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「ソニーのBDは、2011年画質。」CREAS搭載で一歩先ゆく高画質をアピール − 発表会詳報

公開日 2008/09/03 20:06
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今回発表された新製品群
別項でお伝えしたとおり、ソニーは本日、BDレコーダー6機種(詳細レポート)、BDプレーヤー2機種の新モデル(詳細レポート)を発表した。本項では都内にて行われた発表会の模様をお伝えする。

発表会にはソニー(株)業務執行役員 SVP オーディオ・ビデオ事業本部 本部長の根本章二氏、ソニーマーケティング(株)代表取締役 執行役員 副社長の栗田伸樹氏が出席した。


ソニー(株)根本章二氏
始めに登壇した根本氏は新製品の特徴と狙いについて説明。「ソニーは1995年から次世代光ディスクプロジェクトをスタートし、以来“綺麗な映像をずっと残したい”というユーザーの願いに応えるため開発にいそしんできた」と切り出した根本氏。2006年以降、北米でのBDプレーヤー市場が急速な伸びを見せていることを指摘し、「日本でも同様にプレーヤー/レコーダー立ち上がっていくと考えられる。世界的にBDが標準になるのは最早時間の問題だ」と語る。

さらに同氏は「2011年の地上アナログ放送停波にともなって、デジタルハイビジョンテレビが広く普及するだろう。日常的に目にする画質レベルが上がることで、DVDやアナログ放送が主流だったこれまでに比べ、“美しい映像”の基準が大きく引き上げられることが予想される」と続ける。映画フィルムやHDCAMなど、オリジナル素材により近い、美しい映像を“2011年画質”と呼称し、「新製品はこの2011年画質をクリアしている」とアピールした。

北米でのBDプレーヤー市場は、DVDの時と同様急速に伸びを見せている

アナログ放送停波により“美しい画”の判断水準が高くなることを指摘

「新開発の高画質回路“CREAS”を搭載し、本物を愛する人たちの心に響くクオリティ持っていると自負している」と自信を見せた根本氏。「ソニーはBDのリードメーカーとして、レコーダーだけでなくプレーヤー、PS3などのゲーム機はもちろん、青紫レーザーなどのデバイス、記録メディア、ドライブ、そしてコンテンツに至るまで全てを生産している。“群”として、製品同士のシナジー効果を活かし、新しいホームエンターテイメントの創出を狙いたい」と今後の抱負を語った。

多彩なBD機器を用意することで、各製品間のシナジー効果を狙う

続いて登壇した栗田氏は、新製品のマーケティングについて説明を行った。

今年7月に日本リサーチセンターが行った調査によると、「ブルーレイと聞いて一番に思いつくメーカー」の1位はソニーで、83.1%の認知度を誇っているという。これについて栗田氏は「シアターを堪能する“X”、番組を楽しむ“T”など、楽しみ方別のシリーズ訴求をしたのが、ユーザーのニーズにマッチしたのだろう。『ブルーレイじゃなきゃ勿体ない』というフレーズが印象的な矢沢永吉さんのCMも大きく影響した」と説明。現在同社がNo.1シェアを誇っているBDレコーダーマーケットにおいて、引き続きシェア1位を守り、BD市場自体の拡大も図っていく考えを表明した。

ソニーマーケティング(株)栗田伸樹氏

BDレコーダー市場自体の拡大と、ソニーのシェア拡大を同時に狙う

同社の調査によると、ユーザーは高画質でのアーカイブを求めているという

さらに同氏は、37V型以上のハイビジョンテレビが市場で大きな比率を占めていることを掲示。HDテレビの大型化・高画質化が進み、レコーダーも高画質の時代へ突入していると説明した。同社の調査によれば、BDレコーダー購入者のうち、DR/XR/XSRなど高画質モードで録画を行っているユーザーは6割以上に昇るのだという。栗田氏は「必要なのは“長時間録画できること”ではなく、“いかに美しい画質で録画できるか”だということが、この調査から分かった。高画質を望む市場のニーズに応えるのが、“CREAS”を搭載した今回の新製品。特に“style L”はコンテンツを手軽に楽しみ手軽に残せる。これからのスタンダードとなる機能を満載したモデルだ」とアピールした。

販売戦略としては、「ワンタッチダビングボタン」や、新たに搭載した「x-みどころマガジン」を始めとした便利な機能を売り場で積極的にアピール。ユーザーに実際に体験してもらうことを重視して展開していくという。

本キーワードをもとに、一歩先んじた高画質をアピールする

引き続きCMに出演する矢沢さん。「技術は日進月歩しているが、またすごいブルーレイが出てきた!楽しみだ」と語った

またCMには引き続き矢沢永吉さんを起用。年末から新CMを放映予定だという。

栗田氏は「“ソニーのブルーレイは、2011年画質。”を合い言葉に、新世代のBD画質を実現する今回の新製品群を強力にアピールしていく。そして、幅広い関連製品を持つソニーならではのハイビジョン生活を提案していく考えだ。ソニーのBDから楽しさが広がっていく。新製品に期待してほしい」と締めくくった。

以下、本日発表会にて執り行われた質疑応答を掲載する。

Q.国内およびグローバル市場でのBD機器シェアの現状と、今後の目標を教えて欲しい。
A.国内では現在シェア33%(レコーダーのみ)。10月〜12月の年末商戦にて約40%を目指したい。グローバルではレコーダー、プレーヤー合わせて現在40%強のシェアを持っており、これを維持しつつ増加につなげたい。

Q.今回の新製品の海外での発売予定はあるのか。
A.プレーヤーは逐次海外展開を考えているが、レコーダーは日本中心で展開する予定だ。

Q.新製品の目標販売台数はどのくらいか。
A.310万台程度を目標としている。


(Phile-web編集部)

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