フラグシップLED液晶「LW980S」も登場
<IFA>LGブースは「ゼンブ3D」 − 「Smart TV」のクラウド型サービスにもハイライト
IFA会場「ホール11..2」のLGブースに着くと、目に飛び込んでくるのは巨大なアーチ状の3Dマルチスクリーンと、「DO IT ALL IN 3D」と書かれたブースの展示テーマのロゴマーク。来場者にはパッシブ3Dメガネが手渡され、コンパニオンの女性に「うちのブースは“ゼンブ3D”だから、これをかけて楽しんで来てね!」と送り出される。記者はふだんからメガネをかけているので、自分のメガネの上にクリップできるタイプのものを選び入場した。
まず目に飛び込んできたのは「世界最大」を謳うLEDバックライト搭載フルHD、72V型の3D液晶テレビ。今回、コンシューマーショーとして初披露されたプロトタイプだ。
ブースを進んでいくと、液晶テレビの新製品にはフラグシップモデルの「LW980S」シリーズが展示されている。シリーズには55V型と47V型が揃い、極薄LEDバックライトモジュールに遮光パターンフィルムと拡散板を組み合わせた「NANO FULL HD」技術を採用し、高画質と薄型化を両立させている。3D映像の表示はパッシブ方式を採用。高精度な2D/3D変換技術も搭載した。欧州の著名なテスト機関である「TUV」「Intertek」が“フリッカー・フリー”の認証を与えたという、高精細な3D表示を特徴としている。パネルは倍速駆動技術「TrueMotion」にも対応。また対応するLGのテレビ、スマートフォン、その他のデジタル機器のユーザー同士でコンテンツをシェアできる「Smart Share」機能にも対応する。
LGの3Dテレビで楽しむ3Dゲーム体験コーナーは常時黒山の人だかりができている。ユニークな展示は、フィリップスのブースにも同じタイプの製品が出展されていた(関連ニュース)、3Dテレビのサイドバイサイド表示技術を応用した「Dual Play」表示によるゲームエンターテインメントの体験コーナー。元々は2画面スプリット表示で楽しむゲームを、3Dテレビで左用・右目用の映像に振り分け、同時に全画面表示で楽しめるという技術だ。LGではパッシブタイプの3D対応テレビ全機種にこの機能を採用しており、左目用・右目用だけの映像を表示する専用のパッシブ3Dメガネをかけて楽しめる。
ブースの中央のスペースはクラウド型サービス「Smart TV」の機能紹介のために大々的なスペースが割かれている。同社の「Smart TV」では、動画・音楽のオンラインストリーミングコンテンツの他、文教系、ソーシャル系の様々なコンテンツが揃う。
なお、通常のテレビにLGの「Smart TV」機能を追加できる外付けユニット“Smart Upgrader”「ST600」もヨーロッパで発売されている。テレビとHDMIケーブルでつなぐだけという手軽さが特徴で、サイズも11×11cmとコンパクト。DLNAのDMP機能もサポートしている。
3D対応プラズマテレビ「PZ850」シリーズは、ユニークなペンタッチ操作に対応した“Pentouch TV”として紹介している。かんたんなイラストを描いて楽しめるスケッチブックやフォトエディター、オフィスアプリケーション編集などのメニューが用意されている。操作はテレビ内蔵のエミッターから発信される信号の受信機を内蔵した、専用のタッチペンで行う。あらかじめ2本のタッチペンが付属している。スケッチブックなどのアプリはテレビにインストールされているのではなく、テレビにWindowsパソコンを接続し、パソコンにインストールして使用する。テレビ自体にアプリを追加できるわけではない。要はリビング用テレビにタッチパネル操作機能を搭載し、これに対応したアプリとのセットを“Pentouch TV”として提案しているのだが、来場者の反応は上々のようだった。本機能対応のプラズマは60V型と50V型。3D表示はアクティブシャッター方式になる。
スマートフォンは、ヨーロッパで発売された3D対応のAndroidスマホ「Optimus 3D」を大きくハイライト。内蔵の5メガ・デュアルレンズカメラで3Dの動画・静止画を撮影して楽しんだり、4.3型の裸眼3Dディスプレイで3Dゲームを遊んだりと、本機で楽しめる様々な3Dコンテンツが紹介されていた。
3Dモニターにも幅広いラインナップが揃った。「D2500N」は視差バリア方式の裸眼3D表示に対応した25インチのデスクトップモニター。ベゼルの上部に視聴者の目の位置をトラッキングするモニターカメラが内蔵されている。ヨーロッパでは本年末に発売が予定されている。
