ヤマハ、フラグシップ11.2ch AVアンプ“Z11”の国内発売を正式発表
ヤマハは、AVアンプのフラグシップモデルとして、11.2ch出力に対応した「DSP-Z11」を12月10日より発売する。価格は693,000円(税込)。
本機は、2003年12月に発売した「DSP-Z9」の後継となる、同社AVアンプのフラグシップモデル。ドルビーTrueHDやDTS-HDなどの次世代オーディオのデコードに対応するほか、「シネマDSP HD3」や「電流帰還型11chパワーアンプ」などの新技術を投入し、臨場感と音質を追求している。
■高音質設計
スピーカー出力は、フロントLR、センター、サラウンドLR、サラウンド バックLR、フロントプレゼンスLR、リアプレゼンスLR、サブウーファー×2の、11.2ch。定格出力は、プレゼンス4chが各50Wで、それ以外は140Wとなっている。
パワーアンプは、全チャンネルを独立させた「電流帰還型パワーアンプ」を採用。“カタログスペックよりも聴感上の音質を優先させた”という電流帰還型回路を全チャンネルに採用することで、豊かな音の表現力や伸びやかな空間再現を実現しているという。また、フロントスピーカーの高音側と低音側を内蔵パワーアンプの独立したチャンネルで駆動することで、さらなる高音質再生が期待できる「フロントバイアンプ駆動」にも対応している。
本体は、厚さ1.6mmの鋼板を使用したサブシャーシとH型メインフレーム、外縁部のアウターフレームを強固に結合させた新開発の「H型リジッドフレーム」構造を採用。音質劣化の原因となる微細な機械的共振や変形を徹底的に排除しているという。また、超大型電源トランスを中心に、その両側にパワーアンプ用ラジエーターを左右対称に配置したシンメトリーなデザインとすることで、左右チャンネルのセパレーションと音質の均一性を最大限に高め、重量配分や熱配分も均等化させている。
プリアンプ部とDAC部は、オーディオセクションの伝送経路を最短化し、ノイズなどの外乱の影響を防ぐため、4層基板や、ケーブルを介さないボード・トゥ・ボード構造などの高密度化・高音質化技術を駆使した「3Dサーキットストラクチュア」を採用。全チャンネルに採用されたDSDダイレクト入力対応の高精度D/Aコンバーターをアナログ入力回路と同一基板上に装着し、基準グラウンド電位を完全に統一させた「D.O.P.G.(DAC on Pure Ground)」コンセプトにより、微小信号の再生品位も飛躍的に高めているという。
同社AVアンプの多くが採用する「ピュアダイレクトモード」を本機も搭載。入力信号の種類に応じた最適な信号経路や動作状態を自動的に選択し、映像系ソースを含めたあらゆる音声フォーマットに音質最優先で対応する。なお、映像回路のON/OFFはセットメニューから任意で選択することが可能だ。
■多彩な機能
音場創成技術“シネマDSP”は、最新の「シネマDSP HD3(エイチディーキュービック)」を搭載。TI社と共同開発した新世代シネマDSP LSI「DA70Y」3基と、300MHz DSP「DA790」の合計4基の大規模DSPを投入した「QUAD DSPエンジン」による超高速信号処理で、「3次元高密度音場の膨大な空間情報を初めてホームシアターで再現することが可能となった」という。
HDMIはver.1.3aに対応。入力5系統、出力2系統を備える。1080p映像信号のリピート入出力や各種HDオーディオのビットストリーム入力に対応。また、24Hz, 100Hz, 120Hzのリフレッシュレート、「ディープカラー」、「x.v.Color」に対応し、オートリップシンク機能も備えている。なお、HDMIの2出力に関しては、「2組のディスプレイ機器を同時に接続して使い分けることができる」としている。
映像回路には、アナログデバイセズ社製のNSV(Noise Shaped Video)対応高性能12bitビデオデコーダーを採用し、低ノイズを実現。新たに1080p信号のコンポーネント入力に対応したほか、3次元Y/C分離やフレームTBCなども採用し、「現在考えうる最高レベルの映像処理」を可能にしているという。さらに動き適応処理・3-2/2-2プルダウン検出・ジャギー低減斜め補完制御に対応した高性能I/Pコンバーター、アンカーベイ・テクノロジー社製の高性能ビデオスケーラーなど、高性能デバイスを各所に採用している。
