スパイダーTV モニターレポート[2] − 自分好みの味付けで良好の画質を獲得
本日ご紹介する平井さんは、マランツのDLPプロジェクター「VP-12S3」の調整をレポートして下さいました。
スパイダーTVモニターレポート[2]
静岡県 平井公喜さん
世代が少し古いプロジェクターですがspyderTVを使用した感想をレポートします。まず視聴環境は、プロジェクターがmarantz「VP-12S3」、スクリーンがNAVIO「MR502 90インチ」、DVDプレーヤーはHTPCでプロジェクターにはDVIで直に接続しています。
映画を視聴する時のプロジェクターのパラメーターはシアターモードをベースにし、「コントラスト=88」「明るさ=54」「色温度=1」という設定にしています。
この状態からSpyderTVを使用して設定を始めました。操作は思いのほか簡単で、パソコンの画面に出ている指示通りに、テストパターンの再生とプロジェクターのパラメーター変更をしていくだけです。初めての使用でしたがかかった時間は32分38秒でした。
そしてSpyderTVで導き出された設定は、モードはスタンダード、「コントラスト=73」「明るさ=68」「色温度=3」という数値でした。各測定ともかなり細かく測定しているようでパラメータを変更しては測定するという作業を各項目10回くらい繰り返して、最終的には1単位の変更までしていました。
設定が終了したところで、自分がいつも画質をチェックする『グラディエーター』のDVDを再生してみました。まず視聴してすぐの感想は、黒がかなり浮いている…でした。
画面全体が明るくなり、色が白っぽくなって映像の陰影が出にくい映像になってしまいました。
画面上下の黒帯部も黒というよりは灰色っぽくなるほど黒浮きしていました。冒頭のシーンの鎧の鈍い光沢が出ず、地面の泥の湿っている質感も表現できていません。スタンダードモードをベースにしているので、映画には合わないのでしょうか…。
そこで本来ならばスタンダードモードをベースに設定するのですが、試しにシアターモードでSpyderTVの設定をしてみました。測定で導かれた結果は「コントラスト=73」「明るさ=66」「色温度=2」という数値でした。このパラメーターで『グラディエーター』を視聴すると、スタンダードモードとは違いかなり良い結果が得られました。
個人的には多少黒が浮き気味かとは思いますが、鎧の鈍い光沢感もあり地面の湿ったような感じも良く出ています。自分の設定した値だと黒が潰れ気味で見えないような所まで表現出来ています。この値をもとに自分好みの少し黒を潰し気味に調整すると自分が設定した画質とはまた一味違う良好の画質になりました。
SpyderTVの使用後の感想はというと、操作はパソコンの画面の指示通りに調整していくだけで、付属のDVDのテストパターンは画質調整にはかなり有効だと思いますし、積極的にプロジェクターを調整して画質を向上したいような時にはかなり使えるツールだと思います。
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