「DP-S1」「XDP-30R」などを発表
バランス駆動の魅力を身近に ー オンキヨー&パイオニア、ミニDAP&ハイレゾイヤホン発表会詳報
オンキヨー&パイオニアイノベーションズは本日8日、オンキヨーおよびパイオニアブランドの小型ハイレゾDAP“rubato”(ルバート)「DP-S1」(関連ニュース)、“private”(プライベート)「XDP-30R」(関連ニュース)の2機種と、パイオニアのハイレゾ対応イヤホン「SE-CH9T」「SE-CH5T」、バランス接続も可能な「SE-CH5BL」の3機種(関連ニュース)を発表。本記事では製品発表会の様子をレポートする。
冒頭に、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ(株)代表取締役社長の宮城 謙二氏が登壇。新製品のコンセプトや、同社のポータブルオーディオの取り組みについて説明した。
同社のデジタルオーディオプレーヤーは、2015年3月にオンキヨーとパイオニアが統合して、その直後から開発構想が始められた。そして2015年には初代モデル「DP-X1」「XDP-100R」を発売。翌年2016年にそれぞれ次世代モデル「DP-X1A」「XDP-300R」を発売している。
そして2017年1月には、ハイレゾスマホ“GRANBEAT”を発表。宮城氏は「オーディオメーカーとして認知されている中で、“高音質スマホ”という新しいコンセプトを業界に提案することができた」と語る。
また、「GRANBEATの発売をきっかけに、多くの音楽ファンからの新たな要望をいただいている」ともコメント。その一方で、GRANBEAT、そして今回発表されたミニDAPにおいて、バランス出力の搭載とその魅力を強くアピールしていきたいと述べた。
宮城氏は今回発表された一連のバランス対応製品について、「この1年間、より高音質かつ臨場感ある音楽の聴き方をどのように世の中に訴えかけていくかを考えてきた。その中で、バランス出力をオーディオマニアのためのニッチな市場創造として訴求するだけでなく、もう少し敷居を下げてより広い音楽ファンに向けてその魅力を伝えていきたいと考えるに至った。こうした思いが、今回のミニDAPとバランス駆動対応イヤホンの開発につながった」と説明した。
オンキヨーブランドの“rubato”「DP-S1」は、「自由なテンポで」という意味の音楽用語(イタリア語)から命名された。“private”「XDP-30R」は、「個人の大切な時間、自分だけの空間への訴求を重要視して名付けた」とのことだ。ちなみに両機は、1年以上の時間をかけて開発されたという。
宮城氏は「残念ながらバランス駆動の良さはまだ世の中の多くの方には浸透していない部分がある」と語る。だからこそ「プレーヤーとイヤホンを合わせて5万円以内で、バランス駆動を楽しめることをコンセプトとした」のだという。
DP-S1とXDP-30Rについては、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ(株)ネットワークサービス事業本部 DAP商品企画部 DAP商品企画課・佐野 恭平氏が説明した。
本機の開発にあたって、「オンキヨーもパイオニアもホームオーディオにて確固たるポジションを築いており、統合後はポータブルプレーヤーやスマホを展開して市場を広げている。そうした流れの中で、ホームAVで培ってきたオーディオ技術と、DAPやスマホで培ったコンパクトな筐体で高音質を実現する技術を結集した」とのこと。
コンセプトは“新しいスタンダードを生み出す”と定めるが、同社の考える“スタンダード”とは「ずっと使い続けられる1台であること」だという。「絶え間なく進化するコンテンツに伴い、ソフトウェアも進化しなければならない。だが、ソフトフェアの進化にハードウェアが対応しきれなくなる時がある。だからこそ、ソフトウェア側の進化も受け止められるだけの、基本性能の高さがハードウェアには求められる」として、「ソフト/ハードの両側から、ユーザーに長く使い続けてもらうことが“スタンダード”であると考える」と語った。
