年末年始特別企画
エプソン・倉内新次郎氏が選ぶ「ソフト・オブ・ザ・イヤー 2009」
公開日 2009/12/28 10:24
AVレビュー編集部
2009年に発売されたブルーレイディスクとDVDの中から、ストーリー（内容）、画質・音質に優れたタイトルを選び抜くAVレビュー誌の企画「ソフト・オブ・ザ・イヤー2009」。2010年1月17日発売の2月号にて詳細なランキング等を発表いたします。本誌発売に先立ち、「ソフト・オブ・ザ・イヤー」選考メンバー5名それぞれが推す、2009年ベスト3ディスクを紹介いたします。
今回はAVレビュー誌執筆陣3名（貝山知弘氏、山之内正氏、大橋伸太郎氏）に加え、パイオニア及びエプソンの機器企画担当者にも参加頂きました。高音質AVアンプとしてマニアの注目を集める「SC-LX」シリーズの企画担当者であるパイオニアの山田喜行氏、及び透過型液晶プロジェクターの開発を行っているエプソンの倉内新次郎氏の両名です。
ファイル・ウェブでは全5回に分け、それぞれのメンバーが推す「優秀ディスク」コメントを紹介いたします。第1回目はエプソンの倉内氏です。
高評価プロジェクター「EH-TW4500」を手がけたエプソンの倉内氏
2009年に鑑賞したブルーレイディスク、DVDの印象と鑑賞を語り合う「ソフト・オブ・ザ・イヤー」選考メンバー。「ソフト・オブ・ザ・イヤー」の全貌と議事録はAVレビュー2月号（1月17日発売）にて詳しくお届けいたします
全メンバーが合意の上で選んだ「ベスト・オブ・ベスト」ディスクの発表及び選考議事録は本誌2月号をご期待下さい。
■第1位：「UP」（カールじいさんの空飛ぶ家）
「UP」輸入盤（BD）『モンスターズ・インク』の監督（ピーター・ドクター）が監督を務めた感動アニメーション。ピクサー製作の3DCGアニメーション。輸入BD盤は2D仕様。国内盤未発売
この『カール爺さんの空飛ぶ家』はなんといっても、ピクサーが到達した現時点でのCGアニメ最高峰でしょう。映像ももちろんそうですが、音も非常に素晴らしい。作り込み方が半端じゃありません。例えば、家が飛んでいくシーンでは風船が1万個以上シミュレーションされており、そのたった2秒のシーンに3カ月というタームをかけたそうです。こういったこだわりが画面の中からダイレクトに観る人に伝わってきます。劇場では3Dの面白さを、家庭では2次元世界ならではの表現力を楽しんでいただきたいソフトです。
■第2位：「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」ワーナー・ホーム・ビデオ WBAY22362（BD） 80歳で生まれ、年を取るごとに若返る数奇な運命の下に生まれた「ベンジャミン・バトン」の物語。出演はブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット他。BDは2枚組仕様
映画館でこの作品の冒頭シーンを観たとき「あれ？」と思いました。デビッド・フィンチャーらしくなく、画が綺麗じゃないと感じられたのです。ところがストーリーが展開するに従って、驚いたことにどんどんルック（見せ方）が変わっていくんです。「やられた！」と思いました。この作品は、プロジェクターの画作り担当者として、観るべき箇所、チェックすべき箇所が本当にたくさんありましたね。自分が手がけたプロジェクター（エプソン・EH-TW4500など）でそれぞれのシーンのルックをちゃんと出せるかどうか、あるいはフィンチャー流の綺麗なブラックが出せるかどうか、奮闘努力した様々な出来事を思い起こさせてくれる、非常に優れた作品です。
■第3位：「白雪姫」
「白雪姫」ディズニー VWBS1086（BD） 1937年制作のディズニー不朽の名作。オリジナルネガにまで遡り、デジタル・リマスターを施した美しい映像と、7.1ch化されたサウンドに注目。BD盤とDVD盤の2枚組仕様
この作品は今から70年以上も前に制作されたアニメであり、21世紀に至るまで長期間評価されています。ディズニーに対してのリスペクトも込めて2009年のベスト3作品として評価したいですね。今回発売されたBDは、丁寧にレストアされて生まれ変わり、新たな魅力を感じさせてくれる高完成度のディスクです。