音場補正機能「YPAO」は、マルチポイント計測やスピーカー角度計測、定在波制御などを採用し、さらに精度を向上。測定用マイクを専用端子に接続するだけでYPAOの調整モードが自動的にスタンバイし、より手軽に測定が行えるショートカット機能も装備している。
また本機は、再生音量に応じてダイナミックレンジを自動制御する「A-DRC」(Adaptive Dynamic Range Control)と、DSPレベルを自動制御する「A-DSP」(Adaptive DSP Level)の2つの最適化技術を採用。YPAOの測定結果も加味してさまざまなパラメーターを複合的にコントロールし、理想的な臨場感を楽しむことができるという。
システム設定は、自由にカスタマイズできる「インテリジェント・システムメモリー」を採用し、様々な設定項目を登録可能。オンスクリーン表示を見ながら確認やメモリーの呼び出しを行うことができる。
マルチメディアコンテンツの再生機能も充実させており、「ネットワーク機能」「USB機能」「iPodドック端子」「ミュージックエンハンサー」などを装備。ネットワーク機能では、パソコンに保存された音楽ファイルやインターネットラジオをホームネットワーク経由で再生することができる。圧縮音楽をより迫力のある音で楽しめる独自の「ミュージックエンハンサー」は、新たにマルチチャンネル信号にも対応した。
【問い合わせ先】
ヤマハ株式会社
AVお客様ご相談センター
TEL/0570-01-1808(ナビダイヤル)
TEL/053-460-3409(携帯電話、PHS)
(Phile-web編集部)
本機は、2003年12月に発売した「DSP-Z9」の後継となる、同社AVアンプのフラグシップモデル。ドルビーTrueHDやDTS-HDなどの次世代オーディオのデコードに対応するほか、「シネマDSP HD3」や「電流帰還型11chパワーアンプ」などの新技術を投入し、臨場感と音質を追求している。
■高音質設計
スピーカー出力は、フロントLR、センター、サラウンドLR、サラウンド バックLR、フロントプレゼンスLR、リアプレゼンスLR、サブウーファー×2の、11.2ch。定格出力は、プレゼンス4chが各50Wで、それ以外は140Wとなっている。
パワーアンプは、全チャンネルを独立させた「電流帰還型パワーアンプ」を採用。“カタログスペックよりも聴感上の音質を優先させた”という電流帰還型回路を全チャンネルに採用することで、豊かな音の表現力や伸びやかな空間再現を実現しているという。また、フロントスピーカーの高音側と低音側を内蔵パワーアンプの独立したチャンネルで駆動することで、さらなる高音質再生が期待できる「フロントバイアンプ駆動」にも対応している。
本体は、厚さ1.6mmの鋼板を使用したサブシャーシとH型メインフレーム、外縁部のアウターフレームを強固に結合させた新開発の「H型リジッドフレーム」構造を採用。音質劣化の原因となる微細な機械的共振や変形を徹底的に排除しているという。また、超大型電源トランスを中心に、その両側にパワーアンプ用ラジエーターを左右対称に配置したシンメトリーなデザインとすることで、左右チャンネルのセパレーションと音質の均一性を最大限に高め、重量配分や熱配分も均等化させている。
プリアンプ部とDAC部は、オーディオセクションの伝送経路を最短化し、ノイズなどの外乱の影響を防ぐため、4層基板や、ケーブルを介さないボード・トゥ・ボード構造などの高密度化・高音質化技術を駆使した「3Dサーキットストラクチュア」を採用。全チャンネルに採用されたDSDダイレクト入力対応の高精度D/Aコンバーターをアナログ入力回路と同一基板上に装着し、基準グラウンド電位を完全に統一させた「D.O.P.G.(DAC on Pure Ground)」コンセプトにより、微小信号の再生品位も飛躍的に高めているという。
同社AVアンプの多くが採用する「ピュアダイレクトモード」を本機も搭載。入力信号の種類に応じた最適な信号経路や動作状態を自動的に選択し、映像系ソースを含めたあらゆる音声フォーマットに音質最優先で対応する。なお、映像回路のON/OFFはセットメニューから任意で選択することが可能だ。
