「カメラ革命の第一歩」 ― ハイブリッドカム“Wooo”発表会レポート
別項でお伝えしたとおり、本日「Wooo DZ-HS303」の発表会が行われた。ここでは発表会の模様をお伝えする。
冒頭、同社製品開発事業部の荻本教夫氏は「2000年にDVDカムをリリースしてからの5〜6年で、光ディスクを使うビデオカメラが世界中で認知されてきた。我々のねらいが受け止められたものと考えている」と発言。その一方で「ここ最近、ユーザーのニーズの多様化が顕在化してきた」とも述べ、これからの同社の命題を「消費者の様々なニーズに合わせた使いやすい商品を提供し、それによって需要を拡大すること」とした。
また萩本氏は、「ビデオカメラは撮影、編集、他の機器での再生、保存という4つの機能をバランス良く満たすことが必要。これらを幅広くカバーするための新しいカメラとして、ハイブリッドカムを提案したい」と同社のねらいを説明した。
続いて同社ストレージ商品企画部の山内浩人氏が販売戦略を解説した。同氏はまず「今春発売した秒撮モード搭載のWoooDVDカムで、DVDカムはひとまず完成形を迎えた。今秋発売する『Wooo DZ-HS303』は、HDDとDVDが融合した新しい市場を切り拓く『カメラ革命』的製品である」と発言。2001年から現在まで、約1300万台で横這いの状態にある全世界の家庭用ビデオカメラ市場だが、「水面下では大きな動きが起こっている」と指摘した。
山内氏は、ビデオカメラのフォーマットフォーマット数量構成比について説明。それによると、直近ではDVDが39%、HDDが19%、HDVが15%、テープが25%となり、テープ以外の製品が70%以上を占めている。同社は、2010年にはほぼ完全にテープからディスクメディアに置き換わると予想。ユーザーのニーズに合わせて、現在あるディスクメディアだけでなく、メモリーや次世代光ディスクなどが並び立つ状況を想定しているようだ。
山内氏はまた、メディアが多様化している理由として、「ユーザーニーズを幅広く網羅する規格がない」と指摘。この状況を解決するため、「高品質・高付加価値の商品を提供していくことで新しい市場を創造したい」と述べた。同氏はこの戦略を「カメラ革命」と表現し、今回のDZ-HS303はその皮切りの製品と位置づけている。
また、製品説明の中で山内氏は、ハイブリッド方式を選んだ背景を説明。同社の調査によると、DVDとHDDのどちらを選択するかで悩んでいる消費者が9割いるとのことで、山内氏はその理由について「DVDにはレコーダーやプレーヤーですぐ観られる、DVDで残せるというメリットがあるが、録画時間が短い。HDDは長時間録れるが、レコーダーなどでの再生ができず、PCを使ってのダビングが面倒だ。このように一長一短ある両方の製品の、どちらのメリットを選択していいか迷ってしまう消費者が多いようだ」と説明。これを解決すべく、「HDDにたっぷり撮ってDVDに簡単ダビングで残す」という提案をしていくという。さらに「撮る・見る・創る・残す」の4つの要素をバランスよく盛り込むことで、「ユーザーにとって使い勝手がよく、本当に必要とされる製品を作っていきたい」と力強く宣言した。
以下、発表会で行われた質疑応答をすべて掲載する。
Q.DZ-HS303はハイビジョン録画に対応していないが、今後のモデルでHDに対応する予定はあるのか。また、松下とソニーが提唱しているAVCHDについてどう思っているのか。
A.HD録画には強い意義と必要性を感じている。対応モデルに関しては現在開発中だ。AVCHDは率直に言ってとても魅力ある規格だが、お客様にとって本当に意味のある規格か検討している段階。
Q.現在日立が業界内で獲得していデジカムのシェアはどの程度か。また、DZ-HS303をリリースすることでどのくらいのシェアを獲得できると考えているのか。
A.現在獲得しているシェアは約10%。本機のリリース後は15%以上の獲得を目指している。
Q.ハイブリッドでないにせよ、HDD搭載のデジカムは他社も既に出している。今になってなぜHDDも搭載したデジカムをリリースしようと考えたのか。また、8GBというHDD容量は他社製品と比べ少ないのではないか。
A.春に発売したモデルで、DVDデジカムはひとまず完成形となった。新たな価値を創造し、お客様のニーズに対応するためには、DVDとHDDを融合した製品がベストと考えた。メモリーを8GBにした理由のひとつは、本体の大きさの問題。もうひとつは、ユーザー調査をしたところ、録画するのは1日に多くても2時間という結果が出たためだ。8GBあれば3時間の録画が可能。この仕様で十分だと考えている。
