ドットバイドットによる高精細3D表示を実現
ヒビノ、3D対応高精細LEDディスプレイ「ChromaLED 3D」を開発・商品化 ー ビクターグループと協業で展開
ヒビノ(株)は高精細な3D表示に対応した業務用の大型LEDディスプレイシステム「ChromaLED 3D」シリーズを開発・商品化した。日本ビクター(株)の3D技術とノウハウを採り入れた3D対応LEDディスプレイシステムで、22日に記者発表会を行い詳細を明らかにした。
ヒビノは本年9月、JVC・ケンウッドグループとの音響・映像分野における戦略的提携を発表し、ビクターのグループ企業であるビクターアークス(株)への資本参加を行った。今回発表された「ChromaLED 3D」シリーズは、両社の提携後第一弾の協業モデル。ヒビノが新たに開発した3D対応型LEDディスプレイシステムに、ビクターグループの映像制作会社(株)ビデオテックの3D技術やノウハウが採用された。
ヒビノが開発した「ChromaLED 3D」シリーズのディスプレイは、同社がグローバルに展開する画素ピッチ6mmの2D表示対応 38インチLEDディスプレイ「LVD-638」をベースに開発された。11月22日からは、6mmピッチの3D対応型LEDディスプレイ・システム「ChromaLED 3D6」(型番:LVD-638-3D)がB to B用に発売される。なお、本日の発表時点で業界最小となる、4.0mmピッチの高精細3D対応LEDディスプレイ・システム「ChromaLED 3D4」も試作製品の開発を完了し、本日の記者会見で披露された。
「ChromaLED 3D」シリーズは、左目・右目用の映像信号を1ドットおきに交互に配列する「ドットバイドット方式」を採用し、従来の業務用3Dディスプレイで広く採用されていた「ラインバイライン方式」よりも高解像度で違和感の少ない立体映像表示が可能。また目の負担を軽減できる特徴も備えている。LEDパネルの左目・右目用ドットにはヒビノの独自製法による偏光フィルターが装着されており、3D映像は円偏光方式のパッシブ型3Dメガネをかけて視聴するる。円偏光方式を採用したことで、視聴者が顔を多少左右に傾けても自然な3D効果が維持でき、広視野角を実現できることから、同時に多人数で3D視聴を楽しむイベントや商業施設への導入などにメリットがあるという。
一方、日本ビクターは今春、独自のリアルタイム2D-3D変換技術搭載の業務用3Dイメージプロセッサー「IF-2D3D1」を業務用機器として発売し、採用実績を拡大している(関連ニュース)。またビデオテックでは「IF-2D3D1」と独自の3D映像制作技術を駆使した3D映像制作受託ビジネスを展開中。今回、ヒビノはChromaLED 3Dディスプレイシステムの開発にあたり、高精度な2D-3Dリアルタイム変換や立体映像のカスタマイズ機能を備えたIF-2D3D1を採用し、専用3Dフォーマットコンバーター「IF-FC1000H」の開発をビクターとビデオテックに委托した。またChromaLED 3Dの画づくりにも、ビクターのエンジニアによるノウハウが活かされているという。
今後ヒビノではChromaLED 3Dをイベント・展示会、ミュージアム、アミューズメント施設、パブリックビューイング、企業ショウルームなどに向けて、3D対応の高精細ディスプレイとして提案していく考えだ。またビクターも今回の製品発表・発売をきっかけに、ヒビノ製LEDディスプレイシステムをビクターの映像システムと組み合わせて提案したり、ビクターグループでも販売を開始するなど、協業を深めていく考えだ。
本日開催された記者発表会には、ヒビノ、ビクターの双方から役員、技術開発者が出席し、事業の方針や製品の特徴を紹介した。
はじめにヒビノの代表取締役副社長である野牧幸雄氏が挨拶を行った。同社の基幹事業には、国内で開催される年間2千数百本のライブやコンサートに音響システムの企画立案・提供などを通じてサポートを行う「サウンド・ディビジョン」、グローバルに業務用の音響・映像機器を販売、システムの設計・施工を行う「プロオーディオセールス・ディビジョン」のほか、LEDディスプレイの企画開発、製造・販売を行う「クロマテック・ディビジョン」がある。「ユーザーの皆様からいただく製品に対するご意見や感想を、当社のものづくりの事業部が吸い上げ、製品化に反映させてユーザーへお届けするという流れが確立している。当社の製品は現場で鍛え上げられて、ブラッシュアップされながら進化してきた。現在は多種多様な音響・映像のフィールドへハイレベルなソリューションをご提案している」と野牧氏はアピール。LEDディスプレイの事業展開については、「当社の強みであるB to B市場をメインターゲットに、LEDの特長を活かした使い勝手の良さをご提案していきたい。高品位な3D映像をお届けして、新たなエンターテインメントをパートナーであるビクターと創出していきたい」と意気込みを述べた。