このコンセプト実現のために同社がこだわったポイントとして、まず「コンパクトでも本格派」であることが挙げられた。上位機種に迫るような高音質再生の実現と、片手で全ての作業ができることを目的として、従来比で約70%のサイズ、60%の軽量化を実現している。サイズ感については、「さらに筐体を小さく薄くすることはできるが、その分音質などで犠牲になる部分も出てくる。そして片手に収めた時に大きすぎず小さすぎない、厚すぎず薄すぎないサイズで、しっかり手にホールドして操作ができることが、理想のコンパクトサイズであると考えた」という。
GRANBEATと同じ高性能DAC/アンプを2基ずつ使用したフルバランス回路を搭載。上位機に迫る高音質の実現を図っている。また、本機の特長である2.5mm4極バランスヘッドホン端子を搭載。このように上位モデルに採用された技術や機能を継承した点については「お手頃なモデルとしてはオーバースペックとも言える能力を持っている」とアピールする。
筐体にはアルミニウムを採用。一台一台アルミブロックから総削り出しで作られており、軽量かつクリアな音質にも寄与するという。本来、総削り出しは量産には不向きとされているが、今回「何度も工程を見直して量産化にこぎつけた」とのことだ。
画面には2.4インチのタッチパネルディスプレイを採用。最近では大画面ディスプレイを搭載する機種が増えているが、本機においては「音楽を再生するための機器であることに重きを置いてシンプルな操作を可能にし、持ち変えることなく全ての操作が片手で行えるサイズ感を目指した」と説明した。
また、「ユーザーが音楽を聴く時に、どのフォーマットで再生しているかといったことを気にかけることなく、高音質を楽しんでもらいたい」という思いから、様々なオーディオフォーマットに対応した点もポイントだと語る。最大DSD 5.6MHzのネイティブ再生が可能で、WAV/FLACは最大32bit/192kHzまでに対応。上位機種をある部分では超える再生フォーマットの選択肢の多さを持っている。
さらにネイティブ再生へのこだわりとして、オーディオクロックは44.1kHzと48kHzの2系統を持ち、楽曲に合わせて自動で切り替わる機能を装備。これにより、幅広い楽曲をネイティブ再生できる。なお、MQAにもアップデートにて対応予定とのことだ。
さらに本機は、ハイレゾ以外の音源も高音質に聴くための機能を搭載。同社のネットワークオーディオプレーヤーなどに搭載されている、192kHzまでの「アップサンプリング機能」と、32bitまで拡張処理を行う「Hi-Bitモード」を備える。圧縮音源やCDクオリティ音源の音源を最大32bit/192kHzまで向上させ、再生能力の限界まで高めることができる」と強調した。
様々なフォーマットの音源を“大量に持ち運べるキャパシティ”を持つ点もポイント。16GBの内部ストレージのほか、最大200GBまでのmicroSDカードに対応するカードスロットを2基搭載し、最大416GBまで拡張可能なトリプルストレージ設計を採用。ハイレゾ音源は約2,000曲以上持ち歩ける。さらに最大15時間の連続再生が可能となる。
さらに「自分だけのカスタマイズ機能」にもこだわっているとのこと。10バンドのイコライザを搭載して好みの音質に細かく追い込めたり、ロックレンジアジャスト機能によりジッターノイズを調整することなども可能。「上位機種に負けないカスタム機能を備える」と強調した。
使い勝手の向上も図っており、それぞれ専用アプリを使用してスマホから基本的な操作が可能となった。またe-onkyo musicの楽曲を直接ダウンロードできる機能も、夏頃に追加される予定とのこと。
上述の通り、基本的な内部設計は共通点が多い中でDP-S1とXDP-30Rの違いはどういった点にあるか? という質問に対して、「それぞれ専任のオーディオマイスターによるチューニングが施されており、音作りの面でまず違いがある」と説明。また「一部パーツで異なるものを使用しており、デザイン、音と合わせて差を設けている」という。対象ユーザーは「XDP-30Rはハイレゾをこれから使ってみたいというエントリー層に、DP-S1は遊べるプレーヤーとして2台目を検討するような既にDAPを使用しているユーザー層にも訴求していきたい」と語った。
