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「エヴァ」「おそ松さん」「夏をやりなおす」3作品

劇場の5.1ch音響でVRを楽しむ「映画館でVR!」7月2日開始。発表会でSTU48が先行体験

公開日 2018/06/26 11:53 編集部:小野佳希
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VAIO、東映、クラフターの3社は、劇場の5.1ch音響でVRコンテンツを楽しむ「映画館でVR!」の一般向け先行体験上映を、「新宿・バルト9」で7月2日から開始する。「evangerlion:Anoter Impact(VR)」「おそ松さんVR」「夏をやりなおす」の3コンテンツ合計約30分を体験でき、料金は1,500円(全年齢一律)。公開に先立ち、6月29日24時(30日0時)からオンラインでのチケット販売を開始。上映期間は1ヶ月程度を予定しているという。

発表会には3社の幹部に加えてSTU48のメンバーも登場

先行上映は3本立て

■周囲の悲鳴や笑い声も聴こえることでも没入感アップ

シアター入口でスタッフから渡されるVRヘッドセットを装着し、劇場の音響装置からのサラウンド音声とともにVRコンテンツを視聴するシステム。劇場の本格的な音響装置で迫力ある音を楽しむだけでなく、通常のVRコンテンツのようにイヤホンやヘッドホンを使わないため、ホラー作品で周囲の人が怖がる声やコメディ作品での笑い声、音楽作品での歓声などを感じ取れ、その場にいる一体感を共有できる点も魅力のひとつとしている。

本システムで使用するVRヘッドセット

3社による共同事業「VRCC(VR Cinematic Consortium)」(関連ニュース)によるもので、この先行体験の動向を見ながら本営業の時期、公開劇場等を検討していく。今後のコンテンツには、アニメーション、「呪怨」等のホラー、「仮面ライダー」等の特撮作品、音楽ライブ、ドキュメンタリー、長編映画などを予定しているという。

アジャスター部

上映前には装着手順案内が流れる

VRヘッドセットには、PCやスマートフォンを接続せずに単体で使えるスタンドアローン型のPico社製ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を、本システム用にカスタマイズして採用。解像度2,880×1,600/90Hz駆動対応という製品であることに加え、X/Y/Zの3軸に対して移動と回転という2つの動きを感知できる“6DoF”対応であるため、より没入感を高めることが可能だとしている。

6DoF対応によってさらに没入感の高い表現が可能に

このHMDについて、クラフターの古田彰一社長は「6DoF対応によってコンテンツの奥行きが感じられる」と表現。「例えば画面奥にある人物や物体に近付こうと自分の顔を前に出した場合、6DoF非対応のHMDでは対象物もそのまま一緒に画面の奥側に移動してしまう。6DoF対応機であれば実際に近づいたような感覚を味わえるし、回り込んで覗き込むようなこともできる」と説明した。

クラフター 代表取締役社長 古田彰一氏

クラフターは博報堂のグループ会社で、AIなども活用してのセルルックCGを用いたコンテンツ制作などを行っている企業。最近ではジブリ美術館で上映されている「毛虫のボロ」の制作も担当している

3社では、これまでのVR体験に欠けていたのは「音」だと説明。自宅やアミューズメント施設でのVR体験では音はヘッドセットから再生されていたが、この「映画館でVR!」では劇場の本格的な5.1chスピーカーを利用する。こうした臨場感ある音響環境によってVR映像への没入感を高めるとしている。

■初回上映3作品の内容は?

上映する3作品はいずれも5〜6分程度のショートコンテンツで、ガイダンス等を含めて約30分間の上映。「VRと親和性が高く、6DoFの効果を体感しやすいアニメ作品だけをあえて初回作品に選んだ」(古田氏)という。過去のイベントやアミューズメント施設等で公開された作品をベースに、今回のVR上映用にカスタマイズしている。各作品の概要は下記の通り。

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