各社がDSD対応USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプを出展
<ポタフェス>iFI-Audio「micro iDSD」を独自11.2MHz音源でデモ/OPPO「HA-1」&「PM-1」を出展/ラトック新ポタアン ほか
e☆イヤホンは、6月28日(土)、29日(日)の2日間、「第5回ポータブルオーディオフェスティバル(通称:ポタフェス)」を開催している。本記事では、USB-DACやヘッドホンアンプ関連の製品を取り扱うブースのなかからピックアップしてレポートしよう。
■iFI-Audio
iFI-Audioは、先日正式発表されたばかりのUSB-DAC「micro iDSD」(関連ニュース)を出展。同ブースでは、iFI-Audioのサポートにより録音が実現したTechnoboys P.G.によるDSD256(11.2MHz)音源を使った再生デモが行われた。なお、この音源は7月19日に弊社より刊行される「Net Audio」Vol.15の特別付録となる。
micro iDSDはDSD対応USB-DAC/ヘッドホンアンプで、価格は69,000円(税抜)。これまで各イベントに出展されていた試作機ではDSD256(11.2MHz)までの対応だったが、製品版ではDSD512、PCM 768kHzまで対応することが正式発表リリースで明らかにされた。実際に製品の底面部を見ると、対応フォーマットとしてその点が明記されている。
会場で実際に音を聴くことができたのは試作モデルであったが、最終バージョンと同型のモックアップがお披露目された。特徴的なのは、iOS端末と接続してハイレゾ再生を行う場合に必要なLightning - USBカメラアダプタや、ソニーのハイレゾ対応Walkmanと組合わせる場合に用いる専用ケーブルを直接挿すことが可能な、オス型のUSB-A端子を搭載した点だ。
ファームウェア・アップデートでDSD256に対応したnanoシリーズのUSB-DAC/ポータブルヘッドホンアンプ「nano iDSD」のデモも行われていた。本機でも11.2MHz音源を試聴することもできた。
なお、今回デモで用いられたTechnoboys P.G.のDSD256音源は完全録り下ろしで、オールアナログシンセという楽器構成で録音されたものとなる。
ブースでは、micro iDSDと同時に発表されたmicroシリーズ専用ラック「iRack」(単体価格15,000円/税抜)も展示されていた。リリースでは「microシリーズ専用だが、nanoシリーズが混在しても違和感なくお使いいただける」と紹介されていたが、実際、microシリーズとnano iDSDが混在して設置されていた。
■OPPO/Resonessence Labs
Oppo Digital Japanとエミライによるブースでは、昨日6月27日より発売された平面磁界駆動型ヘッドホン「PM-1」と、7月14日より発売されるUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「HA-1」(関連ニュース)のデモが全面に展開された。
「PM-1」はOPPO初となる開放型ヘッドホンで、独自の平面磁界駆動方式を採用している。「HA-1」は11.2MHz DSDや384kHz/32bit PCMに対応したUSB-DACを内蔵し、ヘッドホンアンプは4pin式のバランス駆動にも対応。aptX対応のBluetoothも内蔵し、プリアンプ機能も備えている。会場では、純正バランスケーブルを用いて、HA-1でPM-1をバランス駆動するデモも行われた。
同ブースではResonessence Labsの各製品もデモ。同社のフラグシップモデル「INVICTA v2」や、コンパクトな据え置きUSB-DAC「CONCHEO HD」やヘッドホンアンプ「CONCHERO HP」、カメラコネクションキットを使ってiPhoneと組合わせても使えるUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「HERUS」などを出展していた。
また、同社が取り扱うPC用オーディオ再生ソフト「HQ Player」のMac対応ベータ版のデモも行っていた。HQ Playerの正式版は現時点でWindows版のみで、その日本語版をエミライが取り扱っている。Mac版が正式リリースされた場合の取り扱いはあるのかと尋ねたところ、「日本版が出ればあり得る」とのことだった。なお、Mac版のHQ Playerも5.6MHz DSDへのリアルタイム変換が可能で、DSDリアルタイム変換が可能なMac用の再生ソフトは現時点では希有な存在とのこと。ただし、DSDリアルタイム変換を行うためにはCore i7クラスのスペックを持つMac必要だという。
■RATOC SYSTEMS
ラトックシステムは、6月25日に発表されたDSD対応のバランス駆動ポータブルヘッドホンアンプ「REX-KEB02iP」(関連ニュース)を出展した。本機は7月下旬に出荷開始され、価格はオープンだが、50,000円前後での販売が予想される。
