UHD/HDR表示の初の品質基準
<CES>UHD Alliance、4K/HDRテレビなどの要求仕様を規定。「ULTRA HD プレミアム」ロゴプログラム開始
UHD Alliance(UHDA)は米現地時間1月4日、CESの開幕を前にラスベガスでプレスカンファレンスを実施。新たに「ULTRA HD プレミアム」ロゴプログラムを開始することを発表した。
ロゴを規定したほか、承認プロセスやライセンス業務を開始する。「ULTRA HD プレミアム」ロゴを取得するためには、UHDAが指定した世界中の独立したテストセンターで、仕様に準拠しているかをテスト。これにクリアした製品を認証する。
同アライアンスは昨年12月のプレスリリースで「認証を受けたテレビでは、コンテンツ制作者の意図した映像を体験できる」とコメント。4KやHDR映像の入力に対応していても、それらの映像をしっかり表示できる製品とそうでないものがあることから、消費者が容易に確認できるようにするため、このようなロゴプログラムを開始した。
仕様は表示装置、コンテンツ配信サービス、コンテンツのそれぞれに対して規定されている。なお表示装置は現在のところテレビディスプレイのみで、他の表示デバイスは検討中。
表示機器の仕様では、解像度が3,840×2,160であること、10bitの入力信号に対応していること、BT.2020の色規格に準拠していること、P3の色空間の90%以上を再現できることが必要。またHDR関連では、EOTFがSMPTE ST2084に対応していることが求められるほか、最高輝度と黒輝度については、「最高輝度1,000nitsかつ黒輝度0.05nits以下」「最高輝度540nitsかつ黒輝度0.0005nits以下」のいずれかを満たせばよい。
コンテンツ配信サービスとコンテンツについては、解像度3,840×2,160、色階調が10bit信号に対応、色空間がBT.2020に対応。HDRのEOTFとしてST2084に対応、というのが求められる仕様となる。
なおUHDAの技術仕様は画質の規定を優先しており、今回は音声について規定はないが、「次世代オーディオのサポートを推奨している」と述べている。
さらにUHDAは、コンテンツを作る際の、マスター表示装置の仕様推奨値も紹介。色再現力はP3色空間の100%以上、最高輝度は1,000nits以上、黒輝度は0.03nits以下を推奨している。
UHDAはウォルト・ディズニー・スタジオ、20世紀FOX、ワーナー・ブラザーズ、DIRECTV、Netflix、ドルビー、Technicolor、サムスン電子、シャープ、パナソニック、ソニービジュアルプロダクツ、LG電子の12社が2015年1月に設立した。現在では35以上の企業が参画している。
本日行われたプレスカンファレンスでは、同アライアンスのプレジデント/ボードチェアマンである、20世紀FOX CTOのHanno Basse氏が登壇。Basse氏は、2019年にはUltra HDテレビの出荷が1億台を超えるとの予想を紹介。「2019年にはグローバルで、3億台以上のUHDテレビセットが使われることになる。今後数年内に、ホームエンターテイメントに重要なインパクトを与える」とした。
UHDAは、このようなUHDテレビの普及拡大を見据え、次世代のAV体験のための統合されたビジョンを打ち立てることを目的の一つとして作られた。特徴は家電メーカーやコンテンツクリエーター、コンテンツディストリビューターなど、業種の垣根を越えた団体が参画していることだ。
UHDAは従来、ボードメンバーとコントリビューターメンバーの2つの会員資格が存在したが、今回、3番目の会員資格として「アダプター」(規格採用)メンバーを新設した。ボード/コントリビューターメンバーでなくても、アダプターメンバーになれば上記のロゴプログラムのライセンスを取得できる。
ロゴプログラムの説明の後は、コンテンツクリエーターを代表して、ハリウッドの大手スタジオ4社の幹部がトークセッションを繰り広げた。
参加したのはワーナーブラザースのワールドワイドホームエンタテイメント部門プレジデントのRon Sanders氏、20世紀FOX ホームエンタテインメント プレジデントのMike Dunn氏、ソニー・ピクチャーズ ホームエンターテイメント プレジデントのMan Jit Singh氏、そしてユニバーサルスタジオ ホームエンターテイメント デジタル配信部門EVPのMichael Banner氏だ。
トークセッションでは、SDからHD、そしてUHDに解像度が変わったことについて、とても大きな体験の変化が得られると参加者が強調。とくに4KやHDRについては、「大きな第一歩」とし、「百聞は一見にしかず。ぜひ自らの目で体験して欲しい」とした。
今回のUHDAの取り組みについては「ある調査結果では、70%以上の人が4Kを認知しているという結果が出ている」と紹介されたうえで、「作り手側が想定した映像をしっかり表示できると保証されることは、コンテンツメーカーとしても歓迎したい」と前向きに捉える意見が聞かれた。
