ソニー、“世界最小・最軽量”の新HDVカメラ「HDR-HC3」
ソニーマーケティング(株)は、コンパクト化と軽量化を果たした世界最小・最軽量のHDVカメラ「HDR-HC3」を3月3日に発売する。価格はオープンだが16万円前後での販売が予想される。
昨年7月に発売したHDVカメラ「HDR-HC1」の後継機。1080iのハイビジョン映像を撮影することができる。本体色はブラックとシルバーの2色を用意する。なお本機の発売と入れ替わるかたちでHDR-HC1の生産は完了する。
「HDR-HC1」と比べ、容積を650ccから480ccに26%削減し、質量は600gから500gへ25%の軽量化を果たした。この小型・軽量化を実現するため、様々な工夫が行われている。
まず、レンズブロックを体積で約23%サイズダウン。これにより全体のサイズも小型化することが可能になった。また、ICの統合や新規電源ICの開発により、メイン基板を3枚から1枚へ集約。面積では40%のサイズ縮小に成功した。さらに、省電力化をすすめることにより、放熱部品を削減。HC1では4点使用していたものを2点にとどめ、占有体積は約24ccから5ccへ大幅に減らした。
撮像素子は、従来の400万画素CCDから、新開発の210万画素クリアビッドCMOSセンサーへ変更。最低被写体照度は11ルクスと従来のCCDに比べ感度が高いほか、スミアが出ない、消費電力が低いなどの利点があるという。静止画記録は従来通り400万画素で、動画撮影時の静止画同時記録は230万画素でそれぞれ行うことができる。
液晶モニターはタッチパネル式で、サイズは2.7型。「クリアフォト液晶プラス」仕様で、色再現領域やコントラストが通常の液晶パネルの1.6倍程度と高い。画素数は21.1万ドット。
映像出力端子は、HDV/DV端子はもちろん、HDMI端子も装備。ケーブル1本でデジタル映像と音声を伝送できる。
マニュアル撮影機能も備え、レンズ側面のダイヤルで、フォーカスやカメラの明るさ、AEシフト、WBシフトなどの各機能を操作することができる。
レンズはカールツァイスの「バリオ・ゾナーT*」。バッテリーはインフォリチウムPバッテリーで、本体の下部に収納する。装着時でも出っ張らないので、スムーズに撮影ができる。連続撮影時間は最大で4時間10分。
デザイン面では、本体をヘアライン処理にし、ディスプレイ部の外側パネルはUVコート加工を施すなど、ディテールまでこだわり抜き、高い質感を実現。ブラックとシルバーの共通パーツは約15%程度で、85%はそれぞれ独自のパーツを使用しているという。
グリップ部はやや前傾にし、手首に負担のかからないフォルムとした。シルバーモデルはUV塗装、ブラックモデルはちりめん加工仕上げで、手に汗をかいた状態でも滑りにくく工夫した。メカデッキは上開きで、三脚使用中もカセットの出し入れが可能。
ソニーマーケティング(株)が開催した新製品発表会には、同社モバイルネットワークプロダクツマーケティング部 統括部長の畑井尚也氏が出席し、新製品の販売戦略について語った。
畑井氏は2006年のデジタルビデオカメラの業界出荷構成をフォーマット別に比較した場合、DVDが45%、HDDが15%、HDV採用モデルが20%と予測していると説明。このことから、今後もデジタルビデオカメラの「ハイビジョン化」と「DVD・HDD化」を積極的に推し進めて行くという。なお、ハイビジョン対応のデジタルビデオカメラについては、当面現在のテープ方式で足場を固めつつ、ユーザーの再生・編集環境の動向をみながらハードディスクなど他メディアの採用を検討していきたいと語った。
今回、HDR-HC3でハイビジョン対応機を「いっきに手のひらサイズ」へ進化させたことで、一般家庭に“ハイビジョンで残す”楽しみ方を提案するとともに、「大画面テレビやデジタルレコーダーとともにハイビジョンの魅力を強く訴求していく」と、畑井氏はコミュニケーション戦略を説明した。
続いてソニー(株)デジタルイメージング事業本部 パーソナルビデオ事業部 設計1部統括部長の千葉啓吉氏より新製品の説明が行われた。
今回のモデルでは、主にレンズブロック、メイン基板、放熱部品の小型化に成功したことにより前モデルHC1と比較して26%の小型・軽量化を実現している。千葉氏はハイビジョン用に新しく開発された「クリアビットCMOSセンサー」による高解像・高感度の実現や、質感と使いやすさにこだわったデザインなどについても強調し、「ハイビジョン“ハンディカム”をこれからのデジタルビデオカメラのスタンダードへ導く」と意気込みを述べた。
【問い合わせ先】
ソニー(株)
TEL/0570-00-3311
(Phile-web編集部)
昨年7月に発売したHDVカメラ「HDR-HC1」の後継機。1080iのハイビジョン映像を撮影することができる。本体色はブラックとシルバーの2色を用意する。なお本機の発売と入れ替わるかたちでHDR-HC1の生産は完了する。