さらにオリジナルOSを搭載した理由については、「自社の判断でOSを進化させていくことができる点が大きい」とのこと。
最後に「それぞれのモデルが掲げる音質やデザインに、開発したエンジニアやデザイナーの思いが込められている」と語り、「エントリーレベルを超えた製品になっている」と強くアピールした。
当日は今後予定しているオプションとして、共通の保護ガラスやケースを参考出展していた。ケースはそれぞれ機種によって展開が異なり、rubatoはアルミニウムバンパーとPUレザー製スリーブケースの2機種、privateはPUレザー製ケースをはめ込み式のバスタブタイプと手帳型タイプで展開するという。
手帳型ケースについては特に女性ユーザーを意識して、カラーもキャメルとレッドの2色展開。バスタブタイプもファッション性の高いグレージュカラーを採用しており、製作にあたっては社内の女性社員からの意見を募ったという。いずれも3月中旬の発売予定となり、アルミニウムバンパーが9,000円前後、PUレザー製ケースはいずれも4,000円台での発売を予定している。価格は未定だが、本革ケースも用意される予定とのこと。
続いて、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ(株)イノベーション事業本部 商品企画部 HP商品企画課の大類 拓也氏が登壇。プレーヤーと合わせて発売されるパイオニアブランド発のハイレゾ対応イヤホンを紹介した。
これまでもイヤホンを手がけてきたパイオニアだが、ハイレゾ対応イヤホンは今回の3機種が初となる。価格を抑えつつ、長年にわたって培ったノウハウや最新技術を惜しみなく投入することで、「手軽に良い音を楽しみたい」というユーザーも手に取れるハイレゾ対応イヤホンを狙ったという。
CH5BLでは、冒頭にあった「プレーヤーとイヤホンを合わせても5万円を切る価格で、バランスも楽しめ」というコンセプトの一端を担う製品で、プレーヤー側に2.5mm4極プラグを採用。「手軽にバランス接続で音楽を聴くことにトライしてもらい、ハイレゾを余すことなく楽しむことができる製品」と説明。左右のチャンネルセパレーションに優れているバランス接続によって、本来のステレオ感、透明感のあるすっきりとした音質を再現できるとアピールされている。
CH9Tは、さらにレベルの高い高音質を求めるをユーザーを狙った製品。ノズル部に真鍮ノズルとアルミニウム製ハウジングの異種金属の2層構造を採用し、不要な共振を抑えるとしている。また、MMCXコネクター採用のリケーブル対応で、様々なケーブルに交換して楽しむことができるとのこと。また、MMCXの装着を安定させる、特許出願中技術である「コネクターシールド」も同梱する。
CH5Tはエントリーモデルながら上位機種と同じドライバーを搭載。「より手に取りやすい、幅広いユーザーの“ハイレゾデビュー”を後押しする」製品として、4色のカラーバリエーションを用意したという
共通仕様として、振動板とドーム形状の改善/調整を図ってハイレゾ対応とした新開発のφ9.7mmドライバーを搭載。また、筐体の内部から外部に向かう通気部にチューブを入れることで、低音と中音の分離を改善して引き締まった低音とクリアな中音を実現する“Airflow Control Port”を搭載している。さらに、音をストレートに鼓膜に届けられるよう配慮したノズル形状などを特長としている。
同社は先行体験できるイベントを3月11日に実施。また新製品の発売を記念して、4月30日までの購入でヘッドホンや楽曲ダウンロードクーポンが当たるキャンペーンも実施する予定だ。
発表会では、ダンスボーカルグループ「Beat Buddy Boi(ビートバディボーイ)」が登場。rubatoおよびprivateの「本物の音」を届けることにこだわった製品であり、今回、音楽とダンスでその“一流の音”を体現するグループとして活躍する彼らのパフォーマンスが披露された。
