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DVD-RW/R製品の普及を達成

RWPPI、第50回目の定期ミーティングを開催 − 9年間に及ぶ活動を完了

公開日 2009/03/16 18:16 Phile-web編集部
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RWプロダクツ・プロモーション・イニシアティブ(略称:RWPPI)は13日、団体最後の活動となる第50回目定例会議をパイオニア(株)の目黒本社にて開催した。

2005年5月に発足したRWPPIは、DVD-RW/R関連製品のプロモーション活動、および互換性検証活動であるラウンドロビンテスト(以下 RRT)を軸に9年間に渡る活動を続けてきた。団体設立当初の目的が達成されたとして、2009年3月をもってRWPPIの活動を終了することになった。


会議の模様
会議はRWPPI代表の相澤宏紀氏による挨拶で幕を開けた。今回がファイナルとなる定期ミーティングには、これまで団体の活動に参加した多くの関係者が集まり、RWPPIの活動終了を惜しみつつ、その功績に数多くの称賛のコメントが寄せられた。今回はそのスピーチの内容をご紹介しよう。

■RWPPI代表 相澤宏紀氏


RWPPI代表 相澤宏紀氏
開催50回の節目に最後の定例ミーティングを開催できたことを喜ばしく思う。私自身は1999年にパイオニアで、最初のコンシューマー用DVDレコーダーの立ち上げにかかわった後、2000年5月のRWPPI発足から団体の活動に携わってきた。DVDフォーラムではDVDの規格を策定し、商品レベルでディスクのプロモーションや互換性検証などユーザーサイドに立った使い勝手をRWPPIが向上していくという、それぞれの団体が上手にすみ分けながらDVDによる記録文化は発展を遂げてきた。記録型DVDという新しい文化を関連企業が一緒になって盛り上げていこうということで、RWPPIではRRTが立ち上がり、やがて記録型DVD会議(略称:RDVDC)とのジョイントも2003年9月より実現したことで、本活動がお客様にとって最高のサポートになったと実感している。これもみな何よりも熱心に活動に参加していただいた会員方による努力の賜物だ。

テクニカルなノウハウを築き上げられたことも大事だが、それ以上に会員どうしの人と人とのつながり、ネットワークが築かれたことも大きい。そこからはまた新しいネットワークも生まれるだろうし、革新的な次世代のシステムが誕生していく可能性も秘められている。RWPPIの活動から得られたノウハウは、会員の皆様にとって宝となり、また各社の繁栄につながっていくだろう。RWPPIの活動はこれで終了となるが、皆様は活動から得たノウハウを資産として、それぞれのビジネスに役立てて欲しい。RWPPIが9年間にわたって活気溢れる活動が続けられたのは皆様のおかげに他ならない。最後に、代表として会員の皆様に深くお礼を申し上げたい。

■RWPPI副代表 千葉滋氏


RWPPI副代表 千葉滋氏
相澤代表、事務局の方々と結束しながら、副代表として約3年の間、DVD-RW/R製品の普及に一役を担うことができたことを誇りに思う。RWPPIに初めて参加した当時、普段はコンペティターとして互いに競い合っているメーカーの方々が、ひとたびRWPPIの場に集えば“記録型DVD文化の発展”という使命のため、一丸となって活動している姿を見て大変感動したことを覚えている。これから記録型光ディスクのトレンドはBDへ移行していくだろうと言われているが、グローバルで見れば今後もしばらくはDVDが軸になるだろう。また、DVD Downloadのように新しいビジネスの可能性も芽吹き始めている。これからも様々な光ディスクが世の中に現れるだろうが、RWPPIが築いてきたノウハウと活動が手本になって、今後の録画文化の発展に貢献していくことを願いたい。

■RWPPI会計監査役 水野寛氏


RWPPI会計監査役 水野寛氏
RWPPIが2000年に発足してからちょうど9年を迎えたが、これまで既に当初の目標以上の役割を果たしてきたと思う。特に互換性の推進という観点では、RRTの成功はDVD-RW/R製品をユーザーにとって非常に親しみやすいものとし、大きな一つのマーケットを作り上げてきた。また国内・海外でのセミナー活動も熱心に行い、様々な情報共有を行ってきたことも、グローバルな記録型DVDの発展を牽引してきた大きな要因の一つだ。RWPPIの活動の費用対効果は計り知れないものがある。今後のビジネス環境は厳しいと言われているが、RWPPIが築いた財産を元に、今後はそれぞれのビジネスを大きく発展していくことができると確信している。

■台湾工業技術研究院(ITRI)専任顧問、Taiwan Information Storage Association(TISA)理事長 Der-Ray Huang博士


