既発売のAV8802も無償アップデートで対応
マランツ、旗艦AVプリのHDCP2.2対応版「AV8802A」 − DTS:Xにもアップデート対応
マランツは、HDCP2.2に対応したフラグシップAVプリアンプ「AV8802A」を2015年6月下旬より発売する。価格は455,000円(税抜)。また、2月に発売された「AV8802」のHDCP2.2対応を無償でアップグレードするサービスを6月中旬より開始。このアップグレードにより「AV8802A」と同等の仕様となる。
AV8802Aは、旗艦AVプリアンプ「AV8802」(関連ニュース)をベースに、4Kコンテンツなどに使用される著作権保護技術「HDCP2.2」に対応させたモデル。HDCP2.2以外の仕様はAV8802と同等。先日正式発表されたDTS初となるオブジェクトベースのサラウンドフォーマット「DTS:X」(関連ニュース)への対応も予定する。DTS:Xへの対応時期、方法等については決定し次第発表するとのこと。
AV8802のHDCP2.2アップグレードサービスについては、8入力/3出力の全てのHDMI端子がHDCP2.2対応となる。実施期間は2015年6月18日から12月17日で、6月4日より受付を開始する。アップグレードは同社サービスセンターに製品を送付して行い、約2週間の期間を要するという。なおAV8802のDTS:Xへの対応も、AV8802Aと同様、後日詳細が発表されるアップデートにて実施される。
AV8802AおよびAV8802は、最大11.2chの同時プロセッシングに対応。プリ出力はXLRバランス、RCAアンバランス共に13.2chを備え、自由度が高くかつ幅広いスピーカー配置によるドルビーアトモス再生が行える。プリアンプ部は従来モデルAV8801から引き続き全チャンネル独立基板アナログ出力回路を搭載した上で、送り出しアンプにはHDAM-SAによるフルディスクリート電流帰還型アンプを採用した。HDMI端子は8入力3出力を搭載。映像入出力は4K/60p、4:4:4、24bit信号のパススルーに対応する。
フルディスクリート電流帰還型プリアンプなどAV8802A/AV8802の技術面についてはこちらの記事で詳しく紹介しているが、各仕様については下記に改めて紹介する。
■フルディスクリート電流帰還型プリ採用の旗艦AVプリアンプ
AV8802Aは11.2ch独立基板の電流帰還型プリアンプを搭載。チャンネルセパレーションの向上のために従来モデルAV8801に搭載された「HDAM Pure Lines」を継承し、アナログオーディオ信号を扱う11.2chの送り出しアンプを1chごとに独立基板として搭載。チャンネル間のクロストークを徹底排除した。さらに、スルーレートの面でオペアンプを大きく上回る独自のハイスピードアンプモジュール「HDAM-SA」を採用し、電流帰還型送り出しアンプをフルディスクリート化。AV8801に比べてスルーレートを約16倍に向上させた。
最大11.2chの同時プロセッシング/同時出力に対応。プリアウト端子はXLRバランス、RCAアンバランス共に13.2chを装備。入出力端子には金メッキ処理を施し、経年劣化を防止している。
サラウンド音声のデコードやレンダリング、音場補正を担うDSP部には、アナログデバイセズ製の32bitフローティングポイントDSP最新世代「SHARC」を4基搭載。ドルビーアトモス再生や11.2ch分の音場補正などの高負荷処理を同時に行いつつ、高音質再生を両立することを目指した。DACデバイスは、旭化成の32bitステレオDAC「AK4490」を合計7基搭載。D/A変換回路は映像回路やネットワーク回路から独立した専用基板にマウントし、ここでも相互干渉を排除している。
電源部もさらに強化。電源トランスには同社Hi-Fiプリメインアンプ「PM-11S3」と同等グレードのトロイダルトランスを搭載。AV8801に搭載されたものよりもコアサイズをアップした上で、巻線にはOFC、ケースにはアルミを使用。二次巻線はD/Aコンバーター、ボリューム、送り出しアンプ回路など、回路ごとに分割している。さらにシールドケースにより外来ノイズを遮断し、トランスから周辺回路への輻射も抑制している。
