DVD-Downloadの実用化も近づいてきた − RWPPI第44回定例会議が開催
RWプロダクツ・プロモーション・イニシアティブ(略称:RWPPI)は13日、第44回目の定例会議をパイオニア(株)の目黒本社にて開催した。
まず初めに開会の挨拶をしたのはRWPPI代表の相澤氏。「先日発表のあった、ソニーがレコーダーにおいてブルーにシフトしていく、といったとことも含め、時代はそういう方向にシフトしているが、市場にはまだまだ累積したDVDのディスクやレコーダーなどがたくさんある。ユーザーの立場に立った互換性の検証というものは、これからもますます重要なものになっていく」とし、本会議の意義をあらためて強調した。
続いて登壇したRWPPI事務局長の森下氏からは、ハイビジョンコンテンツの記録に対応したDVD-RW/Rメディアについて検討している、各種表記についての報告が行われた。ここ最近、DVDへの記録が可能な様々なHDフォーマットが誕生しており、どのメディアにどのフォーマットが記録できるのかをユーザーに明示していく、というのが本件の目的だ。
森下氏は、メディアのパッケージとディスクへの表記の一例を紹介し、「CPRM対応であること」「HD記録フォーマットの種類」「注意文」などを可能な限り同様の表記で行っていきたいという意向を示した。同氏はディスクへの表記の参考アイデアとして、あらかじめ記録フォーマット名をレーベル面に列記し、横にチェックボックスを設け、ユーザーが自身で記録した映像の種類を書き込んでおける方法を提案。ユーザーに混乱がおきないように各メーカーが同様の表記で商品を展開していけるよう、今後も話し合いを進めていきたいと語った。
機器とディスク、PCソフト間の記録・再生互換を検証する「ラウンドロビンテスト」
について、経過報告を行ったのはヘッドチェアを務める石井氏。まず、4つあるワーキンググループのうち「Playback Compatibility」の責任者について、チェアにケンウッドの篠木氏、コ・チェアにヤマハの佐藤氏が新任したと報告した。
9月14日より開始される「ラウンドロビンテスト Stage7」には、41社が参加する。新たに「2倍速DVD-RW DL」や「DVD-Download Disc」といった規格のディスクが検証対象となり、各種機器との互換性をテストしていく。
続いて登壇したパイオニアの谷口氏は「DVD-Download」規格のアップデートに関しての報告を行った。DVD-Downloadは、インターネットからダウンロードした映像コンテンツをコンテンツ保護技術(CSS)を使って専用ディスクに記録するサービスモデルで、前回の定例会議で詳細が説明された(関連記事)。規格の内容やロゴなどは既に決定していることから、今回はライセンスの進捗状況などについて報告が行われた。
ライセンスに関しては、新たに「DVD-Download disc」「DVD-Download drive」の2つが策定されており、“DVD-Downloadレコーダー”といった製品をつくる以外はライセンス可能な状態だと報告した。また今後は、Dual LayerDiscへの対応についても話し合いを進めていく予定だという。
■特別講演
特別講演を行ったのはソニック・ソルーションズ(株)AdvancedTechnology Group 担当営業部長 山田義也氏。「CSSを用いたDVDダウンロードビジネス戦略」と題し、DVD-Downloadを使った同社の新規ビジネスの概要についてプレゼンテーションを行った。
山田氏は北米DVD市場の現状について、「現在約60,000タイトルのDVDが発売されているが、販売店で実際に売られているのは、そのうちの売れ筋である2,000タイトル程度。その他のタイトルはAmazonなどの通販で売られているのが現状だ。2007年時点では、VODの市場は非常に小さいが、今後急速に拡大すると予想している」と説明。また、「このVODを利用することで、店舗で販売されていないタイトルも手軽に手に入れることができるようになる」と語った。
