特許やノウハウなどを買収
台湾AUO、FEDの技術資産を買収 − 「新技術を発展させるために貢献していく」
ソニーが39.8%出資しているエフ・イー・テクノロジーは2009年3月、電界放出型ディスプレイ「FED(Field Emission Display)」の量産を断念。会社精算手続きに入っていた(関連ニュース)。
FEDは、CRTと同じく蛍光体に向けて電子を放出し発光させる原理のディスプレイ。ただしCRTが一つの電子銃から電子ビームを放出するのに対し、 FEDでは画素ごとに発光領域が設けられ、無数のエミッター(電子放出部)が用意されている。このため、CRTの高い色再現性、高速応答性、階調表現力に加え、固定画素ディスプレイの解像力が同時に得られるのが特徴となる。
AUOのCEOであるL.J.Chen博士は「FEDの技術は、特に医療現場や放送局用などハイエンド市場のニーズにマッチするだろう。FED技術の先導者であったソニーのように、AUOもこの新技術を発展させるために貢献していく。FETとの実り多き協業によって、AUOはFED技術を商用製品にも活用したいと考えている。これは我々の顧客にとっても、一般消費者にとっても有益であると思う」とコメントしている。