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充実の出展内容をレポート

<CES>オンキヨー&パイオニア、ゲーミング「SHIDO」や新イヤホン/AVアンプ、座れる11.2chスピーカーなど盛りだくさん

公開日 2019/01/11 07:23 編集部:風間雄介
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CES 2019のオンキヨーブースの展示は盛り沢山の内容となっている。それぞれを順番に紹介していこう。

オンキヨーがゲーミングヘッドセットに参入、その名も「SHIDO」

まず真っ先に紹介したいのは、オンキヨーが新たに参入を表明したゲーミングヘッドセット「SHIDO(士道)」(関連ニュース)だ。武士道の士道と、スタートするという意味の「始動」をかけたダブルミーニングだという。

SHIDOのゲーミングヘッドセット。内側は「SHIDO」の文字、阿吽の文字などゲーミングならではの派手なデザイン

イヤーカップのスリットも、デザイン的な意味だけでなく、軽量性を保ちながら剛性を高める工夫なのだという

オンキヨーの説明員が認めるように、オンキヨーはゲーミングヘッドセットでは後発。日本メーカーがほとんどゲーミングヘッドホンを出していない中、新たなチャレンジとして、この夏頃の販売開始を狙う。

ただし、単にこの分野が盛り上がっているから参入を決めたわけではない。他社製品を研究する中で、オンキヨーの技術や知見を活かせば良い製品が作れそうという自信が持てたことも、参入した理由という。

他社製品とはあえて異なるアプローチをしている部分もある。その最たる例がデザインだ。他社のゲーミングヘッドセットはカラフルに光るが、「LEDを仕込むとノイズの発生源になるし、熱も発生する。音質や装着性にとっては何も良いところがない」と、あえて「光らない」仕様とした。ヘッドセットを外から見るとマットなブラックで、まさに武士のような質実剛健さを感じる。

ただし、ヘッドホンの内側やイヤーパッドの内側はかなり派手な装着が施されており、このあたりが通常のヘッドホンとは異なる部分だ。ユニット付近には、左右に「阿吽」の文字がプリントされているのも心憎い。

ゲーミングヘッドセットは装着感も重要。特にイヤーパッドは、形状記憶などの仕様を盛り込むことはもちろん、素材も通気性のよい化学繊維を用いた。「ただし、通気性や肌触りの良い素材をそのまま使うだけでは、音が抜けてしまい、音質があまり良くありません。ですので、イヤーパッドの内周部に、気流をコントロールするような立体的なプリントを施し、音質を向上させています」(同社説明員)。

さて、SHIDOはUSB接続のアンプ兼コントローラーが付属するが、そこにも工夫が施されている。まだ最終仕様ではないが、「弾道」「足音」などの切替スイッチを設け、それぞれの音を聞き取りやすくする。また会話の音量を自在に上げ下げするダイヤルも設けていた。「これらの仕様はまだ最終段階ではありませんが、今後フィードバックをいただきながら仕様を固めていきたいと思います」(同)。

USB接続のアンプ兼コントローラー

日本で間もなく登場の完全ワイヤレスイヤホンも

そのほかヘッドホンでは、Googleアシスタント対応のワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン「SE-MS9BN」も展示。すでに日本でも展開しているモデルだ。

「SE-MS9BN」

また、日本では1月下旬から販売開始される完全ワイヤレスイヤホン新モデル「SE-E8TW」も、パッケージが置かれていた。日本ではイエロー、グレイ、ピンクの3色をラインナップ。IPX5の防水水準を備えているほか、ハウジング部のノズルの角度とカナル型インナーイヤーチップにより、耳穴にぴったりとフィットする装着感を実現した。

「SE-E8TW」

また、ノルウェーの人気DJ、KYGO(カイゴ)がプロデュースするスタイリッシュなヘッドホンやイヤホンも展示。オンキヨーが米国におけるディストリビューションを行っているという。

KYGOのヘッドホンA9/600

同じくKYGOのイヤホン

AVアンプはドルビーアトモス「バーチャライザー」対応機登場

AVアンプでは、Inergra、ONKYO、ELITE、Pioneerというグループ4ブランドの新製品が展示されていた。

Integraでは「DRX-2.3」というモデルを展示。Integraというとカスタムインストーラーで取り扱われるというイメージが強いが、最近では一般店舗でも一部販売されているのだという。

IntegraブランドのAVアンプ

本機はHDMI出力端子を2端子備え、スピーカーと同じ音を出すことで、ワイヤレスヘッドホンなどでも同じ音を聴ける「ZONE B」出力にも対応している。また、セリフやボーカル成分を違和感なく強調する「Vocal Enhancer」も搭載した。AirPlay 2にも対応している。

ONKYOブランドでは、5.2chモデル「TX-SR393」を搭載。「近々日本でも発表されるはず」と同社説明員は語る。ドルビーアトモスに対応し、3.1.2再生が可能。さらにドルビーアトモスについては、天井スピーカーがなくても高さ方向を再現できるバーチャライザーに、この春頃にアップデートで対応予定という。そのほかDTS Virtual:Xにも対応している。また、この上位機にあたる「TX-SR595」も展示していた。

ONKYOブランドのAVアンプ

またELITEブランドでは、AVアンプ「VSX-LX104」を展示。こちらもセリフを強調する機能「Dialog Enhancement」を搭載。ZONE 2出力、HDMI出力×2系統といった特徴も同様だ。さらに日本でも発売しているUHD BDプレーヤー「UDP-LX500」も、米国ではELITEブランドでの展開となる。

ELITEのAVアンプ「VSX-LX104」

ELITEの「UDP-LX500」

パイオニアブランドは「VSX-834」と「VSX-534」を搭載。VSX-534もドルビーアトモスの3.1.2再生に対応し、バーチャライザーのアップデートも行われる予定だ。

PIONEER「VSX-534」

あの座れる11.2chスピーカーをオンキヨーが販売するかも?

そのほかオンキヨーブースで興味を引いたのは、カプセルのような椅子の中に合計14チャンネルのスピーカーを備え、文字通り音に包まれたような体験が得られる「AUDIO HEART」の製品が置かれていたこと。当サイトのニュースで紹介した際にも大きな話題となったモデルだ。

「AUDIO HEART」の座れる11.2chスピーカー

実際の音を聴くこともできたが、イマーシブな音場再現能力はもちろんのこと、まるでボディソニックが搭載されているような、体で感じる低音の迫力がすごい。日本では98万円で販売している製品だが、米国や欧州での販売をオンキヨーが行う交渉を現在行っているのだという。

AIネックバンドも展示

AVアンプのWorks with SONOSもアピール


AIデバイスをデタッチャブルにして、持ち歩こうという新しい提案も行われていた

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