USB-DACは2.8MHz/5.6MHz DSDや、384kHz/24bit音源に対応する。ヘッドホンアンプはフルバランス構成で、3.5mmステレオミニ出力に加え、2.5mmマイクロモノラルジャック2基によるバランス出力にも対応。バランスヘッドホン駆動回路は、BTL接続により強力なドライブが可能だという。
また、デジタル入力専用のフルバランス ポータブルヘッドホンアンプ「REX-KEB02AK」も出展された。こちらはAstell & Kernのハイレゾプレーヤー「AK」シリーズなどとの組合わせが想定され、入力は同軸/光デジタルに絞られている。ヘッドホン出力端子は、やはり3.5mmステレオミニとバランス駆動対応の2.5mmマイクロ モノラルジャック×2を搭載する。
同ブースでは、接続したUSBストレージをWi-Fi経由でiPhoneなどに伝送することができる“Wi-Fi USBリーダー”「REX-WIFIUSB2」をオーディオ用途に使うデモも実施。本機から無線伝送したデータをiPad上のプレーヤーアプリ「Yardbirdsプレーヤー」で再生し、Lightning USBカメラアダプタでUSB-DACに出力して試聴を行う。離れた場所のストレージに保存した音源を手元のiPhoneで再生、オーディオシステムで楽しむという、お手軽なネットワークオーディオシステムが構築できる。
■OLASONIC
東和電子は、Olasonicブランド“NANO COMPO”シリーズのCDプレーヤー「NANO-CD1」やUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「NANO-D1」、ネットワークプレーヤー「NANO-NP1」などを出展。また、音茶楽と同社のコラボモデルである「TH-F4N」のデモも行っていた。
■HiFiMAN
トップウイングのブースでは、HiFiMANの平面駆動ヘッドホンの新モデル「HE-560」と「HE-400i」を出展。「HE-560」は本日6月28日発売で92,500円(税抜)、「HE-400i」は近日発売予定で50,740円(税抜)となる。
「HE-560」は、特許技術による新ドライバーを搭載。特殊素材製の振動板を、片面のみの磁石で振動させるのが特徴とのことだ。「HE-400i」は大出力のヘッドホンアンプを必要としない、高能率な新型の平面磁気ドライバーを採用したモデルとなる。
また、同社のポータブルハイレゾプレーヤー「HM-901」や「HM-802」も出展。ハイレゾ非対応ながらバランス駆動に対応したプレーヤーとイヤホンのセット「HM700+RE-400」の音を聴くこともできた。
その他参考出展として、補聴器メーカーのノウハウを活かしてハウジング設計を行うことで「カスタムイヤーピースに迫るフィット性」を実現したというBlueGearのイヤホン「CS-2」や、UCHOTECHのオリジナル8mmドライバー搭載ハイエンド・イヤホン「UCT-IL300 Affetto」などを展示していた。
■iFI-Audio
iFI-Audioは、先日正式発表されたばかりのUSB-DAC「micro iDSD」(関連ニュース)を出展。同ブースでは、iFI-Audioのサポートにより録音が実現したTechnoboys P.G.によるDSD256(11.2MHz)音源を使った再生デモが行われた。なお、この音源は7月19日に弊社より刊行される「Net Audio」Vol.15の特別付録となる。
micro iDSDはDSD対応USB-DAC/ヘッドホンアンプで、価格は69,000円(税抜)。これまで各イベントに出展されていた試作機ではDSD256(11.2MHz)までの対応だったが、製品版ではDSD512、PCM 768kHzまで対応することが正式発表リリースで明らかにされた。実際に製品の底面部を見ると、対応フォーマットとしてその点が明記されている。
会場で実際に音を聴くことができたのは試作モデルであったが、最終バージョンと同型のモックアップがお披露目された。特徴的なのは、iOS端末と接続してハイレゾ再生を行う場合に必要なLightning - USBカメラアダプタや、ソニーのハイレゾ対応Walkmanと組合わせる場合に用いる専用ケーブルを直接挿すことが可能な、オス型のUSB-A端子を搭載した点だ。
ファームウェア・アップデートでDSD256に対応したnanoシリーズのUSB-DAC/ポータブルヘッドホンアンプ「nano iDSD」のデモも行われていた。本機でも11.2MHz音源を試聴することもできた。
なお、今回デモで用いられたTechnoboys P.G.のDSD256音源は完全録り下ろしで、オールアナログシンセという楽器構成で録音されたものとなる。
ブースでは、micro iDSDと同時に発表されたmicroシリーズ専用ラック「iRack」(単体価格15,000円/税抜)も展示されていた。リリースでは「microシリーズ専用だが、nanoシリーズが混在しても違和感なくお使いいただける」と紹介されていたが、実際、microシリーズとnano iDSDが混在して設置されていた。
■OPPO/Resonessence Labs