ブロックコンデンサーはニチコン社と共同開発したカスタム品を装備。10,000μF×4の電源容量により高い瞬時電流供給能力を実現し、マルチチャンネル再生時にも余裕のある電源供給を可能にしている。各音質パーツも厳選し、Hi-Fiアンプの上位モデルで使用される高速なショットキーバリアダイオードやノイズキラー素子などを用いた。
DSPやネットワーク、USBなどのデジタル回路への電源供給には専用の電源トランスを使用して、アナログ回路との相互干渉を排除。さらに、デジタル電源回路のスイッチング周波数を従来の約2倍とすることでスイッチングノイズを可聴帯域外へシフト。再生音への影響を排除した。
筐体は剛性を高めて共振を抑える3ピース・トップカバーを採用。さらにメインシャーシにボトムプレートを加えたダブルレイヤードシャーシを用いることで、不要振動による悪影響を防止する。メインシャーシには銅メッキを施して低インピーダンス化することで、グラウンド電位を安定させている。
ドルビーアトモス再生は「5.1.2ch」「5.1.4ch」「7.1.2ch」「7.1.4ch」「9.1.2ch」のスピーカー配置に対応。トップスピーカーはもちろん、フロントハイトスピーカーやリアハイトスピーカーにもトップスピーカーの信号をアサインすることができ、システム構成に合わせて柔軟な設定が可能となっている。また、ドルビーアトモス非対応コンテンツを視聴するときにも「ドルビーサラウンド」のアップミックス機能により、天井スピーカーを使用した再生が行える。
自動音場補正は最大8ポイントでの測定が行える「Audyssey MultEQ XT32」に対応。2台のサブウーファーを個別に測定して最適化できる「Sub EQ HT」も搭載している。また、セットアップマイクを取り付けるためのマイクスタンドが付属する。
■4K/60p映像入出力、DSD再生など最新フォーマットをカバーする
HDMI映像入力は、4K/60p、4:4:4、24bitに対応。SD/HD信号を4K/60pへアップスケーリングすることも可能だ。ビデオコンバージョン機能を備え、コンポジット/コンポーネントなどの各映像信号の入力をHDMI映像信号へ変換して出力することができる。HDMI端子は入力8/出力3を搭載。映像をHDMI2系統で同時出力することも可能だ。
Wi-FiとBluetoothを内蔵することも特徴。Wi-Fiは2本のロッドアンテナを採用したダイバーシティーアンテナにより、安定した通信が可能だ。Bluetoothは再生時にメタデータ表示や、リモコンから接続したBluetooth機器を操作することもでき、最大8台までの機器を登録できる。
ネットワーク機能はDLNA1.5に準拠し、192kHz/24bitまでのWAV・AIFF・FLAC、96kHz/24bitまでのALAC、2.8MHz DSDの再生に対応。FLAC、WAV、AIFF、ALAC、DSDのギャップレス再生にも対応。同様のフォーマットをフロントUSB-A端子から、USBメモリー経由で再生することもできる
AirPlay、iPhone/iPodとのデジタル接続、インターネットラジオなどの機能も備える。iOS/Android用の操作アプリ「Marantz Remote App」も用意し、入力切り替えやネットワーク再生関連の操作をタブレットやスマートフォンから行うこともできる。
入力感度はバランスが400mV/94kΩ、アンバランスが200mV/47kΩ。周波数特性は10Hz〜100KHz(+1、-3dB、ダイレクトモード時)、S/Nは105dB(IHF-A weighted、ダイレクトモード時)、歪率は0.005%(20Hz〜20kHz、ダイレクトモード時)、定格出力はバランス2.4V、アンバランス1.2Vとなる。
消費電力は90W(待機時:通常スタンバイ0.2W、CECスタンバイ0.5W、ネットワークスタンバイ4.5W)。外形寸法は440W×185H×389Dmm、質量は13.6kg。
AV8802Aは、旗艦AVプリアンプ「AV8802」(関連ニュース)をベースに、4Kコンテンツなどに使用される著作権保護技術「HDCP2.2」に対応させたモデル。HDCP2.2以外の仕様はAV8802と同等。先日正式発表されたDTS初となるオブジェクトベースのサラウンドフォーマット「DTS:X」(関連ニュース)への対応も予定する。DTS:Xへの対応時期、方法等については決定し次第発表するとのこと。
