モバイルプロジェクター「GV1」も
BenQ、独自技術で色再現性にこだわった4K/HDRプロジェクター「HT3550」。約20万円
BenQは、同社がラインナップするプロジェクター製品の新モデルとして、4K/HDR対応モデル「HT3550」、およびポータブルタイプの「GV1」を発表した。価格はともにオープンだが、HT3550は4月19日発売予定で税込198,000円前後、GV1が3月26日発売予定で税込42,800円前後での実売が予想される。
HT3550は4K UHD(3,840×2,160)解像度に対応したプロジェクター。0.47型シングルDMDパネルによるDLP方式を採用し、10枚のオールガラスレンズを搭載。輝度は2,000ルーメン、コントラスト比は30,000:1を実現している。
色再現性では、「Cinematic Color」技術を搭載。DCI-P3を95%カバーする広色域、4K/HDR専用のRGBRGBカラーホイール、高コントラスト比やISFccc認定キャリブレーションにより、暗いシーンでも微妙な細部を明確に映し出すとともに、明るいシーンでの黒浮きを防止。映像の深部まで鮮明に再現するとしている。
そしてHDRはHDR10とHLGをサポート。同社独自のAuto HDR Color RenditionとCinema-Optimized技術を採用した「HDR-PRO」とCinematic Colorにより、高い臨場感を実現するという。
100インチの投写に必要な距離は2.5mで、光学1.3倍ズーム、縦型レンズシフトに対応。自動台形補正機能も搭載する。本体には5Wチャンバースピーカーを2基搭載し、CinemaMasterオーディオエンハンサー技術により、映画館のようなオーディオ体験を実現。低域と高音を強調し、ステレオ効果を生み出す「Waves」アルゴリズムも組み込んでいる。
入力端子にはHDMI×2を装備。そのほかインターフェースには、USB-A×2(5V/2.5A出力×1、メディアリーダー/ファームウェアダウンロード×1)、USB-miniB×1(ファームウェアダウンロード/サービス)、SPDIF×1、3.5mmオーディオ出力×1、DC 12Vトリガーを備える。外形寸法は約380W×127H×263Dmm、質量は約4.2kg。
■バッテリー内蔵モバイルプロジェクター「GV1」や上位機HT5550も
GV1はアウトドアでの使用にも対応するバッテリー内蔵のモバイルプロジェクター。Wi-Fiでのワイヤレス接続によりiOSやAndroidデバイス、WindowsおよびMacパソコンなどから映像を投写できる。
またBluetoothスピーカーとしても機能し、スマートフォンなどから音楽をワイヤレス再生することが可能。本体上部を動かすことで15度の角度調整が行えるとともに、上下の自動台形補正を備えることで、設置性を高めている。
そして、発売時期など未定の製品として「HT5550」も発表。本機は4K/HDR対応に加え、DCI-P3を100%カバーするなど、HT3550よりさらに性能を高めたモデルとして位置づけている。
同社はHT5550を「画質を重視するシアター専用ルームに最適」と説明。天吊に備えた防塵デザインや、マットな材質を採用することで光の反射を抑えるなど、より本格的な視聴に備えた設計を採用する。
全11枚のオールガラスレンズを採用しており、低分散コーディングを施し、光透過量を増加させている。またダイナミックアイリスによるトーンマッピングの強化を図った。そのほか、光学1.6倍ズームに加え、レンズシフトは上下60%、左右23%に対応する。
本日2月26日、ベンキュージャパンは製品の発表会を実施。冒頭、同社の代表取締役社長 菊地正志氏は「ホームプロジェクターに求められるのは、解像度の高さやリアルな再現性により、いかに家庭でコンテンツの臨場感などを楽しめるかということ。また、大勢でスポーツなどの視聴を楽しむといったエンターテインメント性」であると挨拶した。
そのうえで、「クリエイターの意図した映像を家庭で再現するデジタルシネマとしてTHX認証モデルや、さらに4Kを手軽に楽しめるモデルなど、ラインナップを充実させてきた。2018年度は4Kプロジェクターにおける日本シェア1位を獲得することができた。2019年は、よりそれを充実させていきたい。シネマユーザーに納得して選んでいただけるような画質や機能を満たしたモデルとして、HT3550を発表した」と製品への自信を見せた。
また、ベンキューアジアパシフィック社長であるJeffrey Liang氏は、「BenQというブランド名は、 “Bringing enjoyment'n quality to L.I.F.E.” から生まれ得たもので、皆さんにより良い暮らしを提供することをポリシーとしている」として、プロジェクターが日々の生活で家族が繋がる時間をもたらすものと紹介。
そして、ジェイク・ポロック撮影監督からの「作品をより良く見せるのではなく、ありのままを見せるプロジェクター」であるというコメントから、クリエイターの意図を正確に再現する描写性能を改めて強くアピールした。
会場でのデモではエリートスクリーン社のスクリーンが採用され、同社の商品担当である陳 威儒氏がプロジェクター投写におけるスクリーンの重要性を説明。「採用する生地や処理によって、見え方に大きく差が出るため、用途にあったスクリーンを選んで欲しい」と語られた。