(Phile-web編集部)
冒頭、同社製品開発事業部の荻本教夫氏は「2000年にDVDカムをリリースしてからの5〜6年で、光ディスクを使うビデオカメラが世界中で認知されてきた。我々のねらいが受け止められたものと考えている」と発言。その一方で「ここ最近、ユーザーのニーズの多様化が顕在化してきた」とも述べ、これからの同社の命題を「消費者の様々なニーズに合わせた使いやすい商品を提供し、それによって需要を拡大すること」とした。
また萩本氏は、「ビデオカメラは撮影、編集、他の機器での再生、保存という4つの機能をバランス良く満たすことが必要。これらを幅広くカバーするための新しいカメラとして、ハイブリッドカムを提案したい」と同社のねらいを説明した。
続いて同社ストレージ商品企画部の山内浩人氏が販売戦略を解説した。同氏はまず「今春発売した秒撮モード搭載のWoooDVDカムで、DVDカムはひとまず完成形を迎えた。今秋発売する『Wooo DZ-HS303』は、HDDとDVDが融合した新しい市場を切り拓く『カメラ革命』的製品である」と発言。2001年から現在まで、約1300万台で横這いの状態にある全世界の家庭用ビデオカメラ市場だが、「水面下では大きな動きが起こっている」と指摘した。
山内氏は、ビデオカメラのフォーマットフォーマット数量構成比について説明。それによると、直近ではDVDが39%、HDDが19%、HDVが15%、テープが25%となり、テープ以外の製品が70%以上を占めている。同社は、2010年にはほぼ完全にテープからディスクメディアに置き換わると予想。ユーザーのニーズに合わせて、現在あるディスクメディアだけでなく、メモリーや次世代光ディスクなどが並び立つ状況を想定しているようだ。
山内氏はまた、メディアが多様化している理由として、「ユーザーニーズを幅広く網羅する規格がない」と指摘。この状況を解決するため、「高品質・高付加価値の商品を提供していくことで新しい市場を創造したい」と述べた。同氏はこの戦略を「カメラ革命」と表現し、今回のDZ-HS303はその皮切りの製品と位置づけている。
また、製品説明の中で山内氏は、ハイブリッド方式を選んだ背景を説明。同社の調査によると、DVDとHDDのどちらを選択するかで悩んでいる消費者が9割いるとのことで、山内氏はその理由について「DVDにはレコーダーやプレーヤーですぐ観られる、DVDで残せるというメリットがあるが、録画時間が短い。HDDは長時間録れるが、レコーダーなどでの再生ができず、PCを使ってのダビングが面倒だ。このように一長一短ある両方の製品の、どちらのメリットを選択していいか迷ってしまう消費者が多いようだ」と説明。これを解決すべく、「HDDにたっぷり撮ってDVDに簡単ダビングで残す」という提案をしていくという。さらに「撮る・見る・創る・残す」の4つの要素をバランスよく盛り込むことで、「ユーザーにとって使い勝手がよく、本当に必要とされる製品を作っていきたい」と力強く宣言した。
以下、発表会で行われた質疑応答をすべて掲載する。
Q.DZ-HS303はハイビジョン録画に対応していないが、今後のモデルでHDに対応する予定はあるのか。また、松下とソニーが提唱しているAVCHDについてどう思っているのか。
A.HD録画には強い意義と必要性を感じている。対応モデルに関しては現在開発中だ。AVCHDは率直に言ってとても魅力ある規格だが、お客様にとって本当に意味のある規格か検討している段階。
Q.現在日立が業界内で獲得していデジカムのシェアはどの程度か。また、DZ-HS303をリリースすることでどのくらいのシェアを獲得できると考えているのか。
A.現在獲得しているシェアは約10%。本機のリリース後は15%以上の獲得を目指している。
Q.ハイブリッドでないにせよ、HDD搭載のデジカムは他社も既に出している。今になってなぜHDDも搭載したデジカムをリリースしようと考えたのか。また、8GBというHDD容量は他社製品と比べ少ないのではないか。
A.春に発売したモデルで、DVDデジカムはひとまず完成形となった。新たな価値を創造し、お客様のニーズに対応するためには、DVDとHDDを融合した製品がベストと考えた。メモリーを8GBにした理由のひとつは、本体の大きさの問題。もうひとつは、ユーザー調査をしたところ、録画するのは1日に多くても2時間という結果が出たためだ。8GBあれば3時間の録画が可能。この仕様で十分だと考えている。
(Phile-web編集部)