AV8802のHDCP2.2アップグレードサービスについては、8入力/3出力の全てのHDMI端子がHDCP2.2対応となる。実施期間は2015年6月18日から12月17日で、6月4日より受付を開始する。アップグレードは同社サービスセンターに製品を送付して行い、約2週間の期間を要するという。なおAV8802のDTS:Xへの対応も、AV8802Aと同様、後日詳細が発表されるアップデートにて実施される。
AV8802AおよびAV8802は、最大11.2chの同時プロセッシングに対応。プリ出力はXLRバランス、RCAアンバランス共に13.2chを備え、自由度が高くかつ幅広いスピーカー配置によるドルビーアトモス再生が行える。プリアンプ部は従来モデルAV8801から引き続き全チャンネル独立基板アナログ出力回路を搭載した上で、送り出しアンプにはHDAM-SAによるフルディスクリート電流帰還型アンプを採用した。HDMI端子は8入力3出力を搭載。映像入出力は4K/60p、4:4:4、24bit信号のパススルーに対応する。
フルディスクリート電流帰還型プリアンプなどAV8802A/AV8802の技術面についてはこちらの記事で詳しく紹介しているが、各仕様については下記に改めて紹介する。
■フルディスクリート電流帰還型プリ採用の旗艦AVプリアンプ
AV8802Aは11.2ch独立基板の電流帰還型プリアンプを搭載。チャンネルセパレーションの向上のために従来モデルAV8801に搭載された「HDAM Pure Lines」を継承し、アナログオーディオ信号を扱う11.2chの送り出しアンプを1chごとに独立基板として搭載。チャンネル間のクロストークを徹底排除した。さらに、スルーレートの面でオペアンプを大きく上回る独自のハイスピードアンプモジュール「HDAM-SA」を採用し、電流帰還型送り出しアンプをフルディスクリート化。AV8801に比べてスルーレートを約16倍に向上させた。
最大11.2chの同時プロセッシング/同時出力に対応。プリアウト端子はXLRバランス、RCAアンバランス共に13.2chを装備。入出力端子には金メッキ処理を施し、経年劣化を防止している。
サラウンド音声のデコードやレンダリング、音場補正を担うDSP部には、アナログデバイセズ製の32bitフローティングポイントDSP最新世代「SHARC」を4基搭載。ドルビーアトモス再生や11.2ch分の音場補正などの高負荷処理を同時に行いつつ、高音質再生を両立することを目指した。DACデバイスは、旭化成の32bitステレオDAC「AK4490」を合計7基搭載。D/A変換回路は映像回路やネットワーク回路から独立した専用基板にマウントし、ここでも相互干渉を排除している。
電源部もさらに強化。電源トランスには同社Hi-Fiプリメインアンプ「PM-11S3」と同等グレードのトロイダルトランスを搭載。AV8801に搭載されたものよりもコアサイズをアップした上で、巻線にはOFC、ケースにはアルミを使用。二次巻線はD/Aコンバーター、ボリューム、送り出しアンプ回路など、回路ごとに分割している。さらにシールドケースにより外来ノイズを遮断し、トランスから周辺回路への輻射も抑制している。
ブロックコンデンサーはニチコン社と共同開発したカスタム品を装備。10,000μF×4の電源容量により高い瞬時電流供給能力を実現し、マルチチャンネル再生時にも余裕のある電源供給を可能にしている。各音質パーツも厳選し、Hi-Fiアンプの上位モデルで使用される高速なショットキーバリアダイオードやノイズキラー素子などを用いた。
DSPやネットワーク、USBなどのデジタル回路への電源供給には専用の電源トランスを使用して、アナログ回路との相互干渉を排除。さらに、デジタル電源回路のスイッチング周波数を従来の約2倍とすることでスイッチングノイズを可聴帯域外へシフト。再生音への影響を排除した。
筐体は剛性を高めて共振を抑える3ピース・トップカバーを採用。さらにメインシャーシにボトムプレートを加えたダブルレイヤードシャーシを用いることで、不要振動による悪影響を防止する。メインシャーシには銅メッキを施して低インピーダンス化することで、グラウンド電位を安定させている。
