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HX800の後継は2シリーズに

ソニー、X-Reality PRO搭載の“BRAVIA”上位機「HX820/HX720」シリーズを発売

公開日 2011/03/16 13:27 ファイル・ウェブ編集部
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ソニーは、新エンジン「X-Reality PRO」を搭載した液晶テレビ“BRAVIA”上位機「HX820」「HX720」シリーズ計4機種を4月下旬に発売する。

【HX820シリーズ】
・「KDL-55HX820」¥OPEN(予想実売価格37万円前後)
・「KDL-46HX820」¥OPEN(予想実売価格29万円前後)

KDL-46HX820(スピーカー内蔵スタンド使用時)

KDL-46HX820(通常スタンド使用時)


【HX720シリーズ】
・「KDL-46HX720」¥OPEN(予想実売価格27万円前後)
・「KDL-40HX720」¥OPEN(予想実売価格21万円前後)

KDL-46HX720

KDL-46HX720(公式写真)


■HX800シリーズが2シリーズに枝分かれ

HX820/HX720は、昨年のHX800シリーズの後継機に位置づけられる。同社はHX820を画質とデザインをともに追求したシリーズ、HX720は画質に注力したシリーズと位置づけており、後継機がキャラクターにより枝分かれたした格好だ。

地上/BS/110度CSデジタルチューナーを1基搭載。地上アナログチューナーも1基備える。

両シリーズともに4倍速駆動パネルを搭載。バックライトはエッジ型で、エリア駆動にも対応している。

また両シリーズは3D表示に対応し、3Dトランスミッターを本体に内蔵。3Dメガネを利用することでフレームシーケンシャル方式の3D映像を楽しむことができる。

3D表示では、独自開発の映像書き換え制御チップ「タイミングコントローラー」を搭載し、左右の目の映像切替タイミングを最適化。これにより低クロストーク化を図っている。

エッジ型LEDのバックライトブリンキングと組み合わせることでホールド時間を短縮し、動画解像度を向上させる工夫も行っており、同社では8倍速相当と説明。「MotionFlow XR 480」として採用している。

「MotionFlow XR 480」のイメージ図。エッジ型LEDのバックライトブリンキングと組み合わせて動画解像度を向上させた

パネル構造はHX820とHX720で異なっており、HX820は液晶パネルと前面ガラス板のあいだに貼合樹脂を挟み、エアギャップによる乱反射を抑えた「オプティコントラストパネル」を採用。HX720はグレア型の「クリアブラックパネル」となっている。

■フラグシップ機と同じ新開発エンジンを搭載

映像処理エンジンは、今回発表されたフラグシップシリーズ「HX920」にも採用された、新開発の「X-Reality PRO」を搭載した。

X-Reality PROの詳細と効果はこちらで紹介している。「X-Reality」チップと「XCA7」チップの2チップで構成されており、これまでのX-Realityで採用された4種類のノイズリダクションや平坦部エリア検出を踏襲しながら、超解像処理や色再現処理を大幅に向上させた。

X-Reality PROによる超解像処理は「リアリティークリエーション」としてメニューに表示される

X-Reality PROの大きな特徴は、XCA7チップで、複数枚を解析対象にしたデータベース型超解像処理を行っていることだ。

複数枚超解像では前後のフレームも画素情報も参照し、フレーム間の画素の動きなども解析。これにより画素の補間精度を大きく向上させている。

データベース型超解像処理は、ソニーが長年にわたって蓄積した数千種類のデータベースと付け合わせ、最適な映像を創造・復元する技術。データベースはHD映像、SD映像、SDのアプコン映像、低品位なSD映像、IPTVなど、画像のクオリティごとにそれぞれ数千種類のデータを用意。映像クオリティごとに最適な処理を行うことができる。

SBM for VIDEO(Super Bit Mapping for VIDEO)処理も行う。14ビットに変換して内部処理した映像信号を表示する前に低ビット化する際、視覚感度の高い高周波数帯域に量子化誤差を拡散させることで、バンディングなどを抑えた自然な階調表現を実現する。

