パイオニア、外付けHDDを接続できるDVDレコーダー3機種

パイオニア（株）は、専用外付けHDDを接続できるDVDレコーダー“スグレコ”3機種と、外付けHDD「HDD-S250」を4月中旬から順次発売する。

製品の概要は以下の通り。

■「DVR-640H」
　￥OPEN（予想実売価格65,000円前後）4月中旬発売
■「DVR-540H」
　￥OPEN（予想実売価格5万円前後）4月中旬発売
■「DVR-RT50H」
　￥OPEN（予想実売価格6万円前後）4月下旬発売
■「HDD-S250」
　￥OPEN（予想実売価格27,000円前後）6月下旬発売

●3機種共通の特徴や機能　
　
レコーダー3機種は、いずれもアナログチューナーを搭載したモデル。640Hと540HはHDD&DVDのハイブリッドタイプで、HDD容量は640Hが250GB、540Hが160GB。RT50Hは160GB HDDとDVDに加え、VHSデッキも装備した3in1タイプとなる。

同社では、DVDレコーダーの普及などによって録画機会が増えたことから、最長録画時間を増大させることが必要と判断。新たにHDDの増設を実現した。増設HDDはパイオニアブランドの「HDD-S250」で、容量は250GB。

同社が2005年に行った調査では、66％の購入意向者がHDDの増設を「魅力がある」と回答するなどユーザーからの要望は強かったが、著作権や安定性など課題が多く、これまでユーザー自身がHDD増設を行えるレコーダーは存在しなかった。

本体と増設HDDは、eSATAをベースにした規格で接続する。同社では「内蔵ディスクをそのまま外に出したような考え方。著作権もクリアできる」とする。eSATAを選んだのは「新しい規格だったこと、USB2.0の2.5倍の転送速度を持つなど高速だったこと、安価なこと」が理由という。なお、増設HDD内のHDDを取り出し、PCなどに入れてもデータを読むことはできない。

電源ケーブルはeSATAケーブルとは別につなぐ必要があるが、本体電源連動機能により、DVDレコーダーのオンオフに合わせて自動的に電源が入り切りする。また、PC用HDDに比べ、密閉した場所に置かれることが多いAV機器の性質も考慮し、放熱などを工夫して安定性を高めた。

内蔵HDDと外付けHDDはあくまで1対1の関係で、1台のレコーダーに複数台のHDDを接続したり、1台のHDDを複数台のレコーダーに接続したりすることはできない。一方で複数台のHDDを用意し、適宜つなぎ変えることは可能。家族一人一人が専用のHDDを持ち、録画コンテンツを管理するなどといった使い方を想定している。

増設HDDは内蔵HDDとほぼ同じ使い方が行える。内蔵HDDと増設HDDの間でダビングが行えるほか、予約録画の場合も保存先をどちらかから選択できる。外付けHDDからDVDへのダビングも可能。ただし外部入力を録画する際、増設HDDに記録することはできないほか、自動録画機能も外付けHDDでは利用できない。

なお、同社では「増設HDDへの対応を今回の機種だけに限定する考えはない」としており、今後、対応レコーダーのラインナップ強化や、さらに大容量の増設HDDの登場などが期待される。

3機種のリモコンは「シンプルリモコン」を採用。主に女性向けのDVDレコーダー「Prive（プリヴェ）」のリモコンをベースにして、ボタン配置などを練り直した。番組を見る際は青い「見る」ボタンを押して好みの番組を選択するだけでよく、番組表にも専用のボタンを割り当てるなど、操作を簡便にしたのが特徴。キーの数は17個で、他社製品と比べても少ない。

また、「ダイジェストディスクナビ」という新機能も追加。ディスクナビのサムネイルで、1分程度のダイジェストプレビューを行うもの。ただ単に「途中○分のところをつなぐ」のではなく、EPGで番組ジャンルを調べ、番組中の音声レベルの変化を分析しながら、ダイジェスト再生するシーンを選択する。たとえばアニメなどでは、タイトルを読み上げる「ジングル」部分が再生されるよう開発したといい、ジングルがCM明けに多いことなど複数の条件を分析し、かなりの確率でジングル部分を再生することができるという。また、スポーツ番組などでは得点シーンなどをダイジェストで再生することがないよう、「得点が入る寸前でシーンを切り替えるよう調整した」と説明する。

3機種のドライブは、DVD-R/DVD-R（2層）/DVD-RW/DVD-RW（2層）/DVD-RAM/DVD+R/DVD+R（2層）/DVD+RWの録画・再生に対応。またEPG画面は3チャンネル表示のテレビ欄形式のほか、リスト形式も選択できる。

また、「気がきく！録画辞典」や「自動録画」、「新番組検索」、「おまかせ検索」、「連ドラ延長」、「野球延長」、「気がきくナビ」など従来から搭載する機能は継承された。ただし、最上位の画質モード「XP+」や2パスエンコード機能は搭載しない。

3機種は、従来からあるジュークボックス機能も進化。従来のCDからHDDへの等速ダビングに加え、CD-R/RW内のWMA/MP3音声をHDDに高速ダビングすることも可能。

●DVR-640H　

BSアナログチューナーと地上アナログチューナーを搭載。HDD容量は250GB。DV端子を備え、DVカメラからの取り込みに対応するほか、USB端子を装備し、DAPからの楽曲取り込みやデジカメ内のJPEGスライドショー再生が可能。スライドショー再生時はHDD内の楽曲をBGMにすることもできる。映像DACは108MHz/10ビット。

●DVR-540H　

BSアナログチューナーと地上アナログチューナーを搭載。HDD容量は160GB。DV端子とUSB端子は省いた。

●DVR-RT50H　

160GB HDDとDVDドライブ、VHSデッキを備えた3in1モデル。BSアナログと地上アナログチューナーを備える。前述のシンプルリモコンで簡便に操作が行えるほか、VHSテープからのダビングを全自動で行う「おまかせ自動ダビング」、動作状態が一目でわかる「本体でかボタン＆イルミリング」などを備える。DV端子とUSB端子は搭載しない。

【問い合わせ先】
パイオニア（株）
カスタマーサポートセンター
TEL/0070-800-8181-22

（Phile-web編集部）