ただスペックに準拠しただけではない
ハイレゾ対応の“AQUOS用シアター”「HT-SP100」。高音質化へのこだわりをシャープが紹介
シャープ(株)は、液晶テレビ“AQUOS”に取り付けられるハイレゾ対応の“サイドバーシアターシステム”「HT-SP100(関連ニュース)」の製品説明会を開催した。設置性に配慮した製品構成や、ただスペックに準拠しただけではないハイレゾ対応の高音質設計など、製品の詳細が語られた。
HT-SP100は、AQUOS背面の壁掛け金具取付け部を活用する新しい提案のシアターシステム。本日の説明会に登場した同社 コンシューマーエレクトロニクスカンパニー デジタル情報家電事業本部 国内事業部 オーディオ推進部 部長 阿部克郎氏によれば、「日本では録画文化が根強い。そこで、録画番組をカジュアルに良い音で楽しんでもらいたいという思いから、HT-SP100を企画した」という。同氏は「シャープでは、液晶テレビに組み合わせる製品としてこれまでBDレコーダーなどは手掛けてきていたが、オーディオの方面は手薄になっていた。そこで、音を前面から訴求できる製品を作りたいと思っていた」と、HT-SP100開発の背景を語った。なお、本機は実勢価格5万円前後で、既に12月から発売を開始している。
従来のサウンドバーなどでは、狭額縁テレビと組み合わせると画面を遮ってしまうといったことや、テレビ台に設置スペースが確保しづらいといった問題があった。HT-SP100は、その問題を解決するため、テレビ画面の両サイドに“あらかじめくっついてるかのように”設置することで、省スペース性を高めていることが特徴となる。製品には取付アングルが付属し、40型〜70型サイズのAQUOSに取付けることができる。
製品は、5.1cmウーファーと2.0cmソフトドームトゥイーターを搭載する2ウェイ・バスレフ型の左右スピーカー部、13cmウーファーを搭載するバスレフ型のサブウーファー部、外形寸法198W×46H×207Dmmのセンターユニット部で構成される。サブウーファーはワイヤレスタイプで、設置性の面に配慮。音声入力はBluetooth接続のほか、センターユニット部に備えるHDMI端子・角型光端子・USB端子の各系統から行える。
なお本機は2.1chシステムだが、AQUOSとのファミリンク接続により、AQUOS本体のスピーカーをセンタースピーカーとして利用した3.1chサラウンドシステムとして使える機能も備えている。5.1ch音声収録のBDソフトなど、サラウンド音声を収録した映像データを再生するときに有効となる機能で、付属リモコンの「AQUOS 3.1ch」ボタンを押すだけで、2.1chと3.1chを切り替えることができる。3.1ch音声時には、付属リモコンを使えば、AQUOS本体から出力されるセンターチャンネルの音量のみを単独で調節することも可能。
また、もうひとつの本機の特徴として、USB入力経由でハイレゾ音源の再生に対応していることも挙げられる。PCM/AAC/DOLBYに加え、96kHz/24bitまでのWAV/FLACの再生が可能。なお、ネットワーク再生機能には対応していない。
さらに、独自技術のハイレゾアップコンバート回路も搭載しており、テレビ放送音声などの圧縮音声信号をハイレゾ相当にアップコンバートして再生することができる。
また、ただハイレゾ音源と高域40kHzまでの再生に対応しているだけではなく、しっかりと音楽再生時の音質を高めていることもポイント。内部にはアイレックス社の高音質技術を投入することで、ハイレゾ再生機能とハイレゾアップコンバート機能を高品位に実行できるようにしている。
今回の説明会ではこの高音質技術を提供したアイレックス(株)の代表取締役 朝日英治氏が登場し、HT-SP100に搭載されたハイレゾ技術について紹介した。その技術は大きく分けて、「イコライジング」「デジタルフィルター」「アップコンバート」の3つがある。
イコライジング技術としては、同社が開発した「Eilex PRISM」が採用されている。これは製品開発時の音質補正作業の際に用いるもので、アイレックスによれば従来の単一面における“点”の音圧測定ではなく、スピーカー特性を複数のレイヤーで測定する“面”の測定「音響パワー体積密度測定」を行う技術。朝日氏は「放射される音のエネルギーそのものを測定すべきという考えから開発した」と語った。