メンバーは、実際に各製品で自身の楽曲を試聴したとのこと。バランス接続での試聴を体験して「聴こえ方がすごく立体感がある」「今まで埋もれていたようん部分まで聴こえてきて、なんだか嬉しくなった」と感想を語っていた。
冒頭に、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ(株)代表取締役社長の宮城 謙二氏が登壇。新製品のコンセプトや、同社のポータブルオーディオの取り組みについて説明した。
同社のデジタルオーディオプレーヤーは、2015年3月にオンキヨーとパイオニアが統合して、その直後から開発構想が始められた。そして2015年には初代モデル「DP-X1」「XDP-100R」を発売。翌年2016年にそれぞれ次世代モデル「DP-X1A」「XDP-300R」を発売している。
そして2017年1月には、ハイレゾスマホ“GRANBEAT”を発表。宮城氏は「オーディオメーカーとして認知されている中で、“高音質スマホ”という新しいコンセプトを業界に提案することができた」と語る。
また、「GRANBEATの発売をきっかけに、多くの音楽ファンからの新たな要望をいただいている」ともコメント。その一方で、GRANBEAT、そして今回発表されたミニDAPにおいて、バランス出力の搭載とその魅力を強くアピールしていきたいと述べた。
宮城氏は今回発表された一連のバランス対応製品について、「この1年間、より高音質かつ臨場感ある音楽の聴き方をどのように世の中に訴えかけていくかを考えてきた。その中で、バランス出力をオーディオマニアのためのニッチな市場創造として訴求するだけでなく、もう少し敷居を下げてより広い音楽ファンに向けてその魅力を伝えていきたいと考えるに至った。こうした思いが、今回のミニDAPとバランス駆動対応イヤホンの開発につながった」と説明した。
オンキヨーブランドの“rubato”「DP-S1」は、「自由なテンポで」という意味の音楽用語(イタリア語)から命名された。“private”「XDP-30R」は、「個人の大切な時間、自分だけの空間への訴求を重要視して名付けた」とのことだ。ちなみに両機は、1年以上の時間をかけて開発されたという。
宮城氏は「残念ながらバランス駆動の良さはまだ世の中の多くの方には浸透していない部分がある」と語る。だからこそ「プレーヤーとイヤホンを合わせて5万円以内で、バランス駆動を楽しめることをコンセプトとした」のだという。
DP-S1とXDP-30Rについては、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ(株)ネットワークサービス事業本部 DAP商品企画部 DAP商品企画課・佐野 恭平氏が説明した。
本機の開発にあたって、「オンキヨーもパイオニアもホームオーディオにて確固たるポジションを築いており、統合後はポータブルプレーヤーやスマホを展開して市場を広げている。そうした流れの中で、ホームAVで培ってきたオーディオ技術と、DAPやスマホで培ったコンパクトな筐体で高音質を実現する技術を結集した」とのこと。
コンセプトは“新しいスタンダードを生み出す”と定めるが、同社の考える“スタンダード”とは「ずっと使い続けられる1台であること」だという。「絶え間なく進化するコンテンツに伴い、ソフトウェアも進化しなければならない。だが、ソフトフェアの進化にハードウェアが対応しきれなくなる時がある。だからこそ、ソフトウェア側の進化も受け止められるだけの、基本性能の高さがハードウェアには求められる」として、「ソフト/ハードの両側から、ユーザーに長く使い続けてもらうことが“スタンダード”であると考える」と語った。
このコンセプト実現のために同社がこだわったポイントとして、まず「コンパクトでも本格派」であることが挙げられた。上位機種に迫るような高音質再生の実現と、片手で全ての作業ができることを目的として、従来比で約70%のサイズ、60%の軽量化を実現している。サイズ感については、「さらに筐体を小さく薄くすることはできるが、その分音質などで犠牲になる部分も出てくる。そして片手に収めた時に大きすぎず小さすぎない、厚すぎず薄すぎないサイズで、しっかり手にホールドして操作ができることが、理想のコンパクトサイズであると考えた」という。