DVDと比べて解像度は当然ながら向上していますし、そしてかなり手の込んだ修復が為されています。オリジナル制作当時の吹替音声キャスティングもそのままですから、初見のときの美しくて楽しい思い出がそのままよみがえってきます。非常に細かく丁寧にモノ作りを行うディズニーという会社を総合的に評価した上で本作を推挙します。3本中2本がディズニーというのも偏ってますが（笑）。
今回はAVレビュー誌執筆陣3名（貝山知弘氏、山之内正氏、大橋伸太郎氏）に加え、パイオニア及びエプソンの機器企画担当者にも参加頂きました。高音質AVアンプとしてマニアの注目を集める「SC-LX」シリーズの企画担当者であるパイオニアの山田喜行氏、及び透過型液晶プロジェクターの開発を行っているエプソンの倉内新次郎氏の両名です。
ファイル・ウェブでは全5回に分け、それぞれのメンバーが推す「優秀ディスク」コメントを紹介いたします。第1回目はエプソンの倉内氏です。
高評価プロジェクター「EH-TW4500」を手がけたエプソンの倉内氏
2009年に鑑賞したブルーレイディスク、DVDの印象と鑑賞を語り合う「ソフト・オブ・ザ・イヤー」選考メンバー。「ソフト・オブ・ザ・イヤー」の全貌と議事録はAVレビュー2月号（1月17日発売）にて詳しくお届けいたします
全メンバーが合意の上で選んだ「ベスト・オブ・ベスト」ディスクの発表及び選考議事録は本誌2月号をご期待下さい。
■第1位：「UP」（カールじいさんの空飛ぶ家）
「UP」輸入盤（BD）『モンスターズ・インク』の監督（ピーター・ドクター）が監督を務めた感動アニメーション。ピクサー製作の3DCGアニメーション。輸入BD盤は2D仕様。国内盤未発売
この『カール爺さんの空飛ぶ家』はなんといっても、ピクサーが到達した現時点でのCGアニメ最高峰でしょう。映像ももちろんそうですが、音も非常に素晴らしい。作り込み方が半端じゃありません。例えば、家が飛んでいくシーンでは風船が1万個以上シミュレーションされており、そのたった2秒のシーンに3カ月というタームをかけたそうです。こういったこだわりが画面の中からダイレクトに観る人に伝わってきます。劇場では3Dの面白さを、家庭では2次元世界ならではの表現力を楽しんでいただきたいソフトです。
■第2位：「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」
「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」ワーナー・ホーム・ビデオ WBAY22362（BD） 80歳で生まれ、年を取るごとに若返る数奇な運命の下に生まれた「ベンジャミン・バトン」の物語。出演はブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット他。BDは2枚組仕様
映画館でこの作品の冒頭シーンを観たとき「あれ？」と思いました。デビッド・フィンチャーらしくなく、画が綺麗じゃないと感じられたのです。ところがストーリーが展開するに従って、驚いたことにどんどんルック（見せ方）が変わっていくんです。「やられた！」と思いました。この作品は、プロジェクターの画作り担当者として、観るべき箇所、チェックすべき箇所が本当にたくさんありましたね。自分が手がけたプロジェクター（エプソン・EH-TW4500など）でそれぞれのシーンのルックをちゃんと出せるかどうか、あるいはフィンチャー流の綺麗なブラックが出せるかどうか、奮闘努力した様々な出来事を思い起こさせてくれる、非常に優れた作品です。
■第3位：「白雪姫」
「白雪姫」ディズニー VWBS1086（BD） 1937年制作のディズニー不朽の名作。オリジナルネガにまで遡り、デジタル・リマスターを施した美しい映像と、7.1ch化されたサウンドに注目。BD盤とDVD盤の2枚組仕様
この作品は今から70年以上も前に制作されたアニメであり、21世紀に至るまで長期間評価されています。ディズニーに対してのリスペクトも込めて2009年のベスト3作品として評価したいですね。今回発売されたBDは、丁寧にレストアされて生まれ変わり、新たな魅力を感じさせてくれる高完成度のディスクです。
DVDと比べて解像度は当然ながら向上していますし、そしてかなり手の込んだ修復が為されています。オリジナル制作当時の吹替音声キャスティングもそのままですから、初見のときの美しくて楽しい思い出がそのままよみがえってきます。非常に細かく丁寧にモノ作りを行うディズニーという会社を総合的に評価した上で本作を推挙します。3本中2本がディズニーというのも偏ってますが（笑）。
この記事をシェアする