■多彩な機能
音場創成技術“シネマDSP”は、最新の「シネマDSP HD3(エイチディーキュービック)」を搭載。TI社と共同開発した新世代シネマDSP LSI「DA70Y」3基と、300MHz DSP「DA790」の合計4基の大規模DSPを投入した「QUAD DSPエンジン」による超高速信号処理で、「3次元高密度音場の膨大な空間情報を初めてホームシアターで再現することが可能となった」という。
HDMIはver.1.3aに対応。入力5系統、出力2系統を備える。1080p映像信号のリピート入出力や各種HDオーディオのビットストリーム入力に対応。また、24Hz, 100Hz, 120Hzのリフレッシュレート、「ディープカラー」、「x.v.Color」に対応し、オートリップシンク機能も備えている。なお、HDMIの2出力に関しては、「2組のディスプレイ機器を同時に接続して使い分けることができる」としている。
映像回路には、アナログデバイセズ社製のNSV(Noise Shaped Video)対応高性能12bitビデオデコーダーを採用し、低ノイズを実現。新たに1080p信号のコンポーネント入力に対応したほか、3次元Y/C分離やフレームTBCなども採用し、「現在考えうる最高レベルの映像処理」を可能にしているという。さらに動き適応処理・3-2/2-2プルダウン検出・ジャギー低減斜め補完制御に対応した高性能I/Pコンバーター、アンカーベイ・テクノロジー社製の高性能ビデオスケーラーなど、高性能デバイスを各所に採用している。
音場補正機能「YPAO」は、マルチポイント計測やスピーカー角度計測、定在波制御などを採用し、さらに精度を向上。測定用マイクを専用端子に接続するだけでYPAOの調整モードが自動的にスタンバイし、より手軽に測定が行えるショートカット機能も装備している。
また本機は、再生音量に応じてダイナミックレンジを自動制御する「A-DRC」(Adaptive Dynamic Range Control)と、DSPレベルを自動制御する「A-DSP」(Adaptive DSP Level)の2つの最適化技術を採用。YPAOの測定結果も加味してさまざまなパラメーターを複合的にコントロールし、理想的な臨場感を楽しむことができるという。
システム設定は、自由にカスタマイズできる「インテリジェント・システムメモリー」を採用し、様々な設定項目を登録可能。オンスクリーン表示を見ながら確認やメモリーの呼び出しを行うことができる。
マルチメディアコンテンツの再生機能も充実させており、「ネットワーク機能」「USB機能」「iPodドック端子」「ミュージックエンハンサー」などを装備。ネットワーク機能では、パソコンに保存された音楽ファイルやインターネットラジオをホームネットワーク経由で再生することができる。圧縮音楽をより迫力のある音で楽しめる独自の「ミュージックエンハンサー」は、新たにマルチチャンネル信号にも対応した。
【問い合わせ先】
ヤマハ株式会社
AVお客様ご相談センター
TEL/0570-01-1808(ナビダイヤル)
TEL/053-460-3409(携帯電話、PHS)
(Phile-web編集部)
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トピック
- ブランドYAMAHA
- 型番DSP-Z11
- 発売日2007年12月10日
- 価格693,000円(税込)
【SPEC】●定格出力:140W×7、50W×4 ●最大出力:210W×7、85W×4 ●音声入力端子:アナログ×11、6ch/8ch×1、光×5、同軸×4 ●音声出力端子:SP OUT×11ch、PRE OUT×11ch、SUBWOOFER OUT×2、REC OUT×4、光デジタル×1、同軸デジタル×1 ●映像入力端子:コンポジット×6、S×6、コンポーネント×4、D5×4 ●映像出力端子:コンポジット×3、S×3、コンポーネント×2、D5×1 ●その他の入力端子:HDMI×5、DOCK×1、USB1.1×2、ネットワーク×1 ●その他の出力端子:HDMI×2、コントロール×1 ●消費電力:630W ●外形寸法:435W×210H×497Dmm ●質量:34.0kg