■さらに向上した色の再現性を武器に、コンテンツの正確な姿を伝えることを目指す
製品発表会のあと、Jeffrey氏へのインタビューを行うことができた。
まず日本市場におけるBenQのプロジェクター製品の展開について「ホームプロジェクターはエントリーからハイエンドまでラインナップを拡充させ、映画やスポーツを楽しむ従来のプロジェクターファンだけでなく、ゲームなどそれ以外の用途でもファンを獲得していきたい。実際に、モバイルプロジェクターのGV1は、パーソナルユースで活用される、新しい層を開拓できる製品であると考えています」とJeffrey氏。
一方で、4Kプロジェクターへの注力はさらに高まる。今回発表されたHT3550は、昨年発売された「HT2550」の上位機として位置づけられるモデルだ。どういった点が進化しているのだろうか。
「まずDCI-P3を95%カバーし、より色再現性を高めています。実際にBenQでは色の再現性を何年も前から追求しており、ユーザーから高い評価を受けているポイントです。また動きに強くなり、アクションシーンなどもスムーズに描写できるようになりました。そしてHDR10とHLGをサポートするHDR-PROを搭載しています」(Jeffrey氏)
なお、HDR-PROとはBenQが独自に名付けたもので、HDR10とHLGをカバーしたHDR対応機能のことを指している。このHDR-PROにより、UHD BDや配信作品などで、より人の目で見た感覚に近いリアリティのある描写が可能になったという。
さらに使い勝手とクオリティ面の両立にも触れられた。「100インチに必要な投写距離は2.5mを実現して短焦点化を図り、設置性もさらに良くなりました。また、従来のレンズでは4Kコンテンツに対してシャープさが確保できませんでしたが、4K専用レンズを開発してクオリティを高めました。品質にはとことんこだわり、レンズデザインから自社開発を行っています。HT3550はフルHDでのヒットモデルであるW1070からの買い替えとして、4Kを求めるユーザーに向けたモデルでもあります」。
そして、「4Kプロジェクターは、これからのトレンドになると考えています。日本におけるホームプロジェクターの市場割合として、4Kプロジェクターは2017年には2%だったが、2018年には16%になりました。その理由として、ひとつは手にしやすい価格帯になったこと、そして4Kコンテンツが豊富になったことが挙げられます。プロジェクターの買い替え時期は4〜5年ごとと弊社では考えていますが、これからさらに4Kコンテンツが増えていくだろうことからも、これからホームシアターを始めるなら4Kプロジェクターであるべきと考えています」と、4Kプロジェクターの需要が今後ますます高まるであろうという展望を語ってくれた。
HT3550は4K UHD(3,840×2,160)解像度に対応したプロジェクター。0.47型シングルDMDパネルによるDLP方式を採用し、10枚のオールガラスレンズを搭載。輝度は2,000ルーメン、コントラスト比は30,000:1を実現している。
色再現性では、「Cinematic Color」技術を搭載。DCI-P3を95%カバーする広色域、4K/HDR専用のRGBRGBカラーホイール、高コントラスト比やISFccc認定キャリブレーションにより、暗いシーンでも微妙な細部を明確に映し出すとともに、明るいシーンでの黒浮きを防止。映像の深部まで鮮明に再現するとしている。
そしてHDRはHDR10とHLGをサポート。同社独自のAuto HDR Color RenditionとCinema-Optimized技術を採用した「HDR-PRO」とCinematic Colorにより、高い臨場感を実現するという。
100インチの投写に必要な距離は2.5mで、光学1.3倍ズーム、縦型レンズシフトに対応。自動台形補正機能も搭載する。本体には5Wチャンバースピーカーを2基搭載し、CinemaMasterオーディオエンハンサー技術により、映画館のようなオーディオ体験を実現。低域と高音を強調し、ステレオ効果を生み出す「Waves」アルゴリズムも組み込んでいる。
入力端子にはHDMI×2を装備。そのほかインターフェースには、USB-A×2(5V/2.5A出力×1、メディアリーダー/ファームウェアダウンロード×1)、USB-miniB×1(ファームウェアダウンロード/サービス)、SPDIF×1、3.5mmオーディオ出力×1、DC 12Vトリガーを備える。外形寸法は約380W×127H×263Dmm、質量は約4.2kg。
■バッテリー内蔵モバイルプロジェクター「GV1」や上位機HT5550も
GV1はアウトドアでの使用にも対応するバッテリー内蔵のモバイルプロジェクター。Wi-Fiでのワイヤレス接続によりiOSやAndroidデバイス、WindowsおよびMacパソコンなどから映像を投写できる。
またBluetoothスピーカーとしても機能し、スマートフォンなどから音楽をワイヤレス再生することが可能。本体上部を動かすことで15度の角度調整が行えるとともに、上下の自動台形補正を備えることで、設置性を高めている。