なお4K/HDR作品については、最新作だけでなく、クラシックタイトルも登場するというコメントも出た。コンテンツが充実することで、Ultra HD Blu-rayや4K/HDR対応VODの普及に弾みがつくかもしれない。
ロゴを規定したほか、承認プロセスやライセンス業務を開始する。「ULTRA HD プレミアム」ロゴを取得するためには、UHDAが指定した世界中の独立したテストセンターで、仕様に準拠しているかをテスト。これにクリアした製品を認証する。
同アライアンスは昨年12月のプレスリリースで「認証を受けたテレビでは、コンテンツ制作者の意図した映像を体験できる」とコメント。4KやHDR映像の入力に対応していても、それらの映像をしっかり表示できる製品とそうでないものがあることから、消費者が容易に確認できるようにするため、このようなロゴプログラムを開始した。
仕様は表示装置、コンテンツ配信サービス、コンテンツのそれぞれに対して規定されている。なお表示装置は現在のところテレビディスプレイのみで、他の表示デバイスは検討中。
表示機器の仕様では、解像度が3,840×2,160であること、10bitの入力信号に対応していること、BT.2020の色規格に準拠していること、P3の色空間の90%以上を再現できることが必要。またHDR関連では、EOTFがSMPTE ST2084に対応していることが求められるほか、最高輝度と黒輝度については、「最高輝度1,000nitsかつ黒輝度0.05nits以下」「最高輝度540nitsかつ黒輝度0.0005nits以下」のいずれかを満たせばよい。
コンテンツ配信サービスとコンテンツについては、解像度3,840×2,160、色階調が10bit信号に対応、色空間がBT.2020に対応。HDRのEOTFとしてST2084に対応、というのが求められる仕様となる。
なおUHDAの技術仕様は画質の規定を優先しており、今回は音声について規定はないが、「次世代オーディオのサポートを推奨している」と述べている。
さらにUHDAは、コンテンツを作る際の、マスター表示装置の仕様推奨値も紹介。色再現力はP3色空間の100%以上、最高輝度は1,000nits以上、黒輝度は0.03nits以下を推奨している。
UHDAはウォルト・ディズニー・スタジオ、20世紀FOX、ワーナー・ブラザーズ、DIRECTV、Netflix、ドルビー、Technicolor、サムスン電子、シャープ、パナソニック、ソニービジュアルプロダクツ、LG電子の12社が2015年1月に設立した。現在では35以上の企業が参画している。
本日行われたプレスカンファレンスでは、同アライアンスのプレジデント/ボードチェアマンである、20世紀FOX CTOのHanno Basse氏が登壇。Basse氏は、2019年にはUltra HDテレビの出荷が1億台を超えるとの予想を紹介。「2019年にはグローバルで、3億台以上のUHDテレビセットが使われることになる。今後数年内に、ホームエンターテイメントに重要なインパクトを与える」とした。
UHDAは、このようなUHDテレビの普及拡大を見据え、次世代のAV体験のための統合されたビジョンを打ち立てることを目的の一つとして作られた。特徴は家電メーカーやコンテンツクリエーター、コンテンツディストリビューターなど、業種の垣根を越えた団体が参画していることだ。
UHDAは従来、ボードメンバーとコントリビューターメンバーの2つの会員資格が存在したが、今回、3番目の会員資格として「アダプター」(規格採用)メンバーを新設した。ボード/コントリビューターメンバーでなくても、アダプターメンバーになれば上記のロゴプログラムのライセンスを取得できる。
ロゴプログラムの説明の後は、コンテンツクリエーターを代表して、ハリウッドの大手スタジオ4社の幹部がトークセッションを繰り広げた。
参加したのはワーナーブラザースのワールドワイドホームエンタテイメント部門プレジデントのRon Sanders氏、20世紀FOX ホームエンタテインメント プレジデントのMike Dunn氏、ソニー・ピクチャーズ ホームエンターテイメント プレジデントのMan Jit Singh氏、そしてユニバーサルスタジオ ホームエンターテイメント デジタル配信部門EVPのMichael Banner氏だ。
トークセッションでは、SDからHD、そしてUHDに解像度が変わったことについて、とても大きな体験の変化が得られると参加者が強調。とくに4KやHDRについては、「大きな第一歩」とし、「百聞は一見にしかず。ぜひ自らの目で体験して欲しい」とした。
今回のUHDAの取り組みについては「ある調査結果では、70%以上の人が4Kを認知しているという結果が出ている」と紹介されたうえで、「作り手側が想定した映像をしっかり表示できると保証されることは、コンテンツメーカーとしても歓迎したい」と前向きに捉える意見が聞かれた。
なお4K/HDR作品については、最新作だけでなく、クラシックタイトルも登場するというコメントも出た。コンテンツが充実することで、Ultra HD Blu-rayや4K/HDR対応VODの普及に弾みがつくかもしれない。