アンプおよびスピーカーの特性を補正し、タイムアラインメントと位相を正確にあわせ、ボーカルの明瞭度や躍動感、臨場感を向上させるという。これによって原音に近く、自然な音場の再生を実現するとしている。開発時には、このEilex PRISMで左右チャンネルそれぞれの特性を算出してイコライジングを行ったとのこと。
次にデジタルフィルターについては、独自開発の「VIR Filter」を採用していることが大きな特徴。Eilex PRISMによる補正を実行するために開発されたオーディオ用のデジタルフィルターで、2013年に技術確立した。独自のアルゴリズムを搭載しており、従来のFIRフィルター・IIRフィルターとは桁違いの超高精度補正を、圧倒的な低MIPS負荷で実現するという。なお、同社のVIR Filterを採用した製品は、今回のHT-SP100が初となる。アイレックスとしては今後、より多くの製品への搭載を目指しているとのことだ。
アップコンバート技術としては、「Eilex Harmony」「Eilex HD Remaster」の2つが採用されている。圧縮音源の音声情報を復元させるEilex Harmonyと、通常のオーディオソースをハイレゾ相当にリアルタイム処理するEilex HD Remasterを併用する。これによって、超音波帯域に自然界と近い正しい倍音成分を加えて40kHzまで生成するという。
そのほかにも、本機内部にはこだわった高音質パーツを多数採用している。アンプ部は、電源ノイズの影響を受けにくいとされるフィードバック型デジタルパワーアンプを採用。また、マイクロプロセッサーやDSPなど、ハイレゾ信号処理に必要な機能を1チップに集積したオーディオ信号処理用のSoCを搭載している。オーディオ用最高級グレードのアルミ電解コンデンサーを使用することで、広帯域にわたってノイズの抑制を図っている。加えて、最終出力段のローパスフィルター部には、高級デジタルアンプに使われる無酸素銅コイル、ポリプロピレンフィルムコンデンサーを採用し、伝送ロスを抑えた。
スピーカーユニットは、40kHzまでの広帯域をよりよく再現できるようシルク素材振動板を使ったドームトゥイーターと、動物系成分を配合したコーン紙および柔らかなダンパー素材を使用したウーファーを搭載する。
【問い合わせ先】
シャープ お客様相談センター
TEL/0120-001-251(固定電話/PHS)
0570-550-113(携帯電話)
HT-SP100は、AQUOS背面の壁掛け金具取付け部を活用する新しい提案のシアターシステム。本日の説明会に登場した同社 コンシューマーエレクトロニクスカンパニー デジタル情報家電事業本部 国内事業部 オーディオ推進部 部長 阿部克郎氏によれば、「日本では録画文化が根強い。そこで、録画番組をカジュアルに良い音で楽しんでもらいたいという思いから、HT-SP100を企画した」という。同氏は「シャープでは、液晶テレビに組み合わせる製品としてこれまでBDレコーダーなどは手掛けてきていたが、オーディオの方面は手薄になっていた。そこで、音を前面から訴求できる製品を作りたいと思っていた」と、HT-SP100開発の背景を語った。なお、本機は実勢価格5万円前後で、既に12月から発売を開始している。
従来のサウンドバーなどでは、狭額縁テレビと組み合わせると画面を遮ってしまうといったことや、テレビ台に設置スペースが確保しづらいといった問題があった。HT-SP100は、その問題を解決するため、テレビ画面の両サイドに“あらかじめくっついてるかのように”設置することで、省スペース性を高めていることが特徴となる。製品には取付アングルが付属し、40型〜70型サイズのAQUOSに取付けることができる。
製品は、5.1cmウーファーと2.0cmソフトドームトゥイーターを搭載する2ウェイ・バスレフ型の左右スピーカー部、13cmウーファーを搭載するバスレフ型のサブウーファー部、外形寸法198W×46H×207Dmmのセンターユニット部で構成される。サブウーファーはワイヤレスタイプで、設置性の面に配慮。音声入力はBluetooth接続のほか、センターユニット部に備えるHDMI端子・角型光端子・USB端子の各系統から行える。