GRANBEATと同じ高性能DAC/アンプを2基ずつ使用したフルバランス回路を搭載。上位機に迫る高音質の実現を図っている。また、本機の特長である2.5mm4極バランスヘッドホン端子を搭載。このように上位モデルに採用された技術や機能を継承した点については「お手頃なモデルとしてはオーバースペックとも言える能力を持っている」とアピールする。
筐体にはアルミニウムを採用。一台一台アルミブロックから総削り出しで作られており、軽量かつクリアな音質にも寄与するという。本来、総削り出しは量産には不向きとされているが、今回「何度も工程を見直して量産化にこぎつけた」とのことだ。
画面には2.4インチのタッチパネルディスプレイを採用。最近では大画面ディスプレイを搭載する機種が増えているが、本機においては「音楽を再生するための機器であることに重きを置いてシンプルな操作を可能にし、持ち変えることなく全ての操作が片手で行えるサイズ感を目指した」と説明した。
また、「ユーザーが音楽を聴く時に、どのフォーマットで再生しているかといったことを気にかけることなく、高音質を楽しんでもらいたい」という思いから、様々なオーディオフォーマットに対応した点もポイントだと語る。最大DSD 5.6MHzのネイティブ再生が可能で、WAV/FLACは最大32bit/192kHzまでに対応。上位機種をある部分では超える再生フォーマットの選択肢の多さを持っている。
さらにネイティブ再生へのこだわりとして、オーディオクロックは44.1kHzと48kHzの2系統を持ち、楽曲に合わせて自動で切り替わる機能を装備。これにより、幅広い楽曲をネイティブ再生できる。なお、MQAにもアップデートにて対応予定とのことだ。
さらに本機は、ハイレゾ以外の音源も高音質に聴くための機能を搭載。同社のネットワークオーディオプレーヤーなどに搭載されている、192kHzまでの「アップサンプリング機能」と、32bitまで拡張処理を行う「Hi-Bitモード」を備える。圧縮音源やCDクオリティ音源の音源を最大32bit/192kHzまで向上させ、再生能力の限界まで高めることができる」と強調した。
様々なフォーマットの音源を“大量に持ち運べるキャパシティ”を持つ点もポイント。16GBの内部ストレージのほか、最大200GBまでのmicroSDカードに対応するカードスロットを2基搭載し、最大416GBまで拡張可能なトリプルストレージ設計を採用。ハイレゾ音源は約2,000曲以上持ち歩ける。さらに最大15時間の連続再生が可能となる。
さらに「自分だけのカスタマイズ機能」にもこだわっているとのこと。10バンドのイコライザを搭載して好みの音質に細かく追い込めたり、ロックレンジアジャスト機能によりジッターノイズを調整することなども可能。「上位機種に負けないカスタム機能を備える」と強調した。
使い勝手の向上も図っており、それぞれ専用アプリを使用してスマホから基本的な操作が可能となった。またe-onkyo musicの楽曲を直接ダウンロードできる機能も、夏頃に追加される予定とのこと。
上述の通り、基本的な内部設計は共通点が多い中でDP-S1とXDP-30Rの違いはどういった点にあるか? という質問に対して、「それぞれ専任のオーディオマイスターによるチューニングが施されており、音作りの面でまず違いがある」と説明。また「一部パーツで異なるものを使用しており、デザイン、音と合わせて差を設けている」という。対象ユーザーは「XDP-30Rはハイレゾをこれから使ってみたいというエントリー層に、DP-S1は遊べるプレーヤーとして2台目を検討するような既にDAPを使用しているユーザー層にも訴求していきたい」と語った。
さらにオリジナルOSを搭載した理由については、「自社の判断でOSを進化させていくことができる点が大きい」とのこと。
