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TV上でもPCやスマホと同じ方式で動画再生が可能に

IPTVフォーラム、HTML5対応テレビ向けの新たなハイブリッドキャスト運用規定を策定

公開日 2014/12/19 18:54 ファイル・ウェブ編集部
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一般社団法人IPTVフォーラムは、HTML5に対応したテレビ向けの新しいVOD技術方式を含む運用規定「IPTVFJ-STD0013ハイブリッドキャスト運用規定2.0版」を公開した。

今回の運用規定では、MSE(Media Source Extensions)、EME(Encrypted Media Extensions)といった最新のウェブ技術や、動画視聴上の技術トレンドを標準規格として採用。これにより、TV上でもPCやスマートフォン、タブレットと同じ方式で動画再生が可能になるとともに、4Kのような超高精細な映像コンテンツや放送通信連携のハイブリッドキャストサービスにも対応する。なお、MSE、EMEをテレビ向けのオープンな標準規格に採用したのは、世界初。

「IPTVFJ-STD0013ハイブリッドキャスト運用規定2.0版」の付録Cにおいては、ハイブリッドキャスト対応のテレビだけではなく、HTML5ブラウザを搭載したテレビで利用が可能な新しいVOD技術方式を規定。

本VOD技術方式に関する規定は、映像音声をHTML5のvideo要素で再生するために、MP4によるプログレッシブダウンロード配信方式、MPEG-DASH (Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)によるアダプティブ配信方式に関する詳細を策定したもの。なお、MPEG-DASHに関しては、ライブストリーミングにも対応した方式。

そして、video要素によりHTML5ブラウザ上でネット経由での動画再生が可能となることから、テレビのみならず、HTML5ブラウザを搭載したPC、スマートフォン、タブレット等でも共通のリソースからVODの利用が可能になる。このため、ワンソースマルチデバイス環境が容易に構築できることが期待できるという。

なお、映像符号化は現在のVODで主流となっているH.264方式だけでなく、より圧縮効率の高いHEVC方式にも対応。MPEG-DASHの具体的な仕様としては、国際規格との整合を考慮したiptvfj-profileを規定。このプロファイルに従ったMPEG-DASH方式を用いることで、一つの送出サーバーから通信路や受信機の状態に応じて適応的に転送レートを変更して安定に映像を提供することができる。

受信機仕様としては、W3Cで規定されているMSE API, EME APIを採用。MSEは、HTML5アプリケーションにおいてJavaScriptによるストリーミングの再生制御を可能とし、EMEは様々なDRMに対応可能とするもの。

これらの技術によりテレビにおいても有料無料を含めた様々な形態のビデオストリーミングサービスに対応したHTML5アプリケーションを製作することが可能になり、これまでより多彩なサービスを提供できるとしている。なお、ハイブリッドキャストサービスでは、放送サービスと連携したHTML5アプリケーションも構築可能。

なお、IPTVフォーラムでは本運用規定に準拠したサービス、アプリケーションおよび端末の開発を支援するためのテスト環境を構築し、すでに11月より会員社への提供を開始している。

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