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AV事業を三菱電機の「顔」に − REAL発表会詳報

公開日 2008/08/19 18:08
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三菱電機(株)が本日行った液晶テレビ“REAL"の説明会では、事業戦略や環境推進活動など同社の経営方針の報告や新ラインナップの開発コンセプトの説明が行われた。

■売上高の0.1%を省エネ設備に投資

同社の2008年度の業績は、売上高が4兆500億、営業利益が2,680億、純利益が1,580億円となり、営業利益率は6.6%になる見通し。売上高を主なセグメント別にみていくと家庭電器が1兆100億、重電システムが1兆700億、産業メカトロニクスが1兆300億となる。


業績見通し

セグメント別見通し
三菱電機(株)上席常務執行役 リビング・デジタルメディア事業本部 事業本部長 中村一幸氏はまず、同社全体で掲げている「環境ビジョン2021」の内容を説明。環境ビジョン2021は「地球温暖化防止」、「循環型社会」、「自然との共生・環境マインドの育成」の3項目から成り立つ地球環境への取り組み。売上高の0.1%を省エネ設備に投資することで、製品開発時や生産時に排出されるCO2を2021年までに30%削減することを目指しているという。


三菱電機(株)上席常務執行役 リビング・デジタルメディア事業本部 事業本部長 中村一幸氏

環境ビジョン2021の概要
またプラスチックリサイクルにおいて、特定のプラスチックを自動選別する最新技術の開発などによりレベル4のリサイクル基準を達成していることも紹介した。「レベル4を実現しているのは我が社のみ。これまで捨てるしかなかった混合破砕プラスチックをリサイクルすることにより循環型社会の形成に貢献している」という。

そのほか関西地区での事業所連携による廃棄物リサイクル活動や、野外教室や里山保全活動に参加することで同社社員の環境マインドを育てる取り組みなどを報告した。

続いてリビング・デジタルメディア事業本部の基本方針について説明が行われた。本年度の事業方針について中村氏は、「魅力ある商品開発やコスト耐力強化を図ることにより当社の顔である家電事業を強化する。またAV機器での業界トップクラスの省エネ性能を実現するなど省エネをテーマにオンリーワン商品を開発してくことで、真に強い事業構造を構築する」と述べた。

また持続性ある成長戦略の推進を図るための様々な取り組みも行っている。各研究所との連携を強化するほかエンジニアを約250名増員し、開発面を強化する。また品質検証体制や供給体制など製造面での強化も図っている。さらに営業面でも「お客様受付統合システム」を10月より導入しサービスを向上させるなど、営業面にも力を入れているという。

■REAL 2008年秋モデル開発コンセプト

続いて登壇した同社役員理事 京都製作所 所長の重里英夫氏は、本日発表された秋モデルの開発意図やコンセプトについて説明した。


三菱電機(株)役員理事 京都製作所 所長の重里英夫氏
重里氏は08年度の国内の液晶テレビ市場を07年の780万台から910万台に拡大すると予測。具体的には37V型以上の大型モデルは42V型から37V型を中心として拡大していき、32V型以上の中型モデルはボリュームゾーンの32V型が今後さらに拡大、26V型以下の小型モデルは2台目需要としての拡大が見込まれる」と分析する。

その予測を基に、今期は46V型/40V型のハイエンドモデル「MZWシリーズ」、42V型/37V型のスタンダードモデル「MXWシリーズ」を投入し、大型ゾーンの拡充を図った。さらに中小型ゾーンにはリモコンで上下左右の角度調整が可能な「LCD-19ATL20」など使いやすさにこだわったモデルをラインナップすることで、2台目需要に訴求していく。

また開発コンセプトは「映画館の臨場感と感動の追求」「ユニ&エコの追求」「デザイン・インテリア性の追求」の3点。


映画館の臨場感と感動の追求

ユニ&エコの追求

デザイン・インテリア性の追求
映画館のような臨場感と感動を実現するため画質、音質ともに増強を図った。MZWシリーズには光沢処理パネル「DIAMOND Panel」を進化させ高コントラスト化を達成したほか、映像エンジン「DIAMOND Engine PRO III」は業界最高の16ビット処理を新たに搭載。また音質面ではDIATONEサラウンド機能に加え、DIATONEサラウンドにスーパーウーファーを追加して低音域を強化している。

ユニ&エコとは、同社が推進する使いやすさ(Universal)&業界トップクラスの省エネ(Ecology)のこと。リモコン操作で左右方向の調整が可能なオートターン機能を大型モデルにも搭載したほか、上下10度の角度調整が行える業界初のオートチルト機能を「LCD-19ATL20」に搭載。利便性を大幅に向上させた。


オートチルト機能を搭載する「LCD-19ATL20」
省エネ対策にも力を入れ、全モデルで新省エネ基準において5つ星を達成。2004年モデルの「LCD-H32MX4」の年間消費電力量が243kWh/年なのに対して、新モデル「LCD-H32MX11」では108kWh/年まで抑えている。

さらにデザイン・インテリア性を追求。MZWシリーズでは薄型、スリムフレーム化を進化させたほか、壁とテレビ全面までの距離が92mmという壁寄せスタンド「LF-KL200」や透明で直径1.6mmの光ファイバーを採用した送受信ユニットなど、インテリア性を重視したオプション製品を用意することによりレイアウトフリーを提案していく。

【問い合わせ先】
三菱電機
お客様相談センター
TEL/0120-139-365

(Phile-web編集部)

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