そして、発売時期など未定の製品として「HT5550」も発表。本機は4K/HDR対応に加え、DCI-P3を100%カバーするなど、HT3550よりさらに性能を高めたモデルとして位置づけている。
同社はHT5550を「画質を重視するシアター専用ルームに最適」と説明。天吊に備えた防塵デザインや、マットな材質を採用することで光の反射を抑えるなど、より本格的な視聴に備えた設計を採用する。
全11枚のオールガラスレンズを採用しており、低分散コーディングを施し、光透過量を増加させている。またダイナミックアイリスによるトーンマッピングの強化を図った。そのほか、光学1.6倍ズームに加え、レンズシフトは上下60%、左右23%に対応する。
本日2月26日、ベンキュージャパンは製品の発表会を実施。冒頭、同社の代表取締役社長 菊地正志氏は「ホームプロジェクターに求められるのは、解像度の高さやリアルな再現性により、いかに家庭でコンテンツの臨場感などを楽しめるかということ。また、大勢でスポーツなどの視聴を楽しむといったエンターテインメント性」であると挨拶した。
そのうえで、「クリエイターの意図した映像を家庭で再現するデジタルシネマとしてTHX認証モデルや、さらに4Kを手軽に楽しめるモデルなど、ラインナップを充実させてきた。2018年度は4Kプロジェクターにおける日本シェア1位を獲得することができた。2019年は、よりそれを充実させていきたい。シネマユーザーに納得して選んでいただけるような画質や機能を満たしたモデルとして、HT3550を発表した」と製品への自信を見せた。
また、ベンキューアジアパシフィック社長であるJeffrey Liang氏は、「BenQというブランド名は、 “Bringing enjoyment'n quality to L.I.F.E.” から生まれ得たもので、皆さんにより良い暮らしを提供することをポリシーとしている」として、プロジェクターが日々の生活で家族が繋がる時間をもたらすものと紹介。
そして、ジェイク・ポロック撮影監督からの「作品をより良く見せるのではなく、ありのままを見せるプロジェクター」であるというコメントから、クリエイターの意図を正確に再現する描写性能を改めて強くアピールした。
会場でのデモではエリートスクリーン社のスクリーンが採用され、同社の商品担当である陳 威儒氏がプロジェクター投写におけるスクリーンの重要性を説明。「採用する生地や処理によって、見え方に大きく差が出るため、用途にあったスクリーンを選んで欲しい」と語られた。
■さらに向上した色の再現性を武器に、コンテンツの正確な姿を伝えることを目指す
製品発表会のあと、Jeffrey氏へのインタビューを行うことができた。
まず日本市場におけるBenQのプロジェクター製品の展開について「ホームプロジェクターはエントリーからハイエンドまでラインナップを拡充させ、映画やスポーツを楽しむ従来のプロジェクターファンだけでなく、ゲームなどそれ以外の用途でもファンを獲得していきたい。実際に、モバイルプロジェクターのGV1は、パーソナルユースで活用される、新しい層を開拓できる製品であると考えています」とJeffrey氏。
一方で、4Kプロジェクターへの注力はさらに高まる。今回発表されたHT3550は、昨年発売された「HT2550」の上位機として位置づけられるモデルだ。どういった点が進化しているのだろうか。
「まずDCI-P3を95%カバーし、より色再現性を高めています。実際にBenQでは色の再現性を何年も前から追求しており、ユーザーから高い評価を受けているポイントです。また動きに強くなり、アクションシーンなどもスムーズに描写できるようになりました。そしてHDR10とHLGをサポートするHDR-PROを搭載しています」(Jeffrey氏)
なお、HDR-PROとはBenQが独自に名付けたもので、HDR10とHLGをカバーしたHDR対応機能のことを指している。このHDR-PROにより、UHD BDや配信作品などで、より人の目で見た感覚に近いリアリティのある描写が可能になったという。
さらに使い勝手とクオリティ面の両立にも触れられた。「100インチに必要な投写距離は2.5mを実現して短焦点化を図り、設置性もさらに良くなりました。また、従来のレンズでは4Kコンテンツに対してシャープさが確保できませんでしたが、4K専用レンズを開発してクオリティを高めました。品質にはとことんこだわり、レンズデザインから自社開発を行っています。HT3550はフルHDでのヒットモデルであるW1070からの買い替えとして、4Kを求めるユーザーに向けたモデルでもあります」。
そして、「4Kプロジェクターは、これからのトレンドになると考えています。日本におけるホームプロジェクターの市場割合として、4Kプロジェクターは2017年には2%だったが、2018年には16%になりました。その理由として、ひとつは手にしやすい価格帯になったこと、そして4Kコンテンツが豊富になったことが挙げられます。プロジェクターの買い替え時期は4〜5年ごとと弊社では考えていますが、これからさらに4Kコンテンツが増えていくだろうことからも、これからホームシアターを始めるなら4Kプロジェクターであるべきと考えています」と、4Kプロジェクターの需要が今後ますます高まるであろうという展望を語ってくれた。