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テーブルの周囲上方に円環状の立体映像を映し出す

NICT、多人数で観察できるテーブル型裸眼立体ディスプレイの開発に成功

公開日 2010/07/01 18:24 ファイル・ウェブ編集部
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独立行政法人情報通信研究機構(NICT) けいはんな研究所ユニバーサルメディア研究センターは、多人数で観察できるテーブル型裸眼立体ディスプレイ「fVisiOn」の開発に成功したことを発表した。

fVisiOnで映し出した立体映像(中央のウサギ)

立体映像の一例

このディスプレイは、平らなテーブル上に高さのある立体映像を浮かび上がらせ、複数人が同時に裸眼で立体映像を見ることができるというもの。NICTが開発した特殊な光学素子と、円状に並べられた多数の小型プロジェクターを使用し、テーブルの上に置かれた物体が放つはずの光の状態を再現することで、テーブルの周囲上方に円環状の立体映像が観察できる領域を作り出すことができる。

fVisiOnの原理

機構は全てテーブル面よりも下に配置されているため、テーブル上に物を置くことも可能。例えば紙の資料や実験の模型の隣に、立体映像を並べて表示することなどもできるという。

今回の原理検証システムでは立体映像を再生するためのスクリーンにあたる円錐型の光学素子を試作し、96台の小型プロジェクターを用いることによって周囲120度ほどの範囲から観察可能な立体ディスプレイとして試作したという。

今後は360度から観察可能にすること、再生される立体映像の画質向上、より大きな立体映像再生の実現などに向け、研究を進めるとのこと。俯瞰する場面が多い地図を用いた作業(都市設計、交通整理、防災等)、インフォームドコンセントや手術の事前検討など医療での実用化が期待されている。

本ディスプレイは7月8日から開催される「3次元画像コンファレンス2010」や米ロサンゼルスで開催される「SIGGRAPH 2010」にて学会発表。今年秋のけいはんな研究フェアにて展示を行う予定だという。

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