同氏は、北米でのサービスのビジョンの一つとして大型ショッピングモールでの利用を例に挙げた。写真の現像のようなかたちでDVD-Downloadを注文し、ショッピングを楽しんだあと、帰りがけにDVDを受け取るといったもので、「DVD-Downloadは、通常のDVDソフトと同じようにジャケットやディスクレーベルも提供できる。また、映像を配信するだけの通常のVODとは違い“モノ”として手元に残るのがお客様の満足につながる」と説明した。
同社では、コンテンツ制作のためのソフトや、コンテンツの配信と受信に関する総合的なソリューションを提供する準備を進めており、家庭のPCでDVD-Downloadを楽しむためのソフトウェアもほぼ完成しているという。同ソフトウェアでは、「購入済みで無制限に再生できるタイトル」と「レンタルで再生期間が定められたタイトル」を混在して管理するといったことも可能となっている。
(Phile-web編集部)
まず初めに開会の挨拶をしたのはRWPPI代表の相澤氏。「先日発表のあった、ソニーがレコーダーにおいてブルーにシフトしていく、といったとことも含め、時代はそういう方向にシフトしているが、市場にはまだまだ累積したDVDのディスクやレコーダーなどがたくさんある。ユーザーの立場に立った互換性の検証というものは、これからもますます重要なものになっていく」とし、本会議の意義をあらためて強調した。
森下氏は、メディアのパッケージとディスクへの表記の一例を紹介し、「CPRM対応であること」「HD記録フォーマットの種類」「注意文」などを可能な限り同様の表記で行っていきたいという意向を示した。同氏はディスクへの表記の参考アイデアとして、あらかじめ記録フォーマット名をレーベル面に列記し、横にチェックボックスを設け、ユーザーが自身で記録した映像の種類を書き込んでおける方法を提案。ユーザーに混乱がおきないように各メーカーが同様の表記で商品を展開していけるよう、今後も話し合いを進めていきたいと語った。
について、経過報告を行ったのはヘッドチェアを務める石井氏。まず、4つあるワーキンググループのうち「Playback Compatibility」の責任者について、チェアにケンウッドの篠木氏、コ・チェアにヤマハの佐藤氏が新任したと報告した。
9月14日より開始される「ラウンドロビンテスト Stage7」には、41社が参加する。新たに「2倍速DVD-RW DL」や「DVD-Download Disc」といった規格のディスクが検証対象となり、各種機器との互換性をテストしていく。
ライセンスに関しては、新たに「DVD-Download disc」「DVD-Download drive」の2つが策定されており、“DVD-Downloadレコーダー”といった製品をつくる以外はライセンス可能な状態だと報告した。また今後は、Dual LayerDiscへの対応についても話し合いを進めていく予定だという。
■特別講演
山田氏は北米DVD市場の現状について、「現在約60,000タイトルのDVDが発売されているが、販売店で実際に売られているのは、そのうちの売れ筋である2,000タイトル程度。その他のタイトルはAmazonなどの通販で売られているのが現状だ。2007年時点では、VODの市場は非常に小さいが、今後急速に拡大すると予想している」と説明。また、「このVODを利用することで、店舗で販売されていないタイトルも手軽に手に入れることができるようになる」と語った。
同氏は、北米でのサービスのビジョンの一つとして大型ショッピングモールでの利用を例に挙げた。写真の現像のようなかたちでDVD-Downloadを注文し、ショッピングを楽しんだあと、帰りがけにDVDを受け取るといったもので、「DVD-Downloadは、通常のDVDソフトと同じようにジャケットやディスクレーベルも提供できる。また、映像を配信するだけの通常のVODとは違い“モノ”として手元に残るのがお客様の満足につながる」と説明した。
同社では、コンテンツ制作のためのソフトや、コンテンツの配信と受信に関する総合的なソリューションを提供する準備を進めており、家庭のPCでDVD-Downloadを楽しむためのソフトウェアもほぼ完成しているという。同ソフトウェアでは、「購入済みで無制限に再生できるタイトル」と「レンタルで再生期間が定められたタイトル」を混在して管理するといったことも可能となっている。
(Phile-web編集部)