ドルビーアトモス再生は「5.1.2ch」「5.1.4ch」「7.1.2ch」「7.1.4ch」「9.1.2ch」のスピーカー配置に対応。トップスピーカーはもちろん、フロントハイトスピーカーやリアハイトスピーカーにもトップスピーカーの信号をアサインすることができ、システム構成に合わせて柔軟な設定が可能となっている。また、ドルビーアトモス非対応コンテンツを視聴するときにも「ドルビーサラウンド」のアップミックス機能により、天井スピーカーを使用した再生が行える。
自動音場補正は最大8ポイントでの測定が行える「Audyssey MultEQ XT32」に対応。2台のサブウーファーを個別に測定して最適化できる「Sub EQ HT」も搭載している。また、セットアップマイクを取り付けるためのマイクスタンドが付属する。
■4K/60p映像入出力、DSD再生など最新フォーマットをカバーする
HDMI映像入力は、4K/60p、4:4:4、24bitに対応。SD/HD信号を4K/60pへアップスケーリングすることも可能だ。ビデオコンバージョン機能を備え、コンポジット/コンポーネントなどの各映像信号の入力をHDMI映像信号へ変換して出力することができる。HDMI端子は入力8/出力3を搭載。映像をHDMI2系統で同時出力することも可能だ。
Wi-FiとBluetoothを内蔵することも特徴。Wi-Fiは2本のロッドアンテナを採用したダイバーシティーアンテナにより、安定した通信が可能だ。Bluetoothは再生時にメタデータ表示や、リモコンから接続したBluetooth機器を操作することもでき、最大8台までの機器を登録できる。
ネットワーク機能はDLNA1.5に準拠し、192kHz/24bitまでのWAV・AIFF・FLAC、96kHz/24bitまでのALAC、2.8MHz DSDの再生に対応。FLAC、WAV、AIFF、ALAC、DSDのギャップレス再生にも対応。同様のフォーマットをフロントUSB-A端子から、USBメモリー経由で再生することもできる
AirPlay、iPhone/iPodとのデジタル接続、インターネットラジオなどの機能も備える。iOS/Android用の操作アプリ「Marantz Remote App」も用意し、入力切り替えやネットワーク再生関連の操作をタブレットやスマートフォンから行うこともできる。
入力感度はバランスが400mV/94kΩ、アンバランスが200mV/47kΩ。周波数特性は10Hz〜100KHz(+1、-3dB、ダイレクトモード時)、S/Nは105dB(IHF-A weighted、ダイレクトモード時)、歪率は0.005%(20Hz〜20kHz、ダイレクトモード時)、定格出力はバランス2.4V、アンバランス1.2Vとなる。
消費電力は90W(待機時:通常スタンバイ0.2W、CECスタンバイ0.5W、ネットワークスタンバイ4.5W)。外形寸法は440W×185H×389Dmm、質量は13.6kg。
関連リンク
- ジャンルAVアンプ
- ブランドMARANTZ
- 型番AV8802A
- 発売日2015年6月下旬
- 価格455,000円(税抜)
【SPEC】●入力感度:バランス…400mV/94kΩ、アンバランス…200mV/47kΩ ●周波数特性:10〜100kHz(+1,-3dB、ダイレクトモード時) ●S/N比:105dB(IHF-A weighted、ダイレクトモード時) ●歪率:105dB(IHF-A weighted、ダイレクトモード時) ●定格出力:バランス…2.4V、アンバランス…1.2V ●接続端子:HDMI×入力8/出力3(HDCP2.2対応)、コンポーネント×入力3/出力2、コンポジット×入力5/出力2、アナログ音声入力×XLR 1/RCA 7、Phono(MM)入力×1、7.1ch入力×1、光/同軸デジタル音声入力×各2、13.2chプリアウト×XLR1/RCA1、ゾーンプリアウト×2、ヘッドホン出力×1、LAN×1、USB×2、他 ●Bluetoothバージョン:ver.2.1+EDR ●対応プロファイル:A2DP/AVRCP ●対応コーデック:SBC/AAC ●消費電力:90 W(待機時0.2W) ●外形寸法:最大440W×185H×389Dmm(ロッドアンテナ含まず) ●質量:13.6kg