最後に「それぞれのモデルが掲げる音質やデザインに、開発したエンジニアやデザイナーの思いが込められている」と語り、「エントリーレベルを超えた製品になっている」と強くアピールした。
当日は今後予定しているオプションとして、共通の保護ガラスやケースを参考出展していた。ケースはそれぞれ機種によって展開が異なり、rubatoはアルミニウムバンパーとPUレザー製スリーブケースの2機種、privateはPUレザー製ケースをはめ込み式のバスタブタイプと手帳型タイプで展開するという。
手帳型ケースについては特に女性ユーザーを意識して、カラーもキャメルとレッドの2色展開。バスタブタイプもファッション性の高いグレージュカラーを採用しており、製作にあたっては社内の女性社員からの意見を募ったという。いずれも3月中旬の発売予定となり、アルミニウムバンパーが9,000円前後、PUレザー製ケースはいずれも4,000円台での発売を予定している。価格は未定だが、本革ケースも用意される予定とのこと。
続いて、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ(株)イノベーション事業本部 商品企画部 HP商品企画課の大類 拓也氏が登壇。プレーヤーと合わせて発売されるパイオニアブランド発のハイレゾ対応イヤホンを紹介した。
これまでもイヤホンを手がけてきたパイオニアだが、ハイレゾ対応イヤホンは今回の3機種が初となる。価格を抑えつつ、長年にわたって培ったノウハウや最新技術を惜しみなく投入することで、「手軽に良い音を楽しみたい」というユーザーも手に取れるハイレゾ対応イヤホンを狙ったという。
CH5BLでは、冒頭にあった「プレーヤーとイヤホンを合わせても5万円を切る価格で、バランスも楽しめ」というコンセプトの一端を担う製品で、プレーヤー側に2.5mm4極プラグを採用。「手軽にバランス接続で音楽を聴くことにトライしてもらい、ハイレゾを余すことなく楽しむことができる製品」と説明。左右のチャンネルセパレーションに優れているバランス接続によって、本来のステレオ感、透明感のあるすっきりとした音質を再現できるとアピールされている。
CH9Tは、さらにレベルの高い高音質を求めるをユーザーを狙った製品。ノズル部に真鍮ノズルとアルミニウム製ハウジングの異種金属の2層構造を採用し、不要な共振を抑えるとしている。また、MMCXコネクター採用のリケーブル対応で、様々なケーブルに交換して楽しむことができるとのこと。また、MMCXの装着を安定させる、特許出願中技術である「コネクターシールド」も同梱する。
CH5Tはエントリーモデルながら上位機種と同じドライバーを搭載。「より手に取りやすい、幅広いユーザーの“ハイレゾデビュー”を後押しする」製品として、4色のカラーバリエーションを用意したという
共通仕様として、振動板とドーム形状の改善/調整を図ってハイレゾ対応とした新開発のφ9.7mmドライバーを搭載。また、筐体の内部から外部に向かう通気部にチューブを入れることで、低音と中音の分離を改善して引き締まった低音とクリアな中音を実現する“Airflow Control Port”を搭載している。さらに、音をストレートに鼓膜に届けられるよう配慮したノズル形状などを特長としている。
同社は先行体験できるイベントを3月11日に実施。また新製品の発売を記念して、4月30日までの購入でヘッドホンや楽曲ダウンロードクーポンが当たるキャンペーンも実施する予定だ。
発表会では、ダンスボーカルグループ「Beat Buddy Boi(ビートバディボーイ)」が登場。rubatoおよびprivateの「本物の音」を届けることにこだわった製品であり、今回、音楽とダンスでその“一流の音”を体現するグループとして活躍する彼らのパフォーマンスが披露された。
メンバーは、実際に各製品で自身の楽曲を試聴したとのこと。バランス接続での試聴を体験して「聴こえ方がすごく立体感がある」「今まで埋もれていたようん部分まで聴こえてきて、なんだか嬉しくなった」と感想を語っていた。