付属するブームマイクロフォンは、アームで様々な方向へ調整ができる。着脱して左右どちらの側にもセットすることができる。ちなみにマイク自体にもノイズキャンセリング機構が採用されており、激しい騒音の中でのコミュニケーションを強力にサポートする。
リモコン部に当たるコントロールモジュールについても、人間工学に基づいたデザインを採用し、パイロットへのリサーチを重ねた結果、ボリュームノブの配置などで使いやすさが高められている。なお、本セットでは用途に応じたコントロールモジュールをポータブルタイプ、インストールタイプなど各種に渡って取り揃える。これらはケーブル・アッセンブリーの交換を行うことによって、様々な種類の機体で使うことができる。また米軍の軍備品等でも多様されている、高い耐久性と軽量性を備える素材“コーデュラ”を採用した専用のキャリングバッグも付属する。
ボーズ(株)は6月30日に東京都の調布空港において新製品記者発表会を開催した。発表会の冒頭に登壇した同社広報宣伝部ゼネラルマネージャーの長尾浩氏はその挨拶の中で、「今やオーディオ市場においてもノイズキャンセリングヘッドホンはコンシューマーの間で大きな注目を集める商品だ。アクティブ・ノイズキャンセリングヘッドホンの草分けであり、市場を牽引する立場でもあるボーズが、新製品“Aviation Headset X”で実現した高いクオリティを日本のユーザーの皆様にも実感していただきたい」と期待を顕わにした。
発表会では「Aviation Headset X」を実装したヘリコプターに試乗してのリスニング体験も行われた。本機を稼働させた状態では、ヘリコプター機内の劣悪な騒音環境の中にあっても優れた遮音効果と明瞭な通信が実現されることが試乗によって明らかにされ、関係者が大勢集まった発表会場の各所から感嘆の声があがっていた。
【問い合わせ先】
ボーズ・インフォメーションセンター
TEL/03-5489-0955
(Phile-web編集部)
関連リンク
- ブランドBOSE
- 型番Aviation Headset X
- 発売日2005年7月20日
- 価格¥126,000(税込)
【SPEC】●インピーダンス:モノラルモード/160Ω(ON)230Ω(OFF)at 1kHz、ステレオモード:320Ω(ON)460Ω(OFF) ●周波数特性:15Hz to 15kHz ●感度:90dB SPL typical(1mV, 1kHz, full volume on KEMAR ear simulator) ●最大ノイズレベル:115dBC and 105dbA SPL ●電源:ポータブルタイプ(電池駆動)/単3アルカリ乾電池2本、インストールタイプ(航空機から電源を供給)/10〜32VDC ●外形寸法:幅/12.2cm〜16cm(4.8〜6.3インチ)、高さ/11.4cm〜14.5cm(4.5〜5.7インチ) ●ヘッドセット質量:340g(ヘッドセットが頭に装着され、ケーブルがクリップされている状態)