「E2391VR」は画面のサイズが23インチ、奥行きが7.2mmの超薄型LEDバックライト搭載液晶モニター。テレビチューナーは内蔵していない。解像度はフルHD表示に対応しており、HDMI端子なども備えている。ヨーロッパでは12月に329ユーロで発売を予定している。
プロジェクターのコーナーには、昨年のIFAでも披露された3D対応のSXRDプロジェクター「CF3D」での上映による3Dシアターを設置。120Hz駆動の「TruMotion」や、2D/3D変換機能を搭載する。本体フロント側に小型カメラユニットを内蔵し、映像に合わせて明るさを自動調整する機能も備える。
プロジェクターは本機の他にコンパクトなDLPプロジェクター「HW300Y」も展示されている。本体にWiFi機能を内蔵しており、ワイヤレスでホームネットワークにつないで、DLNA対応の表示デバイスとして使うことができる。解像度は1M280×800(WXGA)。スピーカーも内蔵する。
3D対応のBDプレーヤーには、本体にデジタルチューナーを搭載する「HR570S/C」も展示。IFAでは、単体デジタルレコーダーの展示自体があまりポピュラーではないが、本機は1TBのHDDを搭載しており、デジタル放送を録画してタイムシフト視聴が楽しめることをアピールしていた。
ホームシアターシステムは“CINEMA 3D Sound”シリーズより、9.1ch再生に対応したパッケージ「HX906TX」が新製品としてハイライトされていた。4本のタワー型のサテライトスピーカーは、上部に360度無指向性タイプのユニットが搭載されており、「LGのCINEMA 3Dテレビとの組み合わせで、サウンドも3Dで楽しめるシアター」として大規模な特設視聴ルームを設けて紹介されていた。センターユニットにはBlu-ray 3D再生対応のBDドライブや、LGの「Smart TV」に対応するネットワーク機能も搭載されている。
記者はこの3年ほどIFAのLGブースを取材しているが、今年の3Dの展示には格段に力がこもっていたし、来場者のレスポンスも大きいと感じた。IFAがLGブースに限らず、各社の3D関連の展示が盛り上がっていたことも印象的だった。ゲームコーナーには子供達が列をつくって遊びに来ていたし、大人が楽しめるシアターコーナーや3Dスマートフォンの展示にも、冷やかしではなく、興味を持ってやってくる来場者が多かったという印象だ。昨年のIFA2010は「3D元年」だったが、今年はヨーロッパに3Dが浸透しはじめたことが実感され、今後大きくブレイクする可能性も感じた。
今年はLGのブースに有機ELの出展が無かったのは、少々残念だ。プレスセンターで「有機ELはないのか?」としつこく訊ねてみたが、ディーラースペースでの参考展示も無いようだった。
まず目に飛び込んできたのは「世界最大」を謳うLEDバックライト搭載フルHD、72V型の3D液晶テレビ。今回、コンシューマーショーとして初披露されたプロトタイプだ。
ブースを進んでいくと、液晶テレビの新製品にはフラグシップモデルの「LW980S」シリーズが展示されている。シリーズには55V型と47V型が揃い、極薄LEDバックライトモジュールに遮光パターンフィルムと拡散板を組み合わせた「NANO FULL HD」技術を採用し、高画質と薄型化を両立させている。3D映像の表示はパッシブ方式を採用。高精度な2D/3D変換技術も搭載した。欧州の著名なテスト機関である「TUV」「Intertek」が“フリッカー・フリー”の認証を与えたという、高精細な3D表示を特徴としている。パネルは倍速駆動技術「TrueMotion」にも対応。また対応するLGのテレビ、スマートフォン、その他のデジタル機器のユーザー同士でコンテンツをシェアできる「Smart Share」機能にも対応する。
LGの3Dテレビで楽しむ3Dゲーム体験コーナーは常時黒山の人だかりができている。ユニークな展示は、フィリップスのブースにも同じタイプの製品が出展されていた(関連ニュース)、3Dテレビのサイドバイサイド表示技術を応用した「Dual Play」表示によるゲームエンターテインメントの体験コーナー。元々は2画面スプリット表示で楽しむゲームを、3Dテレビで左用・右目用の映像に振り分け、同時に全画面表示で楽しめるという技術だ。LGではパッシブタイプの3D対応テレビ全機種にこの機能を採用しており、左目用・右目用だけの映像を表示する専用のパッシブ3Dメガネをかけて楽しめる。
ブースの中央のスペースはクラウド型サービス「Smart TV」の機能紹介のために大々的なスペースが割かれている。同社の「Smart TV」では、動画・音楽のオンラインストリーミングコンテンツの他、文教系、ソーシャル系の様々なコンテンツが揃う。