日本ビクターからは取締役 ビジネス・ソリューション事業部長の落合信夫氏が出席。落合氏はChromaLED 3Dの完成度について「深い3Dの表現力と、色鮮やかな高精細映像を実現しており、ヒビノの高い技術力に経緯を表したい。当社はヒビノとのパートナーシップにより、今後プロフェッショナル市場で様々な協業を展開していくが、本機にも大変期待している」と語った。またChromaLED 3Dをはじめ、今後ビクターグループでもヒビノの業務用製品のセールスを展開し、両社のビジネス拡大を図っていく考えを示した。
ChromaLED 3Dシリーズの特徴については、ヒビノより事業企画部 徳島R&D所長の岡野啓輔氏が説明を行った。販売が開始される6mm画素ピッチの「ChromaLED 3D6」は、先述の通りドットバイドット表示による高精細な3D表示と、円偏光方式への対応による安定した3D効果と広視野角を実現している。またビクターの3D技術を応用した高速画像処理により、奥行き感、色彩再現の豊かなフルカラー映像表示を可能にしたほか、高輝度なLEDならではの明るい環境下での高い視認性が特徴となる。岡野氏は「ビクターの2D-3D変換システムを組み合わせることで、ユーザーサイドでは手軽に2D/3D切り替えができる点もメリットとしてアピールしたい」と語った。
最後にシリーズの販売戦略について、ヒビノから取締役 ヒビノクロマティック・ディビジョン事業部長の二本木毅氏が紹介した。本機のメリットについては「LEDを採用したことによる機動性、可搬性の高さをレンタル・ステージングの現場等でアピールしていきたい。横768mm、高さ576mmのLEDユニットを組み合わせることで、お客様の用途に応じて38インチから、最大520インチまで自由自在な画面構成が可能な点も特徴に挙げられる」と説明。二本木氏は本機のターゲット市場をイベントや展示会、アミューズメント施設や企業のショウルームなどに位置づけながら、「従来の2Dのディスプレイ・システムの市場で当社が拡大してきたフィールドを、3Dでもしっかりと獲得していきながら成功を重ねていきたい」とした。
ヒビノは本年9月、JVC・ケンウッドグループとの音響・映像分野における戦略的提携を発表し、ビクターのグループ企業であるビクターアークス(株)への資本参加を行った。今回発表された「ChromaLED 3D」シリーズは、両社の提携後第一弾の協業モデル。ヒビノが新たに開発した3D対応型LEDディスプレイシステムに、ビクターグループの映像制作会社(株)ビデオテックの3D技術やノウハウが採用された。
ヒビノが開発した「ChromaLED 3D」シリーズのディスプレイは、同社がグローバルに展開する画素ピッチ6mmの2D表示対応 38インチLEDディスプレイ「LVD-638」をベースに開発された。11月22日からは、6mmピッチの3D対応型LEDディスプレイ・システム「ChromaLED 3D6」(型番:LVD-638-3D)がB to B用に発売される。なお、本日の発表時点で業界最小となる、4.0mmピッチの高精細3D対応LEDディスプレイ・システム「ChromaLED 3D4」も試作製品の開発を完了し、本日の記者会見で披露された。
「ChromaLED 3D」シリーズは、左目・右目用の映像信号を1ドットおきに交互に配列する「ドットバイドット方式」を採用し、従来の業務用3Dディスプレイで広く採用されていた「ラインバイライン方式」よりも高解像度で違和感の少ない立体映像表示が可能。また目の負担を軽減できる特徴も備えている。LEDパネルの左目・右目用ドットにはヒビノの独自製法による偏光フィルターが装着されており、3D映像は円偏光方式のパッシブ型3Dメガネをかけて視聴するる。円偏光方式を採用したことで、視聴者が顔を多少左右に傾けても自然な3D効果が維持でき、広視野角を実現できることから、同時に多人数で3D視聴を楽しむイベントや商業施設への導入などにメリットがあるという。