「HDR-HC1」と比べ、容積を650ccから480ccに26%削減し、質量は600gから500gへ25%の軽量化を果たした。この小型・軽量化を実現するため、様々な工夫が行われている。
まず、レンズブロックを体積で約23%サイズダウン。これにより全体のサイズも小型化することが可能になった。また、ICの統合や新規電源ICの開発により、メイン基板を3枚から1枚へ集約。面積では40%のサイズ縮小に成功した。さらに、省電力化をすすめることにより、放熱部品を削減。HC1では4点使用していたものを2点にとどめ、占有体積は約24ccから5ccへ大幅に減らした。
撮像素子は、従来の400万画素CCDから、新開発の210万画素クリアビッドCMOSセンサーへ変更。最低被写体照度は11ルクスと従来のCCDに比べ感度が高いほか、スミアが出ない、消費電力が低いなどの利点があるという。静止画記録は従来通り400万画素で、動画撮影時の静止画同時記録は230万画素でそれぞれ行うことができる。
液晶モニターはタッチパネル式で、サイズは2.7型。「クリアフォト液晶プラス」仕様で、色再現領域やコントラストが通常の液晶パネルの1.6倍程度と高い。画素数は21.1万ドット。
映像出力端子は、HDV/DV端子はもちろん、HDMI端子も装備。ケーブル1本でデジタル映像と音声を伝送できる。
マニュアル撮影機能も備え、レンズ側面のダイヤルで、フォーカスやカメラの明るさ、AEシフト、WBシフトなどの各機能を操作することができる。
レンズはカールツァイスの「バリオ・ゾナーT*」。バッテリーはインフォリチウムPバッテリーで、本体の下部に収納する。装着時でも出っ張らないので、スムーズに撮影ができる。連続撮影時間は最大で4時間10分。
デザイン面では、本体をヘアライン処理にし、ディスプレイ部の外側パネルはUVコート加工を施すなど、ディテールまでこだわり抜き、高い質感を実現。ブラックとシルバーの共通パーツは約15%程度で、85%はそれぞれ独自のパーツを使用しているという。
グリップ部はやや前傾にし、手首に負担のかからないフォルムとした。シルバーモデルはUV塗装、ブラックモデルはちりめん加工仕上げで、手に汗をかいた状態でも滑りにくく工夫した。メカデッキは上開きで、三脚使用中もカセットの出し入れが可能。
ソニーマーケティング(株)が開催した新製品発表会には、同社モバイルネットワークプロダクツマーケティング部 統括部長の畑井尚也氏が出席し、新製品の販売戦略について語った。
畑井氏は2006年のデジタルビデオカメラの業界出荷構成をフォーマット別に比較した場合、DVDが45%、HDDが15%、HDV採用モデルが20%と予測していると説明。このことから、今後もデジタルビデオカメラの「ハイビジョン化」と「DVD・HDD化」を積極的に推し進めて行くという。なお、ハイビジョン対応のデジタルビデオカメラについては、当面現在のテープ方式で足場を固めつつ、ユーザーの再生・編集環境の動向をみながらハードディスクなど他メディアの採用を検討していきたいと語った。
今回、HDR-HC3でハイビジョン対応機を「いっきに手のひらサイズ」へ進化させたことで、一般家庭に“ハイビジョンで残す”楽しみ方を提案するとともに、「大画面テレビやデジタルレコーダーとともにハイビジョンの魅力を強く訴求していく」と、畑井氏はコミュニケーション戦略を説明した。
続いてソニー(株)デジタルイメージング事業本部 パーソナルビデオ事業部 設計1部統括部長の千葉啓吉氏より新製品の説明が行われた。
今回のモデルでは、主にレンズブロック、メイン基板、放熱部品の小型化に成功したことにより前モデルHC1と比較して26%の小型・軽量化を実現している。千葉氏はハイビジョン用に新しく開発された「クリアビットCMOSセンサー」による高解像・高感度の実現や、質感と使いやすさにこだわったデザインなどについても強調し、「ハイビジョン“ハンディカム”をこれからのデジタルビデオカメラのスタンダードへ導く」と意気込みを述べた。
【問い合わせ先】
ソニー(株)
TEL/0570-00-3311
(Phile-web編集部)
関連リンク
- ブランドSONY
- 型番HDR-HC3
- 発売日2006年3月3日
- 価格¥OPEN(予想実売価格16万円前後)
●記録メディア:ミニDVテープ(動画)、メモリースティックデュオ・メモリースティックPROデュオ(静止画) ●総画素数:1/3型 210万画素CMOSセンサー ●有効画素数:動画/16対9→143万画素、静止画/4対3→199万画素 ●最低被写体照度:11ルクス ●液晶モニター:2.7型(16対9) ●レンズ:カール・ツァイスレンズ(バリオ・ゾナーT*) ●ズーム:光学10倍、デジタル80倍 ●F値:F=1.8〜2.9 ●焦点距離(35mm換算):f=16対9 5.1〜51mm(41.3〜485mm) ●入出力:HDMI(ケーブル別売、再生のみ)、HDV/DV入出力(i.LINK)、コンポーネント出力(特殊D端子)、映像出力、S映像出力 ●外形寸法:82W×78H×139Dmm ●質量:約500g(本体)