Oppo Digital Japanとエミライによるブースでは、昨日6月27日より発売された平面磁界駆動型ヘッドホン「PM-1」と、7月14日より発売されるUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「HA-1」(関連ニュース)のデモが全面に展開された。
「PM-1」はOPPO初となる開放型ヘッドホンで、独自の平面磁界駆動方式を採用している。「HA-1」は11.2MHz DSDや384kHz/32bit PCMに対応したUSB-DACを内蔵し、ヘッドホンアンプは4pin式のバランス駆動にも対応。aptX対応のBluetoothも内蔵し、プリアンプ機能も備えている。会場では、純正バランスケーブルを用いて、HA-1でPM-1をバランス駆動するデモも行われた。
同ブースではResonessence Labsの各製品もデモ。同社のフラグシップモデル「INVICTA v2」や、コンパクトな据え置きUSB-DAC「CONCHEO HD」やヘッドホンアンプ「CONCHERO HP」、カメラコネクションキットを使ってiPhoneと組合わせても使えるUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「HERUS」などを出展していた。
また、同社が取り扱うPC用オーディオ再生ソフト「HQ Player」のMac対応ベータ版のデモも行っていた。HQ Playerの正式版は現時点でWindows版のみで、その日本語版をエミライが取り扱っている。Mac版が正式リリースされた場合の取り扱いはあるのかと尋ねたところ、「日本版が出ればあり得る」とのことだった。なお、Mac版のHQ Playerも5.6MHz DSDへのリアルタイム変換が可能で、DSDリアルタイム変換が可能なMac用の再生ソフトは現時点では希有な存在とのこと。ただし、DSDリアルタイム変換を行うためにはCore i7クラスのスペックを持つMac必要だという。
■RATOC SYSTEMS
ラトックシステムは、6月25日に発表されたDSD対応のバランス駆動ポータブルヘッドホンアンプ「REX-KEB02iP」(関連ニュース)を出展した。本機は7月下旬に出荷開始され、価格はオープンだが、50,000円前後での販売が予想される。
USB-DACは2.8MHz/5.6MHz DSDや、384kHz/24bit音源に対応する。ヘッドホンアンプはフルバランス構成で、3.5mmステレオミニ出力に加え、2.5mmマイクロモノラルジャック2基によるバランス出力にも対応。バランスヘッドホン駆動回路は、BTL接続により強力なドライブが可能だという。
また、デジタル入力専用のフルバランス ポータブルヘッドホンアンプ「REX-KEB02AK」も出展された。こちらはAstell & Kernのハイレゾプレーヤー「AK」シリーズなどとの組合わせが想定され、入力は同軸/光デジタルに絞られている。ヘッドホン出力端子は、やはり3.5mmステレオミニとバランス駆動対応の2.5mmマイクロ モノラルジャック×2を搭載する。
同ブースでは、接続したUSBストレージをWi-Fi経由でiPhoneなどに伝送することができる“Wi-Fi USBリーダー”「REX-WIFIUSB2」をオーディオ用途に使うデモも実施。本機から無線伝送したデータをiPad上のプレーヤーアプリ「Yardbirdsプレーヤー」で再生し、Lightning USBカメラアダプタでUSB-DACに出力して試聴を行う。離れた場所のストレージに保存した音源を手元のiPhoneで再生、オーディオシステムで楽しむという、お手軽なネットワークオーディオシステムが構築できる。
■OLASONIC
東和電子は、Olasonicブランド“NANO COMPO”シリーズのCDプレーヤー「NANO-CD1」やUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「NANO-D1」、ネットワークプレーヤー「NANO-NP1」などを出展。また、音茶楽と同社のコラボモデルである「TH-F4N」のデモも行っていた。
■HiFiMAN
トップウイングのブースでは、HiFiMANの平面駆動ヘッドホンの新モデル「HE-560」と「HE-400i」を出展。「HE-560」は本日6月28日発売で92,500円(税抜)、「HE-400i」は近日発売予定で50,740円(税抜)となる。
「HE-560」は、特許技術による新ドライバーを搭載。特殊素材製の振動板を、片面のみの磁石で振動させるのが特徴とのことだ。「HE-400i」は大出力のヘッドホンアンプを必要としない、高能率な新型の平面磁気ドライバーを採用したモデルとなる。
また、同社のポータブルハイレゾプレーヤー「HM-901」や「HM-802」も出展。ハイレゾ非対応ながらバランス駆動に対応したプレーヤーとイヤホンのセット「HM700+RE-400」の音を聴くこともできた。
その他参考出展として、補聴器メーカーのノウハウを活かしてハウジング設計を行うことで「カスタムイヤーピースに迫るフィット性」を実現したというBlueGearのイヤホン「CS-2」や、UCHOTECHのオリジナル8mmドライバー搭載ハイエンド・イヤホン「UCT-IL300 Affetto」などを展示していた。