なお本機は2.1chシステムだが、AQUOSとのファミリンク接続により、AQUOS本体のスピーカーをセンタースピーカーとして利用した3.1chサラウンドシステムとして使える機能も備えている。5.1ch音声収録のBDソフトなど、サラウンド音声を収録した映像データを再生するときに有効となる機能で、付属リモコンの「AQUOS 3.1ch」ボタンを押すだけで、2.1chと3.1chを切り替えることができる。3.1ch音声時には、付属リモコンを使えば、AQUOS本体から出力されるセンターチャンネルの音量のみを単独で調節することも可能。
また、もうひとつの本機の特徴として、USB入力経由でハイレゾ音源の再生に対応していることも挙げられる。PCM/AAC/DOLBYに加え、96kHz/24bitまでのWAV/FLACの再生が可能。なお、ネットワーク再生機能には対応していない。
さらに、独自技術のハイレゾアップコンバート回路も搭載しており、テレビ放送音声などの圧縮音声信号をハイレゾ相当にアップコンバートして再生することができる。
また、ただハイレゾ音源と高域40kHzまでの再生に対応しているだけではなく、しっかりと音楽再生時の音質を高めていることもポイント。内部にはアイレックス社の高音質技術を投入することで、ハイレゾ再生機能とハイレゾアップコンバート機能を高品位に実行できるようにしている。
今回の説明会ではこの高音質技術を提供したアイレックス(株)の代表取締役 朝日英治氏が登場し、HT-SP100に搭載されたハイレゾ技術について紹介した。その技術は大きく分けて、「イコライジング」「デジタルフィルター」「アップコンバート」の3つがある。
イコライジング技術としては、同社が開発した「Eilex PRISM」が採用されている。これは製品開発時の音質補正作業の際に用いるもので、アイレックスによれば従来の単一面における“点”の音圧測定ではなく、スピーカー特性を複数のレイヤーで測定する“面”の測定「音響パワー体積密度測定」を行う技術。朝日氏は「放射される音のエネルギーそのものを測定すべきという考えから開発した」と語った。
アンプおよびスピーカーの特性を補正し、タイムアラインメントと位相を正確にあわせ、ボーカルの明瞭度や躍動感、臨場感を向上させるという。これによって原音に近く、自然な音場の再生を実現するとしている。開発時には、このEilex PRISMで左右チャンネルそれぞれの特性を算出してイコライジングを行ったとのこと。
次にデジタルフィルターについては、独自開発の「VIR Filter」を採用していることが大きな特徴。Eilex PRISMによる補正を実行するために開発されたオーディオ用のデジタルフィルターで、2013年に技術確立した。独自のアルゴリズムを搭載しており、従来のFIRフィルター・IIRフィルターとは桁違いの超高精度補正を、圧倒的な低MIPS負荷で実現するという。なお、同社のVIR Filterを採用した製品は、今回のHT-SP100が初となる。アイレックスとしては今後、より多くの製品への搭載を目指しているとのことだ。
アップコンバート技術としては、「Eilex Harmony」「Eilex HD Remaster」の2つが採用されている。圧縮音源の音声情報を復元させるEilex Harmonyと、通常のオーディオソースをハイレゾ相当にリアルタイム処理するEilex HD Remasterを併用する。これによって、超音波帯域に自然界と近い正しい倍音成分を加えて40kHzまで生成するという。
そのほかにも、本機内部にはこだわった高音質パーツを多数採用している。アンプ部は、電源ノイズの影響を受けにくいとされるフィードバック型デジタルパワーアンプを採用。また、マイクロプロセッサーやDSPなど、ハイレゾ信号処理に必要な機能を1チップに集積したオーディオ信号処理用のSoCを搭載している。オーディオ用最高級グレードのアルミ電解コンデンサーを使用することで、広帯域にわたってノイズの抑制を図っている。加えて、最終出力段のローパスフィルター部には、高級デジタルアンプに使われる無酸素銅コイル、ポリプロピレンフィルムコンデンサーを採用し、伝送ロスを抑えた。
スピーカーユニットは、40kHzまでの広帯域をよりよく再現できるようシルク素材振動板を使ったドームトゥイーターと、動物系成分を配合したコーン紙および柔らかなダンパー素材を使用したウーファーを搭載する。
【問い合わせ先】
シャープ お客様相談センター
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