なお、通常のテレビにLGの「Smart TV」機能を追加できる外付けユニット“Smart Upgrader”「ST600」もヨーロッパで発売されている。テレビとHDMIケーブルでつなぐだけという手軽さが特徴で、サイズも11×11cmとコンパクト。DLNAのDMP機能もサポートしている。
3D対応プラズマテレビ「PZ850」シリーズは、ユニークなペンタッチ操作に対応した“Pentouch TV”として紹介している。かんたんなイラストを描いて楽しめるスケッチブックやフォトエディター、オフィスアプリケーション編集などのメニューが用意されている。操作はテレビ内蔵のエミッターから発信される信号の受信機を内蔵した、専用のタッチペンで行う。あらかじめ2本のタッチペンが付属している。スケッチブックなどのアプリはテレビにインストールされているのではなく、テレビにWindowsパソコンを接続し、パソコンにインストールして使用する。テレビ自体にアプリを追加できるわけではない。要はリビング用テレビにタッチパネル操作機能を搭載し、これに対応したアプリとのセットを“Pentouch TV”として提案しているのだが、来場者の反応は上々のようだった。本機能対応のプラズマは60V型と50V型。3D表示はアクティブシャッター方式になる。
スマートフォンは、ヨーロッパで発売された3D対応のAndroidスマホ「Optimus 3D」を大きくハイライト。内蔵の5メガ・デュアルレンズカメラで3Dの動画・静止画を撮影して楽しんだり、4.3型の裸眼3Dディスプレイで3Dゲームを遊んだりと、本機で楽しめる様々な3Dコンテンツが紹介されていた。
3Dモニターにも幅広いラインナップが揃った。「D2500N」は視差バリア方式の裸眼3D表示に対応した25インチのデスクトップモニター。ベゼルの上部に視聴者の目の位置をトラッキングするモニターカメラが内蔵されている。ヨーロッパでは本年末に発売が予定されている。
「E2391VR」は画面のサイズが23インチ、奥行きが7.2mmの超薄型LEDバックライト搭載液晶モニター。テレビチューナーは内蔵していない。解像度はフルHD表示に対応しており、HDMI端子なども備えている。ヨーロッパでは12月に329ユーロで発売を予定している。
プロジェクターのコーナーには、昨年のIFAでも披露された3D対応のSXRDプロジェクター「CF3D」での上映による3Dシアターを設置。120Hz駆動の「TruMotion」や、2D/3D変換機能を搭載する。本体フロント側に小型カメラユニットを内蔵し、映像に合わせて明るさを自動調整する機能も備える。
プロジェクターは本機の他にコンパクトなDLPプロジェクター「HW300Y」も展示されている。本体にWiFi機能を内蔵しており、ワイヤレスでホームネットワークにつないで、DLNA対応の表示デバイスとして使うことができる。解像度は1M280×800(WXGA)。スピーカーも内蔵する。
3D対応のBDプレーヤーには、本体にデジタルチューナーを搭載する「HR570S/C」も展示。IFAでは、単体デジタルレコーダーの展示自体があまりポピュラーではないが、本機は1TBのHDDを搭載しており、デジタル放送を録画してタイムシフト視聴が楽しめることをアピールしていた。
ホームシアターシステムは“CINEMA 3D Sound”シリーズより、9.1ch再生に対応したパッケージ「HX906TX」が新製品としてハイライトされていた。4本のタワー型のサテライトスピーカーは、上部に360度無指向性タイプのユニットが搭載されており、「LGのCINEMA 3Dテレビとの組み合わせで、サウンドも3Dで楽しめるシアター」として大規模な特設視聴ルームを設けて紹介されていた。センターユニットにはBlu-ray 3D再生対応のBDドライブや、LGの「Smart TV」に対応するネットワーク機能も搭載されている。
記者はこの3年ほどIFAのLGブースを取材しているが、今年の3Dの展示には格段に力がこもっていたし、来場者のレスポンスも大きいと感じた。IFAがLGブースに限らず、各社の3D関連の展示が盛り上がっていたことも印象的だった。ゲームコーナーには子供達が列をつくって遊びに来ていたし、大人が楽しめるシアターコーナーや3Dスマートフォンの展示にも、冷やかしではなく、興味を持ってやってくる来場者が多かったという印象だ。昨年のIFA2010は「3D元年」だったが、今年はヨーロッパに3Dが浸透しはじめたことが実感され、今後大きくブレイクする可能性も感じた。
今年はLGのブースに有機ELの出展が無かったのは、少々残念だ。プレスセンターで「有機ELはないのか?」としつこく訊ねてみたが、ディーラースペースでの参考展示も無いようだった。