一方、日本ビクターは今春、独自のリアルタイム2D-3D変換技術搭載の業務用3Dイメージプロセッサー「IF-2D3D1」を業務用機器として発売し、採用実績を拡大している(関連ニュース)。またビデオテックでは「IF-2D3D1」と独自の3D映像制作技術を駆使した3D映像制作受託ビジネスを展開中。今回、ヒビノはChromaLED 3Dディスプレイシステムの開発にあたり、高精度な2D-3Dリアルタイム変換や立体映像のカスタマイズ機能を備えたIF-2D3D1を採用し、専用3Dフォーマットコンバーター「IF-FC1000H」の開発をビクターとビデオテックに委托した。またChromaLED 3Dの画づくりにも、ビクターのエンジニアによるノウハウが活かされているという。
今後ヒビノではChromaLED 3Dをイベント・展示会、ミュージアム、アミューズメント施設、パブリックビューイング、企業ショウルームなどに向けて、3D対応の高精細ディスプレイとして提案していく考えだ。またビクターも今回の製品発表・発売をきっかけに、ヒビノ製LEDディスプレイシステムをビクターの映像システムと組み合わせて提案したり、ビクターグループでも販売を開始するなど、協業を深めていく考えだ。
本日開催された記者発表会には、ヒビノ、ビクターの双方から役員、技術開発者が出席し、事業の方針や製品の特徴を紹介した。
はじめにヒビノの代表取締役副社長である野牧幸雄氏が挨拶を行った。同社の基幹事業には、国内で開催される年間2千数百本のライブやコンサートに音響システムの企画立案・提供などを通じてサポートを行う「サウンド・ディビジョン」、グローバルに業務用の音響・映像機器を販売、システムの設計・施工を行う「プロオーディオセールス・ディビジョン」のほか、LEDディスプレイの企画開発、製造・販売を行う「クロマテック・ディビジョン」がある。「ユーザーの皆様からいただく製品に対するご意見や感想を、当社のものづくりの事業部が吸い上げ、製品化に反映させてユーザーへお届けするという流れが確立している。当社の製品は現場で鍛え上げられて、ブラッシュアップされながら進化してきた。現在は多種多様な音響・映像のフィールドへハイレベルなソリューションをご提案している」と野牧氏はアピール。LEDディスプレイの事業展開については、「当社の強みであるB to B市場をメインターゲットに、LEDの特長を活かした使い勝手の良さをご提案していきたい。高品位な3D映像をお届けして、新たなエンターテインメントをパートナーであるビクターと創出していきたい」と意気込みを述べた。
日本ビクターからは取締役 ビジネス・ソリューション事業部長の落合信夫氏が出席。落合氏はChromaLED 3Dの完成度について「深い3Dの表現力と、色鮮やかな高精細映像を実現しており、ヒビノの高い技術力に経緯を表したい。当社はヒビノとのパートナーシップにより、今後プロフェッショナル市場で様々な協業を展開していくが、本機にも大変期待している」と語った。またChromaLED 3Dをはじめ、今後ビクターグループでもヒビノの業務用製品のセールスを展開し、両社のビジネス拡大を図っていく考えを示した。
ChromaLED 3Dシリーズの特徴については、ヒビノより事業企画部 徳島R&D所長の岡野啓輔氏が説明を行った。販売が開始される6mm画素ピッチの「ChromaLED 3D6」は、先述の通りドットバイドット表示による高精細な3D表示と、円偏光方式への対応による安定した3D効果と広視野角を実現している。またビクターの3D技術を応用した高速画像処理により、奥行き感、色彩再現の豊かなフルカラー映像表示を可能にしたほか、高輝度なLEDならではの明るい環境下での高い視認性が特徴となる。岡野氏は「ビクターの2D-3D変換システムを組み合わせることで、ユーザーサイドでは手軽に2D/3D切り替えができる点もメリットとしてアピールしたい」と語った。
最後にシリーズの販売戦略について、ヒビノから取締役 ヒビノクロマティック・ディビジョン事業部長の二本木毅氏が紹介した。本機のメリットについては「LEDを採用したことによる機動性、可搬性の高さをレンタル・ステージングの現場等でアピールしていきたい。横768mm、高さ576mmのLEDユニットを組み合わせることで、お客様の用途に応じて38インチから、最大520インチまで自由自在な画面構成が可能な点も特徴に挙げられる」と説明。二本木氏は本機のターゲット市場をイベントや展示会、アミューズメント施設や企業のショウルームなどに位置づけながら、「従来の2Dのディスプレイ・システムの市場で当社が拡大してきたフィールドを、3Dでもしっかりと獲得していきながら成功を重ねていきたい」とした。