Der-Ray Huang博士
ITRIはこれまで9年間に渡り、RWPPIと友好な関係を築いてきた。台湾におけるデータストレージ業界の推進を目的として活動するITRIだが、RWPPIが熱心に行ってきた台湾でのセミナー活動にも力添えできたことは大きな財産となった。またこの経験は、台湾のメーカーが高品位なDVD-RW/R製品を生産するためにも大きな助けになった。RWPPIの活動は台湾の業界の発展に大きな足跡を残してくれたと確信している。

■台湾記録メディア工業会(TRIA)会長、RITEK Corp. CEO Gordon Yeh氏


Gordon Yeh氏
TIRAがRWPPIの活動に参加できたことをとても喜ばしく思う。また相澤氏をはじめ、RWPPIの皆様からTRIAにいただいたサポートに改めて感謝したい。台湾でRWPPIが行ってきたプロモーション活動、セミナー活動はTRIAの成長を強力にサポートしてくれた。殊に台湾セミナーを通じて「メディアの記録再生互換」の重要性を、各メーカーに周知できたことは大きな意味を持っている。RWPPIへの活動参加を通じて台湾のメーカー各社も製品の品質向上に一丸となって取り組み、大きな成果を残してきた。いまやRWPPIの尽力により世界中のユーザーがDVD-RW/R製品を安心して使えるようになった。またRWPPIで培った技術的なノウハウだけでなく、ヒューマンネットワークもこれから大切にして行きたい。TRIAのメンバーはこれからも皆様のベストパートナーで在り続けたい。

■日本記録メディア工業会事務理事 山口温敬氏


山口温敬氏
振り返ればオーディオテープの頃から、記録メディアは華々しい発展の歴史を辿ってきた。記録型DVDについても、これまで激しいデファクト競争を繰り広げてきたことで技術力を高め、引いては社会の発展やユーザーへの利便性提供に貢献してきたと言えるだろう。今日光ディスクがここまでの普及を実現したのは、ひとえにRWPPIの皆様による努力の賜物だと思うし、これからも光ディスクはいつまでも人々にとっての必需品として尊重されて行くだろう。今後何十年後かの間には情報爆発の時代が来るだろうし、その時には記録メディアの重要性が今よりもさらに高まっているはず。記録メディアの経済性だけでなく、環境性能にもスポットが当たっていくのではないだろうか。その時、環境性能という観点から見れば、光ディスクの優位性はとても高いと言える。光ディスクはこれからまだまだ伸びる可能性を秘めている。

■(株)音元出版 取締役副社長 新保欣二


音元出版 新保欣二
RWPPIの活動はこれまで多岐に渡って展開されてきたが、中でもRRTが行ってきた互換性検証の残した功績は特筆すべきことだ。これはひとえにメディア業界の発展にだけでなく、コンシューマーが安心して使えるディスクの実現にも結びついた試みだった。DVDには様々なタイプのメディアや用途があり、ハード・アプリケーションとの互換性も同時に図っていくことは非常に困難な事だったと思う。会員各位の努力には敬意を払いたい。RWPPIが創造してきた一つの時代が、今回こうして初期目的を達成し、理想的なかたちで区切りを迎えられたことはとても喜ばしいことだ。RWPPIの活動は、光ディスクの発展とともに人々の記憶に長く刻まれていくだろう。

■TDK(株)常勤顧問 岩崎二郎氏
※岩崎氏の「崎」は旧字体です。ブラウザ表示の都合上新字を使用しています。


岩崎二郎氏
RWPPIが9年もの間、精力的に活動を続けて来られたことに敬意を表したい。これは言わずもがな、会員各社の皆様がフォーマットや技術の普及を、それぞれのビジネスでの勝利よりも優先させてきた、真摯な姿勢が成した功績だろう。世の中を変える推進力は政治・金融・技術の3要素と言われているが、今のように大変な時代だからこそ、今後は“技術”こそが多くの人々を楽しく幸せにしてくれるものと信じている。RWPPIの活動終了後も技術者の皆様には“技術で世の中を変える”というスピリットを大切にして、様々な分野で活躍してほしい。

また続いて参加会員のメンバーからの代表によるスピーチも行われ、RWPPIの活動に感謝のコメントを残した。

(株)日立マクセル 元取締役記録メディア事業グループ長 山川 徹氏

ソニーオプティアーク(株)スタンダーズアンドテクニカルマネージャー 布施 剛之氏 


nero AG 日本支社支社長 Charly Lipoth 氏 

モーザーベアインディア日本支社技術戦略担当 奈良岡 賢逸氏


Optodisc Technology Corporation R&D Director Steve Ho氏  

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