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<CEATEC2008:富士ソフト>「DVDダウンロードシステム」を提案展示

公開日 2008/10/01 13:47
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富士ソフトでは、配信によるコンテンツの提供方法としての「DVDダウンロードシステム」を提案展示した。

DVDダウンロードシステム紹介コーナーの様子

本システムのイメージ図

このサービスは、インターネットを通じて映画やアニメなどの映像コンテンツをDVDに書き込むことが可能というもの。同様のサービスでは、KDDIが提供するコンテンツダウンロードサービス「DVD Burning」があるが、富士ソフトが提案したサービスの最大の特徴は、DVDフォーラムの規格に基づいたもので、著作権保護が厳重に確保されている点にある。また、このシステムでは、ディスクレーベルやジャケットなどの高品位な印刷が可能で、従来の市販ソフトとほぼ同等のパッケージングを提供できることも大きな特長だ。

端末から好みのタイトルを選び、購入するとディスクへの保存が開始

(左)ディスク作成機/(右)ジャケット印刷機。作業は15分程

広いレーベルに、光沢ある美しい高品位な印刷が可能

従来、パッケージソフトを生産するには、採算性の問題から一定の枚数を一度に作ることが必要だったことから、廃盤となったタイトルや一定量の販売することが期待できないコンテンツの供給に制約があった。これに対して、オンライン配信を利用した「DVDダウンロードシステム」では、1枚単位で供給できるため、廃盤ソフトの入手やニッチなコンテンツの販売・入手が可能となる。


富士ソフト(株)取締役 映像事業部長 石田正樹氏
「今回、私たちが提案したサービスを利用していただくことによって、コンテンツホルダーにとっては、在庫の問題を気にすることなく廃盤タイトルやニッチコンテンツの提供ができるのでビジネスチャンスが拡大します。また、流通業者の皆様にとっては展示スペースや在庫の問題を気にすることなく、幅広いタイトルをお客様に提供できるようになります。さらにエンドユーザーの皆様には、従来の生産システムでは入手が難しかったコンテンツを購入できる可能性が広がります」。このサービスのプラットフォームを提供する富士ソフト(株)取締役映像事業部長の石田正樹氏は、その魅力を語った。

同氏によれば、コンテンツは角川映画、(株)角川エンタテインメント、(株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが提供に賛同。その他のコンテンツホルダーもこのサービスに大きな関心を寄せているようだ。ディスクのレーベル面やパッケージ周りの印刷機器には、既に業務用に商品化されているセイコーエプソン(株)の製品が使用可能で、記録メディアには広いレーベル面に写真画質の美しい印刷ができ、すばやくインクを定着させることができる(株)スタート・ラボの「ウォーター・シールド」が予定されている。

サービスの開始時期や利用料金など事業計画の詳細は現在策定中だが、このサービスを実施するために必要な要素が揃っていることから、早ければ来年早々に実施が可能とのこと。「事業展開は3段階のステージに分け、まず比較的小さな規模でスタート。次に、端末機器の設置範囲を拡大、最終的にはエンドユーザーが自宅で注文、ディスクの作成までできるようにしたい」と、石田氏は語る。

「コンテンツビジネスは典型的なロングテール型のビジネスです。私たちのプラットフォームを利用していただくことによって、コンテンツの送り手、受け手双方の多様な嗜好性を満たせると考えています」(石田氏)。コンテンツビジネスの可能性を高めるこのサービスの今後が注目される。

(Phile-web編集部)

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