BDA、Blu-ray最新動向説明会を開催 − 各社BDプレーヤーなどが一堂に会す
ソニー、松下、パイオニア等で構成されるブルーレイディスク・アソシエーション(BDA)は本日、主にタイトル製作者向けに、Blu-rayディスクの最新情報説明会を開催した。
冒頭、(株)日立製作所の山下氏は「『BD-ROMプロファイル2』規格が完成し、各社が今まさにこの規格に沿った製品を出していこうとしているところ。BDに対する理解を深め、よりいっそうのサポートをお願いしたい」と挨拶した。
フォーマットの普及のためには良質なコンテンツが必要不可欠である。その良質なコンテンツを守る為には、不正コピーや海賊版の防止が大変重要になってくる。BDのコンテンツプロテクション・スキーム(CPS)は、AACS、ROM−mark、BD+の3つの技術から成り立っている。
AACSは、データを128bitのAESで暗号化する、BDの著作権保護の核となるものだ。現行のDVDで用いられているCSSよりも強力なシステムである。一つ注意したいのは、AACSの規格上、ハイビジョン映像のアナログ出力は、2010年までに製造された製品のみに限られるという。2011年には、セキュリティー性に欠けるアナログ端子からのBDのコンテンツ出力は、SD画質のみしか許可しなくなる。更に2013年以降アナログ端子からの出力は廃止になり、デジタル端子のみの出力となる予定だ。
ROM-markは、ROMにある特定の物理的なマークをつける保護技術だ。これはデジタルデータではないので、BD-Rなどのリライタブルなメディアにコンテンツをコピーした場合でも、ROM-markはコピーされない。ゆえに、このマークの有無で正規盤と海賊版を判断できる、というシステムだ。
BD+は、保護プログラムが破られた際でも、コンテンツ企業が新たな保護プログラムに更新できるシステム。万が一ハッキングがあったとしても、途中でBD+のデータを変更することが出来るので、常にセキュリティー性を保つことができる。
説明を担当したパイオニア(株)の安島浩輔氏は、「HD DVDのCPSはAACSのみだが、BDはAACS、ROM mark、BD+の3つの保護技術を組み合わせているため、より強固なシステムになっている」と発言。HD DVDに対するBDの優位性を主張した。
続いて、ソニー(株)の山西隆志氏が、ライセンススキームについて述べ、AACSのライセンス契約は、プレーヤーなどを作る企業の為の契約である「Adopter Agreement」、コンテンツ製作者の契約である「Content Participant Agreement」と「Content Provider Agreement」、半導体商社などのための契約である「Reseller Agreement」の4つに加え、AACSの暗号鍵を購入するための契約である「AACS Key Delivery Agreement」があることなどが説明された。
次に、開発中であるBDの拡張機能のデモンストレーションを行った。インターネットとBDソフトを融合させたシステムであるBD LIVEを使い、本編を観ながらネットに接続し情報を収集するイメージを提示。また、BD JAVAを使ってオーサリングすることで、本編を観ながら画面に動的なメニューを出し、選択することができるようになったり、特典映像などを本編と同時に違うウィンドウで楽しめるピクチャー・イン・ピクチャー(PIP)機能などが利用できるようになるが、これについてのデモも行われた。
DVDの6倍の画素数、5倍の容量を持つBDならではの精密な映像は勿論のこと、このように様々な拡張機能を備えたBDに対して、20世紀フォックス ホームエンターテイメント・ジャパン(株)の佐藤英樹氏は、「今までのDVDの画面と比べ、よりクリエイティブなつくりになる」と話した。
最後にダイキン工業(株)の鈴木紀幸氏が、BDのオーサリングワークフローを説明し、「現在はDVDのオーサリングよりも手間と時間がかかっているが、これはあくまでも発展中のオーサリング過程である。今後、新コーデックへのリアルタイム変換が出来るようになるなどの技術進化によって、さらなる短縮化を図っていく」と語った。
説明会後、別室にてBD関連機器の展示が行われた。
(Phile-web編集部)
冒頭、(株)日立製作所の山下氏は「『BD-ROMプロファイル2』規格が完成し、各社が今まさにこの規格に沿った製品を出していこうとしているところ。BDに対する理解を深め、よりいっそうのサポートをお願いしたい」と挨拶した。
フォーマットの普及のためには良質なコンテンツが必要不可欠である。その良質なコンテンツを守る為には、不正コピーや海賊版の防止が大変重要になってくる。BDのコンテンツプロテクション・スキーム(CPS)は、AACS、ROM−mark、BD+の3つの技術から成り立っている。
AACSは、データを128bitのAESで暗号化する、BDの著作権保護の核となるものだ。現行のDVDで用いられているCSSよりも強力なシステムである。一つ注意したいのは、AACSの規格上、ハイビジョン映像のアナログ出力は、2010年までに製造された製品のみに限られるという。2011年には、セキュリティー性に欠けるアナログ端子からのBDのコンテンツ出力は、SD画質のみしか許可しなくなる。更に2013年以降アナログ端子からの出力は廃止になり、デジタル端子のみの出力となる予定だ。
ROM-markは、ROMにある特定の物理的なマークをつける保護技術だ。これはデジタルデータではないので、BD-Rなどのリライタブルなメディアにコンテンツをコピーした場合でも、ROM-markはコピーされない。ゆえに、このマークの有無で正規盤と海賊版を判断できる、というシステムだ。
BD+は、保護プログラムが破られた際でも、コンテンツ企業が新たな保護プログラムに更新できるシステム。万が一ハッキングがあったとしても、途中でBD+のデータを変更することが出来るので、常にセキュリティー性を保つことができる。
説明を担当したパイオニア(株)の安島浩輔氏は、「HD DVDのCPSはAACSのみだが、BDはAACS、ROM mark、BD+の3つの保護技術を組み合わせているため、より強固なシステムになっている」と発言。HD DVDに対するBDの優位性を主張した。
続いて、ソニー(株)の山西隆志氏が、ライセンススキームについて述べ、AACSのライセンス契約は、プレーヤーなどを作る企業の為の契約である「Adopter Agreement」、コンテンツ製作者の契約である「Content Participant Agreement」と「Content Provider Agreement」、半導体商社などのための契約である「Reseller Agreement」の4つに加え、AACSの暗号鍵を購入するための契約である「AACS Key Delivery Agreement」があることなどが説明された。
次に、開発中であるBDの拡張機能のデモンストレーションを行った。インターネットとBDソフトを融合させたシステムであるBD LIVEを使い、本編を観ながらネットに接続し情報を収集するイメージを提示。また、BD JAVAを使ってオーサリングすることで、本編を観ながら画面に動的なメニューを出し、選択することができるようになったり、特典映像などを本編と同時に違うウィンドウで楽しめるピクチャー・イン・ピクチャー(PIP)機能などが利用できるようになるが、これについてのデモも行われた。
DVDの6倍の画素数、5倍の容量を持つBDならではの精密な映像は勿論のこと、このように様々な拡張機能を備えたBDに対して、20世紀フォックス ホームエンターテイメント・ジャパン(株)の佐藤英樹氏は、「今までのDVDの画面と比べ、よりクリエイティブなつくりになる」と話した。
最後にダイキン工業(株)の鈴木紀幸氏が、BDのオーサリングワークフローを説明し、「現在はDVDのオーサリングよりも手間と時間がかかっているが、これはあくまでも発展中のオーサリング過程である。今後、新コーデックへのリアルタイム変換が出来るようになるなどの技術進化によって、さらなる短縮化を図っていく」と語った。
説明会後、別室にてBD関連機器の展示が行われた。
(Phile-web編集部)