■Facebookやニコニコ実況に対応

ネット機能も強化し、Facebookとニコニコ実況に対応。Facebookは4月下旬、ニコニコ実況は今夏対応予定だ。Facebookは2011年モデルのみ利用可能だが、ニコニコ実況は2008年以降に発売されたインターネット対応のBRAVIAで利用できるようになる。

Facebookでは自分のアカウントのウォールやニュースフィードのチェックが可能。またニコニコ実況では、視聴中のチャンネルに対するリアルタイムな書き込みを閲覧することができる。

Facebookの画面イメージ

ニコニコ実況の画面イメージ

また、テレビで紹介されたショップや商品などの情報を調べることが可能なサービス「PocketChannel」から情報取得にも対応。4月下旬に対応する予定だ。

そのほかビデオオンデマンドサービスでは、ソニー独自の「Video On Demand powered by Qriocity (“キュリオシティ” ビデオオンデマンド)」のほか、YouTube、DMM.TV、U-NEXT、アクトビラなど多彩なサービスの利用ができる。

Skypeにも対応し、今春行われるアップデートで利用可能になる見込み。ビデオ通話と音声のみ通話の両方に対応し、テレビ画面を表示しながら通話したり、相手のテレビ視聴状況を確認してから発信することができるなど、機能を工夫している。

Skype機能の画面イメージ

またTwitterアプリの利用も4月下旬に可能になる予定。テレビ番組を見ながら画面の右側にTwitterを表示させることができる。

さらに、Gracenoteのデータベースを利用し、テレビ番組で流れている楽曲のアーティスト名や曲名、タイトルなどを調べられる「TrackID」、WAONやEdy、nanaco、Suicaなど電子マネーの残高表示などが行える「電子マネービューワー」なども、EX720シリーズなどと同様に対応している。「<ブラビア>ネットフォト」にも対応している。

スマートフォンによる操作にも4月下旬に対応予定。同社製アプリ「メディアリモート」を使用することで、タッチパネルのフリック操作でカーソルを動かしたり、ソフトウェアキーボードを使って文字入力を行ったりすることが可能だ。同アプリはAndroid版とiOS版がそれぞれ用意されている。

■USB-HDDへの録画や人感センサーなど充実機能を装備

両シリーズはUSB-HDDへの録画に対応。またHX820はWi-Fiも内蔵している。

省エネ機能では、HX820は「インテリジェント人感センサー」、HX720は「人感センサー」をそれぞれ搭載する。

インテリジェント人感センサーでは、本体に内蔵したカメラの顔認識技術を利用し、視聴者の状態を判別。視線を外したときのほか、居眠りなどを想定して首が傾いたときなどに、省エネモードに移行させるといった設定が行える。

両シリーズともHDMI 1.4端子は4系統を搭載する。ほかUSB端子を2系統、PC用のD-Sub 15ピン端子を1系統備える。

■HX820はモノリシックデザインを採用

両シリーズはデザインが大きく異なる。HX820がモノリシックデザインを採用し、ベゼル部と画面部の境界線が目立たない、一枚の板のように見えるシンプルかつスタイリッシュなデザインとしている。一方のHX720は通常のデザインを採用した。

また筐体の背面をフラットにした点も特徴。たとえば昨年モデルの「KDL-46NX800」
は最厚部分の奥行きが25mm、最薄部分の奥行きが64mmだったが、今回の「KDL-46HX820」では段差を無くし、最厚部を25mmに抑えた。

HX820は、画面を6度上方に傾けて設置できる、バー形状のスピーカー内蔵スタンドにも対応。55V型用の「SU-B551S」、46V型用の「SU-B461S」と組み合わせることができ、これによりスタイリッシュな印象をさらに強められる。

文鎮状のスタンド。新たにスピーカーを内蔵させた

KDL-46HX820。背面がフラットになっている点に注目

スピーカー部は2.1chスピーカーで、総合最大出力40W。3Dパススルー出力やARCに対応したHDMI端子を備え、HDMI CECによりBRAVIA側からコントロールすることができる。HDMI端子は3DパススルーやARC、ブラビアリンクにも対応している。

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